どうなったら終わりなのか





なにかの活動を始めるときにもエネルギーが必要ですが、終わるときにもエネルギーが必要です。

例えば、会社でなにかの勉強会を始めたとしたときに、いつまで続けるべきでしょうか?




■始めるときのエネルギー、終わるときの決断力


物事を始めるには相応のエネルギーが必要です。自分ひとりの習慣であっても、部門でやることであってもです。

例えば、「○○資格を取る」というような目標を立てたときに3年連続で試験に落ちました。なんとなく今のまま続けていても無理だな…と思えたとしても、周囲に宣言した以上、試験勉強もしないまま、毎年その時期になると試験会場にだけは行く、のような場合がありあます(経験談)。

他には、会社で「ビジネススキルの勉強会をしよう」と上司の許可をとって部門で勉強会を始めたけど、なんとなく目標もないまま、1時間の茶話会をしている、みたいな状態になっているような活動がありませんか。

始めるときには、「よし、やるぞ!!」と意気込んでいたり、上司や部門長の許可を取るためにいろいろなプレゼン資料を作り、目的を決めたはずなのに、竜頭蛇尾でなんだかなし崩し的になっていくプロジェクト(正確な意味ではプロジェクトとは呼べませんが)がいくつもあります。




■コロナウイルス


昨今のコロナウイルスでの外出忌避、イベントの自粛、マスク・うがいの徹底、職場での除菌清掃、、、いろいろ、「やったほうが良さげなこと」をやっていると思います。

当然、ウイルス患者がいなくなって、ウイルスは死滅しましたと発表でもあればよいのでしょうけど、そんなことは起こりそうもありません(私の勝手な所見です)。

これって、業種によっては(経済的な意味で)緊急事態的な状況ですよね。
たとえば飲食店(特に夜)は明らかにお客さんが減ってます。つぶれるお店も出てくるでしょう。
 
もちろん、感染拡大を防ぐことは重要ですし、いまやっている対策はやった方がいいと思います。このウイルスが流行しにくくなる暖かい時期までの時間稼ぎはできますから。
 

■「いつまで続けるか?」の判断


こういうときに、そういう行動がある程度習慣化してしまうと、「もう必要ないんじゃない?」と言い出しにくくなります。

ウイルス対策にしても、勉強会にしても、「やらないよりやったほうがいい」程度にはみんな思えるのです。そんなときに、

 「この勉強会って、役に立ってないからやめようよ」
 「ミーティングの前にみんなで除菌清掃なんて時間の無駄だよ」

と言い出しにくいのです。上司の許可も出ているし、「勉強しなくていい」わけではないのです。「汚いところで仕事を支度はない」ものです。

■判断を誤らせる原因


「いつまで続けるか」という判断は難しく、判断を誤りやすいものです。
 
大きい規模で言えば、企業が(一部の)不採算事業から撤退するという判断が遅くなり、さらに状況を悪くするという話は、新聞紙上やビジネス書の失敗事例で読んだことがある方も多いでしょう。
 
小さい規模では、その人の進路の選択に関するものがあります。たとえば、「司法試験に合格しなくて何年も勉強し続けてる」という人がいたとします。
 
無責任に第三者として見れば・・・、「何年もやって受からなかった試験は、この先も受からないんじゃない?」と思ってしまいますが、本人はなかなかやめる(別の道に進む)という判断はできないものです。
 
ここでは司法試験を例にしましたが、小説家でも芸人でも同様です。ブログでアフィリエイトをしようとしている人も同じでしょう。もちろん、下積み10年で花開いた、という例がないとは言いませんが、3年続けて結果が出せなければ4年目に結果が出る可能性はかなり低いかと。それが10年となると11年目がバラ色になる家というと、はたから見れば…
 
 

■判断を難しくする要因


この「いつまで続けるか」という判断を難しくする要因は主なものだけでも
 
 ・現状維持志向:何かを変えることへの恐怖や(短期的な)責任回避
 ・サンクコスト(これまでに投入した時間や資本など)を惜しむ心理
 ・敗北を認めたくない心理(自分のあるいは上司の)

といったのが代表的でしょうか。
 
そして、この「いつまで続けるか」という問題は、タイムマネジメント上の問題でもあります。
 
それを仕事として行うのなら(趣味でないのなら)投入した時間に見合った成果があまりにも得られない活動からは撤退した方がいい。これが原則です。

でも、その判断はなかなか難しいです。
 
「次こそは」「次こそは」と思ってるうちに何年も経ってしまう・・なんてことも割と簡単に起こります。
 
 
こういう問題に対して「○○分析法を使えばうまくいく」的な話は、ある側面正しいのかもしれませんが、分析データを恣意的に選択することもできて、分析というのはいくらでも結果を変えられる点を考えれば、絶対判断軸としては正しくないように考えます。

まあ、人間がやることに対して唯一絶対の解があるとしたら、成功者と失敗者は存在しないでしょうしね。その方程式通りにやればみんな成功するんだから。
 

■現実的な終わりの方法


私が考える現実的な終わりのルールというのは、終わりの判断が難しいもの、すなわちゴールや目標が測定不可能なものに対しては

  期限と継続条件を決めてから始める

ことだと考えます。たとえば、1年間は続ける。1年後にいくつかのゲートを設けて、そのゲートを通過した場合にだけ、継続と判断するというものです。

ゲートの例としては

 ・参加者の無記名アンケートで「続けたい(意思を持って)」と全員が思える
  ※記名式だとあとで、不利益を蒙りたくなくて、建前を言う人が出てきますので、無記名前提
 ・特定の状態になっていること
  例えば、全員のTOEICが100点以上上昇しているなど
 ・他にもっと効果の高そうな活動が発見されている

最初にあらかじめ期限を切っておかないと、あきらめはつかないということです。
 
ちょっと後ろ向きな話ですが、「いつまで続けるか」の判断って、それくらい難しいと思います。



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