前年度末に売上目標のため無理をした結果、今年度は期首から大幅な目標未達。
マネジャーが「自分がやった方が速い」と仕事を抱え込む結果、部下が育たず悪循環。
会議では有力者の発言ばかりが目立ち、それに疑問を示せる雰囲気ではない。
思い当たるフシがありませんか。
経営者だけでなく、すべての人は何らかの判断を下し続けています。ただその判断は、いま自分が認識できる状況の中で「正しいと思われる判断」に過ぎず、知識や見識が偏っているために、合理的な判断を下したつもりが不合理になっているということも少なくありません。
このような状態は「学習障害」といいます。見たいものだけを見て、見たくないものは見ない。学ぼうとしない、気づこうとしない状態です。組織だけでなく個人においてもに学習障害が蔓延すると、やがて環境変化についていけなくなります。
変化に適応するには、「学習能力」が必要です。組織の学習能力こそが、持続可能な競争優位やたゆまぬ価値創造のもっとも確かな源泉であるとも言われています。
そこで役に立つのが、「学習する組織」のアプローチです。
このあと数回を使って、『学習する組織』から、5つのディシプリン(構成要素)を引用してご紹介します。本日は第2回。
■自己マスタリー
これは『7つの習慣』にも出てきた、自己責任原則、主体性を持って始めると同じこと言っていると思っています(間違ってたらごめんなさい)。
本書『学習する組織』では以下のように紹介されています。
★〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
●自己マスタリー
「マスタリー」というと、人々がマスタリーや物事に対する優位性を得ることを想起するかもしれない。
だが、マスターには、特別なレべルの熟達という意味もある。
工芸の名人は陶芸や織物を支配するわけではない。
高いレべルの自己マスタリーを得た入たちは、自分たちにとって最も重要である結果をつねに実現することができる――要するに、芸術家が作品に取り組むがごとくに人生に向き合う。
自身の生涯を通じた学習に身を投じることによってそれを実現するのである。自己マスタリーというディシプリンは、継続的に私たちの個人のビジョンを明確にし、それを深めることであり、エ不ルギーを集中させること、忍耐力を身につけること、そして、現実を客観的に見ることである。
したがって、自己マスタリーは学習する組織の欠かすことのできない要――学習する組織の精神的基盤――である。
組織がどのくらい学習に対してしっかり取り組み、学習できるかは、構成するメンバーの取り組みや学習能力よりも高くはなり得ない。
このディシプリンの起源は束洋と西洋の両方の宗教的伝統にあり、非宗教的な伝統にも起源がある。
だが、このようにして人々の成長を促す組織はほとんどない。
これによって、莫大な数の人材が未開発のままになっているのだ。
ハノーバーインシュアランスのオブライエンはこう言っている。
初めて仕事に就くとき、人々は頭脳明噺で、高い教育を受けていて力強く、世の中をよくしようというエネルギーと願望に満ちている。 30 歳になる頃には、ごく一部の人たちは出世街道をひた走るが、残りの人たちは、週末に自分にとって大事なことをやるために時問を費やしている。
そういう人たちは意欲をなくし、使命感も、仕事に就いたときの胸躍る気持ちも失っているのだ。
エネルギーもほとんど感じられないし、まったくと言っていいほど気迫がない。
そして驚いたことに、自分自身の白己マスタリーをしっかりと確立させるために努力する大人はほとんどいない。
人生に何を求めるかと尋ねると、たいていの大人は往々にして、まず、何から逃れたいかを語る。「義母に出て行ってもらいたい」とか、「背中の痛みが治ってほしい」などと言うのだ。
自己マスタリーのディシプリンは、まず私たちにとって本当に大切なことを明確にし、自分の最高の志に仕える人生を生きることである。
ここで私が最も関心があるのは、個入の学習と和織の学習との間の関係であり、個人と組織との間の相互の献身や、学習者から成る企業の特別な熱意である。
ピーター・M・センゲ(著) 『学習する組織』
―――――――――――――――――――――★
ん〜。30をとうに過ぎた身としては、かなり重いお言葉なのですが…
■参考図書 『学習する組織』
![]() | 「学習する組織」とは、組織の進化をシステム思考をベースに5つの原則(Five Deciprines)にまとめたもの。組織的学習と組織のあり方の集大成といえる一冊。自分の部下を持ったらまず最初に読むべき本の一冊。 |
| ◆アマゾンで見る◆ | ◆楽天で見る◆ | ◆DMMで見る◆ |
![]() 学習する組織 著者 :ピーター・M・センゲ | 楽天では見つかりませんでした | ![]() 学習する組織 検索 :商品検索する |
●本書を引用した記事
努力と成果は比例しない。その1
社長は君のどこを見て評価を決めているのか2
学習する組織:マネジメントを学ぶよりも「話す」ことが効果がある
問題発見力養成講座:システムシンキングの6つのメリット3
問題発見力養成講座:階層を意識してレバレッジポイントを見つける1
学習する組織:「学習する組織」に最終目的地や最終的な状態はない
学習する組織:マネジメントの一般的体系
目標は自分だけが管理できる
勉強好きはどのように昇進・昇格に影響する
昇進・昇格のウラ話
●このテーマの関連図書

「学習する組織」入門――自分・チーム・会社が変わる持続的成長の技術と…
U理論――過去や偏見にとらわれず、本当に必要な「変化」を生み出す技術
なぜ人と組織は変われないのか――ハーバード流自己変革の理論と実践
学習する学校――子ども・教員・親・地域で未来の学びを創造する
マンガでやさしくわかる学習する組織
最強組織の法則―新時代のチームワークとは何か


