「○○部の人に言ったけどやってくれないんですよ」
担当者から業務が進んでない言い訳として、結構多いのが、こういう言い訳です。
私も過去に(今も、ですが)何度も使ってます。
ただ、責任者(上司)として、このセリフを聞くと「そりゃ、お前が悪い」と思ってしまいます。
前回の記事で、「伝わらないのは伝える側が悪い」と書きましたが、じゃあどうすればいいかというと、コミュニケーションの基本、「聞くこと」です。
■どうわかりましたか?
再び、『アウトプットが10倍増える!スピード段取り術』からの引用です。
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これらの暖昧な表現による認識のズレは、その人の立場、経験、国籍、文化から、慣例的にできあがっている言葉の意味・定義を相手と共有しないままにコミュニケーションを行うために起こるものです。
「相手はそれでわかってくれているはず」といった思い込みが最も危険なのです。「相手にどう伝えたか?」ではなく[相手にどう伝わったか?」が大切なのですから。
吉山勇樹(著) 『アウトプットが10倍増える!スピード段取り術』
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相手に「どう伝わったか」は、相手でなければわかりません。相手の脳みその中を除くことはデキませんから。
だから、どう伝わったかを確認しないかぎり、伝わったのかどうかはわかりません。
つまり、単純な話、「この話を、どう理解しましたか?」を聞くわけです。
これが第1ステップ。
ところが、「どう理解したか?」という質問は抽象的なので、抽象的にしか答えは返ってきません。「○○会議の資料を用意しておきます」で本当にあなたの欲しい資料が当日出てくるでしょうか?
私の経験だと、そういう資料が出てきたことは皆無。
しかし、出来上がりの資料について、詳しく聞こうにも出来上がってもいない資料を詳しく説明できるはずはありません。
■何をしますか?
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こちらの言いたいことをフランクに無理やり理解させることはできない。彼の頭のなかに入っていって、理解の仕方を変えさせるわけにもいかない。しかし、フランクが私の言ったことをきちんと理解したかどうか、確かめることはできるはずだ。
どういうふうに理解したのか、彼に訊いて確認すればいい。
そう考えて、私はアプローチの仕方を変えた。このやり方はいまでも使っているが、こんな具合だ。
「このあいだ渡した指示書だけど、ちょっとわかりにくかったかな、と思って。まず何からやろうと思ってる?」。
これなら、相手が何を考えているかちゃんとわかる。この調子でいこう!
カレン・フェラン(著) 『申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。』
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私は本書『申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。』から、以下の方法で相手に聞くようにしています。
相手から「理解しました」と言われたら
「最初に、何をしますか?」
という具体的な目に見える行動を聞くわけです。
「××に関する情報を集めます」
これでは不十分なのは、前に説明したとおり、抽象度が高すぎます。
「調査する軸は?」
「どのような仮説に基づいて?」
「いつまでに?」
「主張すべきことは?」
という風にどんどん具体化する質問をしていくことで、相手の理解度は初めて測れます。
■現実問題は無理なので…
と、まあ理屈はそうなのですが、現実問題としては、そこまでしつこく聞くと、相手も自分もいやになります。あまり質問が多いと詰問しているみたいになるので。
なので、私は
「わかった。よろしく。いつまでにそれをやる?」
と聞きます。つまり、途中経過を見て相手の理解度を図るわけです。
これなら具体的な中間成果物があるので、その方向が北を向いているのか南を向いているのかはある程度判断できます。こうして少しづつ方向を修正していくと、自分のイメージしていたものが作成できます。
もちろん、経験が高く、成果物に信頼がおける人なら、完了直前まで放置しても大丈夫ですので、どのくらいの頻度で進捗をチェックするかは相手次第ですが。
しかし、本当に伝わったかどうかは、最後の成果物が出来上がってくるまではわからないのですが、そのブレの大きさは小さくできます。
■参考図書 『アウトプットが10倍増える!スピード段取り術』
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リスクは上げるより見直す2:リスクマネジメントは「良い加減」に
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■参考図書 『申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。』
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●本書を引用した記事
数値評価のワナ
考えは伝えられない
伝わった結果だけが問題2:どう伝わったかを判断する方法
フレームワークに頼ってはいけない
道具は目的を達成しない
申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。
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