ちょっと前向きになれるアドラーの指針



仕事をしていれば、いろいろなプレッシャーやストレスが降り掛かってきます。大なり小なり。

それを積もらせてしまうと、本当に仕事にいけなくなったりするので、何かで解消するようにしないといけないです。そんなときにちょっとこんなことを考えてみると良いかもしれません。




■受け入れる


いろいろ思いはあるでしょうが、「事実を事実としてみる」というのが、私には一番効果がありました。

瞑想などを勉強してみると出てくるのですが、

 「いやだな〜」

と思ったときに、それを

 「いやだと感じている自分がいるんだな〜」

って見てみてください。よく言われるのが、

 幽体離脱して、後ろから自分の姿を見るみたいな感じ

……なんですが、そもそも幽体離脱なんてできませんから。

ただ、「感じていることを感じる」とか「聞こえているから、鼓膜を震わせている」という感じがわかると、ちょっと冷静に自分が見えるようになるかもしれません。

私が過去にストレスでやられたときには、すべてが第1人称で「自分がなんとかしなきゃ」になってしまって最後はパンクしたのですが、そんなことを勉強してからは、「お〜。忙しそうだなぁ」って自分に思うようになりました。ある程度トレーニングが必要ですが。

その後、瞑想をちょっと勉強して、「今の自分を他人事のように見る」っていうのがちょっとだけできたような気がします(気がするだけ)。




■状況を改善する


まあ、冷静に自分を見ることができたからと言って、トラブルが解決することはありません。ストレスもなくならない。

ストレスを解消するためには、ストレス源(ストレッサー)をやっつける必要があります。

ストレッサーに正面からぶつかっていっては、今までと同じなので、ストレッサーになっている問題を別の角度から見直してやれるきっかけが必要。

たとえば、あるプロジェクトを完遂するための障害になっている技術的課題があるのであれば、それをなんとかクリアしようとするのではなく、

 その課題にぶつからない別の方法を探す

ってう発想を持ってやれば、実は「やり方はいくらでもあった」ということに気がつけるでしょう。実際、ある目的を達成するのに、1つしか方法がないなんてこと自体がありえないんですよ。やり方が他に見つからないのは、自分の知識や経験が不足しているだけです。

ということで視点を変えるための4つの方法について、心理学者アドラーが勧めている方法をご紹介します。

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●自分を勇気づける四つのルール
では、アドラー流の自分を勇気づける、とっておきの四つのルールをご紹介しましょう。

・「目的志向」で生きる
 アドラー心理学では、過去の原因をさかのぼる原因志向ではなく、目的志向から人間を理解しようとします。
 人がとる行動は、その人の目標や目的にしたがった結果だと考えるわけです。

 目的志向で考えると、過去にいろいろな問題があったとしても、それをとう解釈し、対応するかは自分で決めることができるようになります。

 過去は変えられませんが、私たちは現在と未来を変えることができます。そのために正しい目標を自分自身で選んでいくことが、自分を勇気づけることになるのです。

よう。

・「建設的な人」を目指す
 「いい人」とは、言ってみれば相手や周囲の人にとって都合のいい人、便利な人ということです。

 相手を喜ばそうと努力するのは悪いことではないのですが、相手の都合で動くクセがついてしまうと、自分を演じてばかりいるので、やがて疲れてしまいます。

 人間関係で疲れてしまう人は、自分が相手にとって都合のいい人になっていないかどうかを見直してみましょう。

 「いい人]になっている人は、それをやめる決断をしてください。いい人をやめても、そんなに不都合なことは起きません

 他人は、自分が思っている以上にあなたに興味を持っていません

 あなたがいい人をやめても、人間関係が悪化する心配は無要です。

 実は、自分が他人の期待を思い込みで背負っていただけかもしれません。いい人をやめるのに必要なのは、決断力です。いい人を目指すのではなく、「建設的な人」を目指しましよう。

 お互いの共同の目標のために何ができるのかを考えて実行するのです。それが、自分を男気づけるだけでなく、相手を男気づける近道でもあるのです。

・笑いを取り入れる
 アドラー心理学では、笑いの効果を非常に重要視しています。アドラーは、「喜びは自分を他者と結びつける情動であり、悲しみは離反させる情動である」と語っています。

 人は笑うことで開放的になり、心にもゆとりが生まれます。そうすると物事を客観的に見られるようになるので、「自分はなんてつまらないことにこだわっていたのだろう」と気づきます。楽観的に考えて、未来志向で相手と付き合うことができるようになるのです。
 
 アドラーの弟子であるウォル夕ー・ペラン・ウルフという人は、「笑えば世界は君とともに笑い、泣けば 1 人で泣くのだ」という西洋のことわざを引用して、「笑いとユーモアのセンスを養うことは、よい世界のためのすばらしい訓練である。自分自身と伸間の人とを結びつけるためには、なごやかでユーモラスなパーソナリティを養うのが一番である」という言葉を残しています。

 私も彼の言葉にしたがって、自分でも笑いを意識した生活を送るようにしていますし、力ウンセリングでも相手に笑ってもらえるように努めています。

・楽天主義でなく、楽観主義になる
 楽天主義の人は、根拠もなく「いいことが起きる」と信じて疑わない人です。悪い言い方をすれば、脳天気な人でもあります。

 一方、楽観主義の人は、世の中にはよいことも起きれば、悪いことも起きると理解しています。

 そのうえで、自分は最善の選択ができると信じています。好ましくない状況をまのあたりにしたときは、「こんなこともある」と事態を冷静に受け入れます。

 そして、
  「今はマイナスの状況だけど、私なら挽回できる」
  「正しい手を打てば、必ずよい方向に向かうはず」
 などと、現実を踏まえて楽観的に考えるのです。

 これら四つを目標に、苦手な人との人間関係を、まずは自分の男気づけから始めてみてください。

岩井俊憲(著) 『感情を整えるアドラーの教え
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ちょっと引用が長文になっちゃいましたが、ようするに

 ・目的を達成できれば、手段は何でもいいと考える
 ・他人の評価を気にしない。「〜〜しないといけない」というのは自分の思い込み
 ・楽しくする。笑えることを考える
 ・自分は楽観主義だと言い聞かせる

特に最初「目的思考」と最後の「楽観主義」は、私にとっての重要な行動指針になっています。

 ・やり方はいくらでもある
 ・なるようになる。なるようにしかならない

はほぼ口癖。




■参考図書 『感情を整えるアドラーの教え




怒りや不安、嫉妬――「負の感情」をコントロールすることで、人生は大きく好転する! アドラー心理学が語る、自分を変えるレッスン。





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人間関係が楽になるアドラーの教え

自分を勇気づけるアドラー心理学7つの知恵

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