生産性を上げる方法をひとつだけオススメするとしたら、私は「日誌」をおすすめしします。
あらゆる生産性向上のネタは、自分の行動にあります。
その行動を事実として振り返らない限り生産性は向上しません。
「自分がやったことくらい記憶に残っている」というのは、一時的にはそうかも知れません。
ただ、所詮記憶なんて都合のいいように曖昧になっていくので。
■3つの宝
ここでいう「日誌」とはその日、その時の記録のことです。私の場合、ほとんどはテキストファイルで残された文章ですが、以下の本では「3つの宝」として紹介されています。
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●ジム・ローンの3つの宝
自力で大成した大金持ちであり、伝説的なサクセス・コーチでもあるジム・ローンは日記をつける効果について頻緊に語っている
富、実力、素養、健康、影響力、教養、個性といったものを本気で求めているなら、日記をつけなさい。
日記をつけることは大変重要だ。日記は次世代に残すべき3つの宝のうちの1つだと私は捉えている(中略)。
1つめの宝はあなたの写真だ。写真はたくさん撮りなさい。(中略)
2つめの宝はあなたの蔵書だ。あなたの教師となり、指導者となり、あなたの見解の後ろ盾となった、本棚にある数々の本のことた。あなたが価値観を築く上でそうした本が役立ったあなたが裕福になり、実力者になり、健康になり、素養を身につけ、個性的になるのに、そうした本が役立った。(中略)
3つめの宝はあなたの日記た。つまり、思いついた考えや、細心の注意を払って集めた情報のことた。しかしこの3つの中で私の教えを真面目に学んでいることがよく分かるものは、日記をつけるという行為である。
ケビン・クルーズ(著) 『1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣』
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■1つ目の宝:日誌
ここで書かれている「日記」と、私の言うところの「日誌」はほぼ同じもののようです。
ただ、日記というと、子供時代に強制的に書かされた「夏休みの日記」など、あまりいい思い出がないひともいるかと思いますが、それではありません。
真っ白な紙があって、そこにその日にあった新しい発見や新しい出来事、トピックを綺麗にまとめて書く、なんてことはやりません。
書式が決まってて、あとはその空欄を埋めるだけで構いません。
なにか、それについて考えたことがあれば、追加するのは自由なのですが、
今日なにをする
今日なにをどうした
それを記入するだけで十分です。ただし、具体的に。正確に。
たとえば、ふと思いついて「怜悧」という言葉の意味を詳しく調べたなら、それをちゃんと書き写しておくと、書き写すという行為によって記憶に定着しやすくなりますし、もし見返す機会があれば、「この時期は全体としてこういうことに興味があった」みたいな傾向が発見できます。
せっかく時間を使って、情報を集めたり考えたりしたんだから、それをアウトプットしないと、どこにも残らないじゃないですか。
結果が残らない作業のことを「ムダ」っていいます。
■2つ目の宝:写真
本書にある「写真」も「記録」という意味で同じだと考えています。
会社で写真を取りまくっていたらちょっと問題ですが、私生活では使えます。まあ、他人を取るときは要注意ですが。
さらに、写真という画像だけでなくコメントも一緒に残しておくと便利ですよ。
■3つ目の宝:蔵書・読書記録
そのときにどのような本を読んだのか。どのような資料にあたったのかを記録に残すことは、この3つの宝の中でも最も効率のいい記録でしょう。
なにしろ、自分の知識の源泉になったものが劣化せずにそこにあるのだから。
ただ、私としては蔵書だけを残しておくのは、半分未達に感じます。
必要なのは、その時点で自分がこの本からどのようなことを読み取ったのかを記録しておくことで、過去記事でも紹介しました「読書記録」を残しておくことだと思います
その本の中でどのようなことに感銘を受けたのか。
その本に影響を受けてどのような行動をしたのか、その結果はどうだったのか。
こうしたことを本とともに残しておくことがオススメ。
私は過去に読んだ本はすべて電子化して、そこにコメントを書き込んだり、引用をテキストファイル化しています。
テキストファイル化しているのは、検索が簡単になるから。
最近は OCR 機能も十分になってきていて、簡単にテキストにできるようになりましたし、Kindle のように元から電子テキストとして購入できる場合も多くなりましたから、利用するととっても便利になります。
■参考図書 『1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣』
![]() ![]() | 時間に追われることなく、生産性を向上させ、充実した生活を送るために。 著者は、成功している友人たちに時間管理のコツを聞いて回るうちに、ある共通点に気づく。それは、だれひとり「本に書かれているような方法」を口にしなかったことだ。そして判明した秘訣のひとつが「ToDoリストを使わない」ということだった。 そこで著者は、さらに多くの成功者たちへ接触を試み、独自の取材と調査を行った。 ●自力で大成した億万長者は、私たちと違う働き方をしているのだろうか? ●常にプレッシャーにさらされている起業家は、どうやって高い生産性を維持しているのか? ●刻々と過ぎゆく時間と戦うオリンピック選手は、いかにして集中力、自制心、エネルギーを維持しているのか? ●MITやハーバードでオールAを取り続ける学生に必要なものとは何だろうか? 7人の億万長者、13人のオリンピック選手、29人のオールAの学生、そして239人の起業家。計288人への取材から導き出された、時間管理と生産性向上にまつわる15の秘訣を、本書ではより実践しやすい方式とともに紹介する。 「ノートは手書きでとる」「メールは一度しか触らない」「ノーと言う」「日々のテーマを決める」など具体的ノウハウから、「最重要課題の見極め方」「先延ばし癖を克服する極意」「桁外れの利益を得るための思考法」まで15の秘訣が、あなたの人生に輝きを取り戻してくれるだろう。 原著:『15 Secrets Successful People Know About Time Management』 |
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●本書を引用した記事
生産性を改善するヒント(「1440分の使い方」より)
3210方式―大量のメールを効率的にさばく方法
ToDoリストの悪影響2:ToDoリストの悪影響を避ける方法
ToDoリストの悪影響1:ToDoリストが生産性を低下させる理由
日誌を付ける意味
生産性を上げる3つの宝具
スーパープログラマがスーパーな仕事ができた理由
1440分の使い方
●このテーマの関連図書
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