昇進昇格面接:主体性を当質問に自主性で答えてはいけない





昇進や昇格の面接だけでなく、就職面接などでも、時々気になるのが、「主体性」という言葉と「自主性」という言葉の違いをちゃんと認識していない方が見えます。
例えば、「あなたは、過去にどのような事柄に主体的に取り組み、どのような成果を出しましたか?」という質問に、

  「上司から○○という目標を与えられたので、それに取り組んで△△という結果を出しました」

という回答。「違うだろう…」と残念に思っている面接官は自分だけではないはず。




■成果を出す人の思考→行動のプロセス


基本的に、成果を出す人の条件というのは、状況を見て自ら行動を起こして、状況を本人が望むように変える力を持っている人です。それが成果と認められるのは、会社にとって状況がいい方向に変わった場合に限ります。

もう少し分解して言うと

  状況  状況を観測する
      ↓
  認識  課題を認識する
      ↓
  意図  課題に対する意図(あるべき姿)を持つ
      ↓
  判断  課題に対して行動を起こすべきかを判断する
      ↓
  思考  意図から目標を考える
      ↓
  計画  目標を達成する手段を計画化する
      ↓
  行動    計画にそって行動する
      ↓
  新状況 最初に戻る

というプロセスをたどります。

この一連の流れを他人に左右されずに(他人の意見を聞くことはもちろん必要)実行できる人のことを「主体性のある行動ができる人」と言います。

辞書を引いてみると、

  自分の意志・判断によって、みずから責任をもって行動する態度や性質
  (Weblioから引用)

と書いてあります。そのままですね。




■主体性と自主性の違い


一方で「自主性」を辞書で引くと

  自分の判断で行動する態度。
  (Weblioから引用)

と書いてあります。つまり、上の流れでいうと計画から下、または、一番下しか実行していないわけです。

ここで「判断」は上記の流れで書いてあるところの判断ではなく、「行動をいつするか」というレベルの判断であり、目標を設定するかどうか、つまり、自分が認識している状況を変えるべきかどうかの判断でないことは、その中間(思考や計画)がないことからも明らかですね。

また、ここで「計画」とは、日程(スケジュール)のことではなく、英語で言う Plan プランのことです。つまり、目標を達成するための手段・手順です。その目標を達成するためには、どのようなリソースを度のタイミングでどのように透過すればいいかを検討し、最適な方法を生み出す行動のことです。
※面接の「○○の課題に対してどういう計画を立てましたか?」という質問も、スケジュールを答える人が一定数います。そういう人は書類選考段階で…(以下略)

■主体的に取り組みましたか?


つまり、冒頭の質問

 あなたは、過去にどのような事柄に主体的に取り組み、どのような成果を出しましたか?

に対して、

 上司から○○という目標を与えられました
 上司から○○プロジェクトのリーダーを仰せつかりました

という回答は、たとえ成果を出すためにいくら頑張ったとしても、「主体性がないです」と言っているのに等しいです。

主体性があるということは、

 状況が○○だったので、△△という意図を持って、☆☆の計画を立てて、◎◎という状況にした

ということです。




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posted by 管理人 at 15:41 | Comment(0) | 交渉・会議・面接 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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