最初に目的を言う



「何を言っているかわからない」「話が長い」という人が時々います。

まあ、何も言わずに以下の文章を読んでみてください。

◇――――――――――――――――――――――――――
新聞の方が雑誌よりいい。街中より海岸の方が場所としていい。最初は歩くより走る方がいい。何度もトライしなくてはならないだろう。ちょっとしたコツがいるが、つかむのは易しい。小さな子どもでも楽しめる。一度成功すると面倒は少ない。鳥が近づきすぎることはめったにない。ただ、雨はすぐしみ込む。多すぎる人がこれをいっせいにやると面倒がおきうる。ひとつについてかなりのスペースがいる。面倒がなければ、のどかなものである。石はアンカーがわりに使える。ゆるんでものがとれたりすると、それで終わりである。



――――――――――――――――――――――――――◇


こんな話をいきなりされたら面食らいますよね。
というか、最後まで聞くのは苦痛になって、途中で「なにがいいたいんだ?一言で言ってみろ」って言いたくなっちゃう。

実際に話しが長いわけではなく、話しが長く感じるだけかもしれませんね。




■最初に全体を話す


同じ文章ですが、タイトルを付けました。

◇――――――――――――――――――――――――――
●凧揚げの楽しみ

新聞の方が雑誌よりいい。街中より海岸の方が場所としていい。最初は歩くより走る方がいい。何度もトライしなくてはならないだろう。

ちょっとしたコツがいるが、つかむのは易しい。小さな子どもでも楽しめる。

一度成功すると面倒は少ない。鳥が近づきすぎることはめったにない。

ただ、雨はすぐしみ込む。多すぎる人がこれをいっせいにやると面倒がおきうる。ひとつについてかなりのスペースがいる。面倒がなければ、のどかなものである。

石はアンカーがわりに使える。ゆるんでものがとれたりすると、それで終わりである。
――――――――――――――――――――――――――◇


表題を付けて、適当に区切っただけですが、ずいぶん印象は変わったのではないでしょうか。

こうした表題や見出しをつけて理解を促進することができます。
同じことは、口頭で報告するときにも必要です。

■目的を言う


★〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

●一手間加える
報連相の相、すなわち相談でも報告と同じような配慮が有効です。ただ、報告や連絡と異なることがひとつあります。

それは、話の最初に「相談」であると明確に告げることです。逆に、報告であっても、まず最初に「報告」であると告げるべきです。

これも、意外にやっていません

なぜ、「相談」であることを告げる必要があるのでしょうか。

話し手、つまり相談する部ドの立場からすれば、その話の最後が相談になることを知っています。そのため、最後には何らかの判断を上司からもらいたい、という前提で話をはじめています。

しかし聞き手、つまり上司にとってはどうでしようか。話を聞きはじめた段階では、それが最後にどうなるのか、まったくわかりません。

最後に、判断を求められる前提で話を聞くのか、あるいは、まず現状認識の報告で終わることを知って話を聞くのかでは、開く側の姿勢は大きく異なってきます。

報告だと思って聞いていて、最後にいきなり判断を求められると、「えっ」と思うことになり、逆に判断しなくてはならないつもりで聞いていて、単なる報告だとわかると肩透かしをくらったような気持ちになります。

このようなミスマッチを防ぐためには、最初に「これは相談なので、最後に部長のご判断をぜひお聞きしたい」と断ることが必要なのです。

相談に限らず、コミュニケーション全般について言えることですが、話の落とし所が見えないまま話を聞いていると、聞き手はよけいなことばかりを考えてしまい、話に集中することができません。

聞きながら話し手の真意を探ったり、どこかで話を切って、「で、何を求めているの?」と問い質すタイミングをはかっていたりするからです。

そのような状態だと、情報も正しく伝わりません。情報を正しく伝えるためにも、聞き手によけいな推測をさせずに集中できる環境を提供しましょう。

一方、相談後に上司からもらうコメントや判断が、自分の意見と合わないことがあります。

また、行き違いがあって、部下にとってみればトンチンカンに聞こえる判断を下されてしまうことがあります。

そのような場合、部下の心の中では

 この上司、わかってないなあ〜〜。どうしてそんな答元になるわけ?

