自分が曲がりなりにも管理職としてやってこれた一つの理由が、
日誌をつける習慣があった
ことではないかと思ってます。
■日誌を付け始めたトリガ
PC に保存された日誌を見ると、かなり古いものが残ってます。
最初は、もちろん日記帳みたいなノートを作っていてこれに書き込んでましたが、これも一応スキャナして取り込んでおくようになってからでもかなりのボリュームがあります。
最初は、
・××をした
・電車が遅れて遅刻した
:
:
って1出来事に1行だけ、ほんの数行。まあ、いろいろ外力もあったのですが、そのレベルでも「続けた」というのが、やがて習慣になり、「あたりまえ」になっていきました。
色んな人の影響を受けてのことですが。
■日誌の効用
「ただ、記録するだけのことがそれほど重要か?」という感じの人もいますが、私は「それほど重要なんです」と答えるようにしてます。
「記録」というのは、もちろん後で読み返すためにつけるものなので、「振り返り」をするとか、その記録をあとで参照するような必要性があれば、大きな効果を発揮するのですが、それだけではない大きな効果があります。
イメージが具体化する
ということです。
頭で考えたことっていうのは、どれほどクリアに、論理的に考えていたとしても、言語にしてみると非常に曖昧にしか考えてません。まあよほど頭のいい人なら別ですが、おそらく
だれかに話しているうちに自分の考えがまとまった
という経験をした事があるのではないでしょうか。つまり、頭の中のイメージを言語化して、それを人が理解できるように組み立てて話す、という行為によって、頭の中でぐちゃぐちゃいじり回すより効果があるのです。
だからといって、考えていることや見た事象を誰彼構わず話をするわけにも行きませんし、やられたほうはたまったものではないでしょう。
なので、記録媒体というものにだして、自分の頭の中を目で見えるようにすることによって、思考が整理され、より高度な考え方ができたり、論理が構築されたりするわけです。
だから、たとえ書き捨てでもいいので、ちゃんと書き出すということは意味があると考えます。
★〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
●日記で自分の人間関係パターンを把握する
自分の人間関係のパ夕ーンを知るために有効なのが、日記をつけることです。フォーマットに決まりはありませんが、
私は 1 日 1 枚ずつ書くのをおすすめしています。記入する内容は、日付のほかに二種類あります。
一つは「感情的になってしまった出来事」です。そしてもう一つは、「できたこと」。それぞれに対して、「自分の対応」「相手の対応」も忘れずに書き込んでおきましょう。
つどれもー行ずつでよいので、具体的なエピソードを書くのがポイントです。
日記を書き続けていくと、あとで読み返したときに白分のパ夕ーンが見えてきます。
ただし、ここで気をつけたいのは反省をしすぎないことです。
反省をすると、どうしても気分が落ち込んでしまうので、それよりも「できたこと」にフォーカスして、自分を積極的に褒めるのです。
第 2 章では、他人を褒めることは操作につながる問題があるとお伝えしました。
しかし、自分を褒めて操作する分には何の問題もありません。
もっと自分を褒めてもいいくらいです。「すごいな、できたな、やったな」と。自分を正しく褒めるようになると、自己賞賛能力が身につくので、他人からの賞賛をあてにしなくなります。
また、人間関係のどこに問題があるのかもわかるはずです。
さらに自分を男気づける能カを持てば、他者にも勇気づけができるようになりま日記をつけるにあたって大切なのは、
なんといっても書き続けることです。
たとえば、感情的になった出来事については、どうしても見つからない日があるかもしれません。
そんなときに書かないでいると、日記を書く習慣がとだえてしまうので、「できたこと」だけでもとにかく書くように心がけましよう。
私自身、中学生のころから日記を書き続けていましたし、企業に勤務していたときには「My Performance」と題して自分のできたこと、やったことを記録していました。
それを読んで自分を鼓舞し、賞賛していたのです。
そして、現在は毎朝ブログを書いています。書き続けると自分の成長記録もわかりますし、充実感も得られます。毎朝の歯磨きと同じで、数分でもいいので習慣づけるようにしてみてください。
岩井俊憲(著) 『感情を整えるアドラーの教え』
――――――――――――――――――――――――――――★
こうして読み返すと、アドラー自身が「日記をつけなさい」といっているわけではないとは思いますが、心理的・対ストレスとしても効果があるかもしれませんね。
ただ、考えたこととか思ったことを文章にしようとすると、案外ハードルが高いので、「あった事実だけを書く」ところからスタートするのが良いかと。
■参考図書 『感情を整えるアドラーの教え』
![]() | 怒りや不安、嫉妬――「負の感情」をコントロールすることで、人生は大きく好転する! アドラー心理学が語る、自分を変えるレッスン。 |
◆アマゾンで見る◆ | ◆楽天で見る◆ | ◆DMMで見る◆ |
![]() 感情を整えるアドラーの教え 著者 :岩井俊憲 | 楽天では見つかりませんでした | ![]() 感情を整えるアドラーの教え 検索 :商品検索する |
●本書を引用した記事
ちょっと前向きになれるアドラーの指針
「好きかどうか」ではなく「どう自分の役に立てるか」を考える
●このテーマの関連図書
人間関係が楽になるアドラーの教え
自分を勇気づけるアドラー心理学7つの知恵
働く人のためのアドラー心理学「もう疲れたよ…」にきく8つの習慣(朝日文庫)
2時間で折れない心を手に入れるアドラー心理学
アドラー流 人をHappyにする話し方(王様文庫)
アドラー流一瞬で心をひらく聴き方