「目標をもつ」にこだわらない



「目標を持とう」というのは、多くのビジネス書や成功本にかいてあります。

まあ確かに、「ちょっとお散歩に出かけて歩いていたら、エベレストに登頂してしまった」という人はいないでしょうから、その通りなのでしょうが、個人的には「まあ、持たないより持ったほうがいい」くらいに考えてます。




■目標を持つことのデメリット


私が以前、「心の病」で会社に出社できなくなったときに、医師から言われたことは、

 「会社に行ければヨシです」

でした。

会社に行くことではなく、「そこでなにを実現するのか、何かを実現するのに自分がどう貢献するかが重要だ」という洗脳教育を受けてきた身としては結構ショッキングなお話でした。

ただ、現実には、そうして「自分がなんとかしなくちゃ」が高じて今の状態になっていることを考えると、

 目標を明確にして、それに向かって一直線に頑張ることは人生にとってどのくらい重要なんだろうか

と考えさせられる一因にはなりました。

ある高い目標を持ってしまうと、その目標に到達していない事自体がストレスというかプレッシャーになります。

たとえば、目標が100だったとして、90まで来たとすると、

 まだ10足らない

と考えちゃうわけです。

最初がゼロだったとして、90 まで来たのだから、

 90もやれた

という考え方もあるのでしょうけど、目標が100なら、現時点は未達です。どうしても足らないことに目が行ってしまうんですね。

それがデメリットだと考えます。




■ストレスを過度に抱えない方法


本日ご紹介する本『損をしない思考法』では、こんな事が最初に書いてあります。

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●ストレスを抱えない範囲で精いっぱい活動すると気持ちよく暮らせる
心にゆとりを持って行動しようと言われると、何もしなくていいとか、サボっていても問題ないと思ってしまう人が出てきます。しかし、生産的な活動を何一つしなければ、最低限必要なお金すら入らなくなるので、困ることになります。

また、毎日だらしない生活をしていれば、そんな暮らしをしている自分自身に嫌気がさしてくるものです。

せっかく幸せな気持ちを手に人れようと思って、ゆとりのある生活を始めたとしても、このようになってしまったら本末転倒です。

最低限の衣食住すら失ってしまう危険性が出てきますし、疎外感や罪悪感まで抱くようになってしまいます。

では、どうすれば毎日気分よく暮らせるのかと言うと、ストレスを抱えない範囲で、精一杯活動するようにすればいいのです。

できることまでサボろうとせずに、自分ができる限界まではきちんと活動したほうが、気分がよくなりますし、金銭的に困ることも少なくなります。

想像してもらえればご理解いただけると思いますが、輝いている人というのは、みんな活動的です。

心や体を壊さない範囲で、エ不ルギッシユに活動しています。

お金持ちでも貧乏でも、有名でも無名でも、友達が多くても少なくても、幸せそうに暮らしている人は、みんな何かしらの活動をしているのです。

そのため、充実した生活を手に入れたいのであれば、自分がストレスを感じずにできる最大限の活動を行ったほうがいいです。

活動すればするほど、生きている実感が湧いてきます。なお、余談になりますが、幸せで充実した人生を送る秘訣というのは、毎日幸せと充実感を感じられるように活動することであって、お金や肩書きを増やすこととは直接関係ありません。

むしろ、お金や肩書きが多い人は、心が満たされないからこそ、お金や肩書きを増やし続けてしまう傾向にあるほどなのです。

野村郁夫(著) 『損をしない思考法
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本書の言う「ストレスを抱えない範囲で」というのが、言うは易く行うは難し

どのくらいのストレスなら問題にならないのかは人それぞれですし、その時の状態によっても異なります。
「ストレスを抱えている状態」というレベルがまちまちなので、どこまでならいいかが明確にできないんですね。

なので、「目標を明確にしない目標を持つ」って禅問答みたいですが、そんなイメージの目標感みたいなものを持って仕事をするようにしています。

当然、上司の管理範囲であるところの部門の方針や目標などは明確に目標値をもたないと承認や業績としての評価をしてもらえません。一方で個人の定常活動などは目標値があるわけではなく、個人管理のところも多いのですよ。そうしたものまで

 目標を持たなければならない

と考えると、私などはストレスでやられてしまうので、「やれることを淡々とやる」だけにしています。

もう一つは、「やれるようになったことを見る」ことです。「コップの水」のたとえは聞いたことがあるかもしれません。

 あと半分しかない
 まだ半分ある

なくなった、足らない部分ではなく、なにがあるのか、なにが出来たかに着目すると、多少はストレスの軽減になります。





■参考図書 『損をしない思考法





立ち読みできます立ち読み可
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損をしない思考法
著者 :野村郁夫

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 魚はミミズで釣りなさい
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●このテーマの関連図書


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