自分をマーケティングする



マーケティングの方法で結果が変わってくるのは、AKB48がすごく良い事例ですね。
最近ではあまり言われなくなりましたが、一時期ビジネス書のネタに使われるほど騒がれました。

AKB48 自体のプロデュースだけでなく、AKB総選挙などに見られるように、個人個人も自分をどのようにファンにアピールしていくのかという個人のマーケティングも上手/下手があるようです。

芸能界に限らず、サラリーマンにとっても非常に参考になることが多いです。




■自分をマーケティングする


「マーケティング」という言葉を正確に定義すると、

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商品、サービスを生産者から消費者へ円滑に移転するためのビジネス活動を指す。または、消費者側のニーズやウォンツと、サービスや製品を販売する企業の意図(適切な資本投下量で最大の販売・生産効果を目指す)を連関させるための情報収集手段のこと。

つまり、情報管理から、顧客ニーズの吸い上げ作業、市場の状況など、企業が直面する外部環境と企業自身との間に、経済的によい関係性を構築するための手段のことをいう。また、そういった活動を総称してマーケティングと呼ぶ場合も多い。

出典:https://kotobank.jp/word/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0-8890
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なのだそうですが、私流にかってに意訳すると

 持っている特徴を誰かの欲求に結びつけること

ということだと考えています。

さらにこれをビジネスマンに当てはめると

 自分の持っているスキルを誰かの欲求に結びつけてアピールすること

ではないかと。

つまり、「自分にはこんなスキルがある」だけでは不足で、そのスキルがあることを仕事を自分に発注できる人に「あなたがやりたい××は自分ならできますよ」と言いに行くことです。相手が理解できるように

これは転職などの自分の強みのアピールに限ったことではなく、自分のアイディアに賛成してもらうために誰かに立ち話をすることも含まれます。

あらゆる局面で、自分のスキルを仕事を出してくれる人にうまくアピールしないと、スターになりたくても馴れないわけです。




★P104〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

●自分のマーケティング
ナイトクラブに出掛けてカバーバンドの演奏を聞いていて、オリジナルのアーティストより上手とまではいかなくても同じくらいにうまいと思ったことはないだろうか。

カバーバンドは小さなナイトクラブでこじんまりと演奏しているのに、それよりも才能があるとは思えないもう方のバンドはワールドツアーに出かけてプラチナディスクを得ている。

この違いはなぜなのだろうと思ったことはないだろうか。

明らかにどちらのバンドにも才能はある。ただ、才能だけでは、人生にそれだけの差がついてしまう。偉大なミュージシャンとスーパースターの本当の違いは、マーケティングに過ぎない

マーケティングは才能を数倍にする。マーケティングがよければよいほど、才能に掛けられる数値は大きくなる。
 :
 :(中略)
 :
自分のマーケティングとは、自分が送り出しているメッセージや自分が演じているイメージのコントロールの仕方、メッセージが届く範囲の拡大方法を学ぶことだ。

自分をマーケティングするとき、あなたは自分をどのように表現したいかを慎重に選んだ上で、あなたの発言を聞きたい、あなたを雇いたい、あなたの製品やサービスを買いたいと思っている人々にその表現を積極的に広めている。

それを通じて、あなたは自分のキャリアを積極的に管理できるわけだ。

ジョン・ソンメズ(著) 『SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル
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■自分のなにが他人の欲求に貢献できるのか


ドラッカー風に言うと「何を持って貢献するか」みたいになっちゃうかもしれませんが、そんな御大層なことを言わなくても、自分のスキルを誰かの欲求に結びつけてやればいいだけです。

その場合、自分の持っているスキルはそのままでは、その「誰か」の役にはたちません。
その「誰か」が受け取りやすいように、包装に注意し、渡し方、渡すタイミングに細心の注意を払うべきです。

もし、それがうまくいけば、あなたのスキルの評価は何倍にも、何十倍にもなります。

実際、私ごときのスキルでも、会社での評価はあるプロジェクトの前後では本当に変わりました。自分のスキルそのものは大して変わったわけではないのに…

それはアピールの仕方がよかったというより、上司に「やってみろ」と言ってもらった面が大きいのですが、自分が「こういうことをやらせてください」といった時に上司がやりたいと思っていたことと上手くマッチングしたことが大きいです。

偶然という一面はありますが、上司が以前からそのことについて「問題だ」と言っていた事を覚えていて、それに対するプランを作って提案したという点もあります。

自分の「やりたいこと」や「やれること」ではなく、相手が「やりたいこと」でないとダメです。
それが明示されている場合もありますし、暗示レベルのときもあります。AKBの場合は後者の欲求を発掘したという面が強いと思っていますが、会社の仕事ならもう少し明示されていることも少なくないのではないかと思います。

それに対して、自分のスキルがどのようにマッチするか、自分ならどのようなことができるのかをアピールしていくのが「自分マーケティング」なのではないかと考えます。





■参考図書 『SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル





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「より良い人生」を送るためのノウハウ・スキルを網羅した、生き方バイブル本です。

ソフト開発者向けに書いてありますが、そこで言われていることはあらゆるビジネスパーソンに通じることばかり。

良い人生を送るためには、技術習得法やキャリア構築法といったノウハウに加え、対人的な交渉・指導・意思疎通などをうまく行える能力や知恵、すなわち「ソフトスキル」が不可欠です!

本書では、キャリアの築き方、自分の売り込み方、技術習得法、生産性の高め方といった仕事で成功する方法だけでなく、財産の築き方、心身の鍛え方、恋愛で成功する方法など、「人生全般をより良く生きる方法」を具体的に説明します。

●「解説」から抜粋
本書はソフトウェア技術者向けの書籍ではありますが、いわゆるテクノロジーのことはほとんど書いてありません。しかし、「成功者」になるために必要なそれ以外の多くのことが書いてあります。(中略)今こそ私たちがもっと成功に貪欲になれるチャンスなのではないでしょうか。

●「訳者あとがき」から抜粋
全体を読み通して感じたのは、人の弱さを十分に意識して書かれていること、率直であること、上からではなく同じ高さから話しかけてくることでした。
(中略)校正のために読み返してみると、株や栄養や腹筋のことなど、「何かで読んだんだけどさあ」という枕で出てくるような話の多くを本書で覚えたことに気づきました。無意識のうちにいろいろな影響を受けているようです。この本、ただものではないですよ。

●目次
第1部 キャリアを築こう
第2部 自分を売り込め!
第3部 学ぶことを学ぼう
第4部 生産性を高めよう
第5部 お金に強くなろう
第6部 やっぱり、体が大事
第7部 負けない心を鍛えよう

付録A コードを書けるなら金融は理解できる
付録B 株式市場の仕組み
付録C 食事と栄養の基礎:ガラクタを入れればガラクタが出てくる
付録D 健康な食事の方法:ピザは食品群ではない






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●本書を引用した記事
 「教える」のではなく「シェアする」意識
 大切な物を置かないとなくさない
 集中力を高める環境の作り方3:アプリを閉じる
 集中力を高める環境の作り方2:机の上にはなにもおいてはいけない
 メールの自動受信はオフにしておきなさい
 Pomodoroテクニック
 バカに見えてもいいから取り組んでみる
 昇進昇格の機会が来ない人のために
 出世階段の上がり方4:社内政治を知る
 新しい技術、プロセスについて試してみる

●このテーマの関連図書


プリンシプルオブプログラミング3年目までに身につけたい一生役立つ101…

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posted by 管理人 at 07:57 | Comment(0) | 交渉・会議・面接 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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