話をしていると、いろんな話題に対して、その話題で場をさらに盛り上げられる人がいます。こういう人は、話術もさることながら、いろいろな事柄に対して「知ろう」という姿勢があるからこそなのかもしれませんね。
■素材集めをする
先日「ティール組織」という本をご紹介しましたが、「ティール組織」という言葉自体を知らなかった人も少なくないのではないでしょうか?
最近の業務改革の流れの中で、様々な改革手法が提言されており、それらは更にいろんな派生パターン生んでいます。これらをコンサルタントは、ちょっとした名前をつけて世の中に広めようとしています。
ITの世界でも、マイクロソフト、Google、Amazonなどが色々なライブラリやツールに名前をつけて発表し、もう何が何やら状態ですね。
こうした流れは今後もどんどん加速します。そうすると、「今後ウチでもブロックチェーンを取り入れていきたいが…」などと役員から振られたときに、「コンビニでもやるんですか?」などと言ったら、もう自分には降ってくれなくなるでしょう。
逆に、「ウチでもお客様に信頼してもらえる品質担保の仕組みが必要だ」と役員が言ったときに、「ブロックチェーン技術を使えば可能かもしれません」みたいに発言すれば、自分に美味しい役どころが落ちてくるかもしれません。
結局は、自分がどのような課題感を持っていて、それについてどのくらいの素材を集めているか、ということが勝負になるわけです。
■天才ゲーテ
話は変わって、「ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ」という人はご存じの方も多いと思います。あの「ゲーテ」さんです。私も「若きウェルテルの悩み」を書いた人だよな? 小説家か? くらいしか思いつきませんでした。
Wikipediaで見ると
ドイツの詩人、劇作家、小説家、自然科学者(色彩論、形態学、生物学、地質学、自然哲学、汎神論)、政治家、法律家
<ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%86>
だそうです。すごいですね。なんでもあり。
そのゲーテの言行録の中に、「素材集めに注意を払っている」という事が書いてあるそうです。
★P81〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
●会話をリードする力
つまり、何かを教えるときに用意しなければいけないのは「素材」である。麟人との会話でも、索材が豊富だと人を楽しませることができる。そのため私は、索材を探すことを習憤化している。索材は日常にいくらでも見つけられる。「これをテーマに話したら面白いな」などと、目配せせを欠かさないことだ。
たとえば映画を見ていても、「この十分問は素材として使えるか」などと考えながら見る。さらに、「これを見せたとき、どんな質問をしたら場が盛リ上がるか」までを考えておく。ある峡画の場而を見せてから一旦停止し、「主人公はここで何と言ったでしょう?」「次にヒロインはどんな行動に出るでしよう?」などというのは、私がよく使う手である。
その場合、発問を含んでいるシーンを逸ぷことが大謳だ。質問を呈示してひとしきり議論した後、フイルムの続きを見せると、そこに答えはある。だが、立ち止まって考えることで、各々が時間を楽しむことができるわけだ。それは、淡々とあらすじだけを聞かされるのとはまるで違う充実感が残る。
齋藤孝(著) 『座右のゲーテ -壁に突き当たったとき開く本』
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結局、どれほど天才でも、素材を持っていなければ活用することはできないし、全てを自分で作り出すことはできないということですね。それ以上に凡人な自分レベルにとっては、より一層、「素材」特に「他人がある程度加工してくれた素材」というのは重要なんです。
なので、本を読む、疑問に思ったことを調べてみる、Webで単語の解説を読む、情報を整理するという活動が重要になるんですね。
■すべてのものを学びに結びつける
たとえば、小説を読んだり、映画を見て、「面白いなぁ」という観点で終わってしまうと2時間はただ気分転換をしただけに終わってしまいます。
・ここから何が学べるだろうか
・今の課題をこの映画をヒントに解決できないだろうか
・この映画の面白かったところをプレゼンしたらどうなるだろう
と考えるようにすれば、自分の勉強になります。また、
・どのような解説をつけるといいだろうか?
・どのシーンを誰に見てもらうのがタイムリーなヒントになるだろうか
などと考えてみると、部下や後輩の育成のヒントになります。
このブログでは、本の特定の箇所について、自分はこう学ぶ、自分に当てはめるとこういうことみたいな解説を点けています。もちろん、自分のためにやっています。これを書くことによって、本当の意味で「本が身になった」と思える場面に出会えるようになりました。
もちろん、1冊の本を読むと数箇所〜数十箇所の気づきがあって、それについて、ひとつづつこうした文章を書き加えています。全部は公開できるものではありませんが。
そして、自分だけでなく、何かの偶然でこの記事に引っかかった人の参考になると良いなぁ、などと思ってます。
■参考図書 『座右のゲーテ -壁に突き当たったとき開く本』
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