と叫んでいるはずです。

しかし、上司の判断やコメントに納得できないからといって、いきなり否定してはいけません。

「いや、違うんです!」や「でも…」などと言ってしまうと、上司はどう思うでしょうか?

 「こいつ、せっかくアドバイスしてやったのに、いきなり否定してくるとは何事だ。それなら聞くな!」

と思ってしまうはずです。

上司でも部下でも、よかれと思ってコメントしたことをいきなり否定されるのは嫌なものです。

そこはワンクッション置くためにも、いったんは上司の判断やコメントを肖定的に受け止めるようにしましよう。

この肯定的というのは、その判断にしたがうということではありません。

「なるほど、その判断は気づきませんでしたね!」と受け人れてあげるだけでいいのです。

そうして、相手の判断をいったん持ち上げたうえで、「部長、ひょっとすると私の説明不足で重要なことがお伝えできていないかもしれません。それは…」と言って、再度議論に引き戻すのです。

ここでは、あくまで部下である自分の「説明不足」を原因にします。決して、上司の一理解不足」のせいにしてはなりません。言葉にしなくても、「この上司、わかってないなあ」という雰囲気を出してしまうと、上司はそれに気づいてムッとしてしまうからです。そこは、あえて自分が「気づかないフリ」をするのです。

これは、お客様が相手でも同じです。相手の「理解不足」を原因にしても、何も解決しないからです。

新名史典(著) 『上司を上手に使って仕事を効率化する「部下力」のみがき方
―――――――――――――――――――――★


引用が長くなってしまいましたが、まあ、こういうことです(手抜き)。

ただ、私は、本書のように、もし上司がおかしなことを言ったら、あえて再説明しません
「了解しました。ありがとうございました」と行って一旦引き下がります。

これは再説明をすること自体が上司の「あ、外した?」を促しますし、自分が言った言葉をもう一度繰り返しても理解は深まらないからです。

もし上司が外してきたら、一旦引き下がって、今度は口頭ではなくプレゼン資料にするとか、参考資料を見せるなどの準備をもう一度してから話に行ったほうが、上司も予備知識ができてますし、より詳しく考えられるはずです。

同じ言葉を使って、繰り返しても、理解度は深まりません
熟成期間を取って、別の言葉、別のツールを使うようにしたほうが理解してもらえます。





■参考図書 『上司を上手に使って仕事を効率化する「部下力」のみがき方





立ち読みできます立ち読み可
常に「上司の考え」を予測しながら動く能力、それが「部下力」。
この「部下力」を身につけることで、上司を上手に動かすことができるようになり、あなたの仕事も効率的に回っていく!

上司は、仕事ができる部下が可愛く思えても、可愛いから仕事を任せるわけではない。また、仕事は一人で進めるものではなく、上司の決裁がないと進まないものがたくさんある。
そこで本書は、一所懸命に実務をこなしていても、なかなか上司に認められない、仕事を任せてもらえない、または、仕事がスムーズに進められないという部下が身につけたい「部下力」を丁寧に解説!






◆アマゾンで見る◆◆楽天で見る◆◆DMMで見る◆

上司を上手に使って仕事を効率化する「部下力」のみがき方
著者 :新名史典

上司を上手に使って仕事を効率化する「部下力」のみがき方
検索 :最安値検索

上司を上手に使って仕事を効率化する「部下力」のみがき方
検索 :商品検索する



●本書を引用した記事
 論理が飛躍すると理解不能になる
 部下力のみがき方1:部下力のみがき方
 新しいシステムには一番協力してほしい人の名前を入れる
 上司にお願いする作業は分解してから渡す
 人を動かす:相手の話を聞くときには手を止めなさい
 上司にもアポイントメントを取る
 バカな上司の下でも成長できる仕事術1
 他人に軽く扱われない技法
 面接で「年上の部下・担当者への接し方」を聞かれたら2
 部下力のみがき方3:キーメッセージ

