上司という立場になると、部下指導という仕事がどうしてもついて回ります。
指導するのであれば、される側も、「自分の成長」が期待できるので、真面目に聞くかもしれませんが、これが「指導」という名の「お説教」だったりすると、「もう今日は早退します」になっちゃいます。
■やる気を無くさせる方法
実は、万人共通な「やる気にさせる方法」はありません。私の知る限り。
一方で、「やる気を削ぐ方法」は万人共通なものがあります。どういうわけか。
心理学者アドラーは、やる気を削ぐ方法として次の三つを上げています。
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●一人間関係を悪化させる「比較三原則」
非難、批判、ダメ出し、恨み、嫉妬などから生まれる言葉は、相手の気持ちをくじき、人間関係を悪化させる元凶です。
勇気くじきの言葉に多く見られるものの一つが、「比較」です。私は「比較三原則」という言葉で、比較のパ夕ーンを説明しています。
1.過去との比較
「昔は、このくらいの仕事ができていたのに、どうして今はできないんだ」
「あのときはできたのに、今回はこの体たらくかよ」
などと、過去と比較して非難されると、私たちの勇気はくじかれてしまいます。
2.他者の強みと本人の弱みの比較
「○○さんは簡単にできているのに、なんで君はできないのかな?」
「○○君のほうが、もっとちゃんと仕事をしているよ」
などと比較されると、嫌な気持ちになりますよね。
3.理想との比較
「期待していたのに、全然できていないじゃないか]
「このくらいはできると思っていたのに、期待外れだね」
と言われると、気持ちもなえてしまいます。
:
:(中略)
:
こんな言葉をかけられたら、誰だって仕事をするのがつらくなってしまいます。
勇気くじきの言葉はたった一言でも相手に大きなダメージを与え、一瞬にしてそれまでの信頼関係を失うきっかけとなります。くれぐれも使わないように注意してください。
岩井俊憲(著) 『感情を整えるアドラーの教え』
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まあ、それ以外にもいろいろありますが、確かにこの三つは、どういうシチュエーションであっても、「ヘコむ」というか、やる気が無くなりますね。
気をつけましょう。
■参考図書 『感情を整えるアドラーの教え』
怒りや不安、嫉妬――「負の感情」をコントロールすることで、人生は大きく好転する! アドラー心理学が語る、自分を変えるレッスン。 |
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●本書を引用した記事
目標の階層を分ける
他人のやる気を削ぐ方法
日誌を付ける意味
「不安」の大半は根拠がない
ちょっと前向きになれるアドラーの指針
「好きかどうか」ではなく「どう自分の役に立てるか」を考える
●このテーマの関連図書
人間関係が楽になるアドラーの教え
自分を勇気づけるアドラー心理学7つの知恵
働く人のためのアドラー心理学「もう疲れたよ…」にきく8つの習慣(朝日文庫)
2時間で折れない心を手に入れるアドラー心理学
アドラー流 人をHappyにする話し方(王様文庫)
アドラー流一瞬で心をひらく聴き方