結果を評価する基準は過去と理想





いま、自分のパフォーマンスは良い方でしょうか?
なにか調子を落としている?

このパフォーマンス、生産性、効率みたいなものは、基本的には数字で測定しないといけないのですが、その結果をどう判断するべきでしょうか?




■良い、悪いの基準


たとえば、私が定期的に測定しているもののひとつに、「タイプ速度」があります。

キーボードを打つ速度ですね。

ただ、たとえばこれが、5キー/秒 だったとして、それは喜ぶべきでしょうか?
あるいは、「もっと頑張らないと」と思うべきでしょうか?

この 5キー/秒 が良いのか悪いのかを判断する基準を持たないと、その数字はたんなる数字です。意味を持っていません。そこに評価を与えるためには基準があって初めて、そこに意味が生じるわけです。

この「基準」には2つの決め方があります。

 ・理想を基準にする
 ・過去の自分を基準にする

■理想を基準にする


人間の話す速度は、だいたい1秒で5文字(日本語)くらいだそうです。
アナウンサーのしゃべる速度がこのくらいなのだそうな。

考える速度はもっと早くで、イメージであれば測定できないくらい。文章でも10倍近いかも。だとすると、考えたことをそのままキーボードで打つには、ローマ字入力で 2キー で1文字がかけるとして、1秒間に 10キー が目標線になります。

これが私の理想のタイプ速度。

改善結果を発表するときに、「直行率は 98% になりました!」って言うと、役員から、「2%も不良があるのかよ!」と切り替えされますが、役員の理想は、不良ゼロ、直行率 100% なんでしょうね。




■過去の自分を基準にする


一方で、改善活動をする前の直行率が 90% だとしたら(あくまでも例えで…)、98% への改善は大躍進です。自慢もしたくなる。

タイプ速度で言えば、過去に 4キー/秒 だったのに頑張って 5キー/秒 でできるようになったとすれば、「よしよし」の結果です。

■2つの基準を持つ


4キー/秒 しかできなかった人が、1年間毎日タイプの練習をして、5キー/秒 を達成できたら、努力の結果が現れたことになりますよね。だから喜ぶべきものです。

といって、「よしよし」で満足してしまえば、タイピストとしての基準は満足しません。

なので、「よ〜し、次は 6キー/秒 を目指そう」とならないといけないわけ。

そのためには、

 理想の基準と過去の基準

の2つの評価基準を持っていると、モチベーションを持ち続けることができます。

過去の評価基準は、達成感のために。
理想の基準は将来のために。




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posted by 管理人 at 05:01 | Comment(0) | 自己マネジメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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