●このテーマの関連図書


あなたが上司から求められているシンプルな50のこと

どんなにバカな上司の下でも成長できる仕事術

ザ・フォロワーシップ―上司を動かす賢い部下の教科書

ザ・チームワーク―良質なチームワークを築く24の方法

顧客に必ず“Yes"と言わせるプレゼン(DOBOOKS)

部下がきちんと動くリーダーの伝え方(アスカビジネス)





■同じテーマの記事

問題認識の手法3―現状分析

本日は、問題解決の手法の3回目。第2回めで「見える化」についてお送りしましたが、実は問題解決のプロセスを時系列で並べると、こちらが先です。ただ、今回問題認識の手法というテーマで書いていますので、話の流れの都合上、問題を顕在化することを先に持ってきてしまいました。ですので、この記事を読んでもう一度前回の「見える化」に戻って読み返していただけると、この記事の内容が理解しやすいかもしれません。現状分析手法現状分析はパター..

点を打つ

よくビジネス書や自己啓発セミナーなどで、10年後の目標に向かって、今年やることを決め、今年やることを分解して、今月→今週→今日とタスクを作って行きましょう、と言われることがあります。もちろん、その本を書いた人やセミナーを主催されるような方は、本当にそうして、本の著者になれたり、独立起業された方ですので、当たり前のことかもしれません。そこまで…振り返って、平凡な会社にすがりつくようなサラリーマンである私には、できる時とできない時があります。「10年後に資産..

本を持ち歩く

「本なんか読んでる時間がない」時々、部下や友人に読書を進めたりするのですが、本をあまり読まない人からはこういう返事が返ってくることがあります。たしかに、現代は次から次へとやるべきことが降ってきて、ちょっと時間があればメールをチェックしなければいけないし、フェイスブックで「友達」している人にコメントしないといけないし…、とまぁやるべきことはいっぱいありますよね。かく言う私も、ちょっと時間さえあればメールを見てますので、トータルすると(仕事時間内も含めると)1日に4〜5..

論理が飛躍すると理解不能になる

ときどき話していて、「どうしてそういう結論になるのか」理由がよくわからない発言をする人がいます。まあいつもではないにしろ、「何がどうしてそういう話になるんだ?」と感じてしまうと、その後の話もさっぱり見えなくなります。論理の飛躍に注意「論理」というのは難しい話ではなく、A は B である。B と C は同じものであるしたがって A は C と同じであるみたいなやつ。で、それが連なると、風が吹けば桶屋が儲かる..

3分の1マージン

ハードディスクの余裕以前、中国のネットワークサーバの管理をしていた頃に、ルールとして決めたものがあります。3分の1マージンというのがそれ。今も確認すると、それが色々なところに拡大されて、自分が担当してなくてもそれが部門のルールとして残っているようです。何かというと、・ハードディスクの空き容量が3分の1を切ったらファイルの整理をする・メモリの余裕が3分の1未満になったら、不要なアプリを探して停止させるかメモリの増設をする・SQLサーバのフリーエリアが3分の1..

社長は君のどこを見て評価を決めているのか1

本日は、久しぶりにビジネス書のご紹介です。過去記事でも幾つかネタにしたものがありまして、実際経験としてこういったテクニックは役に立ちます。おそらくサラリーマン経験が長くなると、皮膚感覚としてわかるのでしょうが、なかなか文章にするのは難しいですし、それをこれだけ体系的に取りまとめるのも難しいので、今後会社の中であるレベル以上を目指そうとする方には、若いうちに知っておいて欲しい内容です。さすがに筆者が実際にコンサルタントをして得た会社社長の社員を見る傾向なので、かなり客観..






posted by 管理人 at 14:42 | Comment(0) | プロセスマネジメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。