一日仕事をして、何か気づきはありましたか?
何か失敗したことはありましたか?
なにかうまく行ったことはありましたか?
私は日誌にほぼ毎日企発という項目に何かしら書いています。
あとで読み返すと意味不明なことが書いて有ることも少なくありませんが。
読書記録(読書感想文みたいなものです)にも同じように「発見・気づき」を書くようにしています。
こっちに書いたことは、別の Excel に、図書名、引用、気付きの3点セットで書き写しをしています。
本ブログでも、引用+コメントみたいなことを書くことがおおいですが、これはその資料の中の一部です。
■仕事の教科書
これらは、単に気がついたことを書いているだけなら、ただの記録ですが、最低でも1週間に1回はそれを資料としてまとめています。
たとえば、
PCの廃却時には、
1.業者の○○に電話をしてHDDの破壊をしてもらう
2.情報管理部○○係へ廃棄証明書を送る。
廃棄証明書は業者からもらえる
3.作業後、請求書がもらえるので、社内システム (...url...) で伝票処理
費用処理は分類コードは××
みたいなことが書いてあります。
社内のルールだと、よく使うものは覚えてますが、こうした数年に1回しかないようなものは覚えてないことが多いんですよ。これが簡単に調べられるように社内システムが整備されていれば問題ありませんが、大抵の社内システムは探すのに恐ろしく時間がかかる。
で、こうした資料をまとめて OneNote (以前は、PowerPoint でしたが)に書き出してあります。そうすると一度でもやった作業というのは、自分がやるにしても、人にやらせるにしても、その資料を見れば簡単にやれるようになります。やること自体は単純なことが少なくないので。
技術的な作業方法もおなじように、書き出してあります。
たとえば、
・サーバ購入の選定要件
・プログラムリリース時のチェック項目
・機能DRにおける議事進行アジェンダ
・iPhone のパスワードリセットの方法
・プログラム作成における社内標準
・年末調整の記入箇所とチェックリスト(と昨年の提出物)
などなど。
二度と使わないようなものも結構ありますが、たまにしかやらなくてその手順を確認したり調べたりする手間がなくなって、作業時間が本当に減ります。調べ物というのは、成果を産まないですから。
こうした一度やったことというのを整理したノートを「仕事の教科書」と呼んでます。手書きノートではなく電子ノートです。今はほとんどを OneOnte に移植しましたが、以前は Excel や PowerPoint で管理してました。いまでもチェックリストなどは Excel で管理してます。
日誌から仕事の教科書に書き写しているのは、
・日誌だと他の情報に紛れて探すのが手間
・日誌はテキストで書くので、図解ができない
一覧性で言えば、図解にまさるものはない
という理由からです。
もう一つ大事なことがありました。整理し直すと頭のなかでも整理できる、という点です。
一度書いただけだと一過性の情報になってしまいますが、「これは整理しておくべき」と思った内容を書き写したり、図解したりしていると頭のなかにはっきり記憶として残ります。過去にやったことがあれば、それが今でも通用するやり方なのかの検証ができます。
こうしておくと、信頼できる今の最新情報としての教科書が出来上がります。
一度にやり方の説明書を作ろうとすると、大変ですし、間違いも多くなります。でも1週間にひとつ程度であれば、それほど難しくはありません。これを3年続ければ、150ページの立派な資料が出来上がりますよ。
■コンテンツエディター
『IDEA HACKS! 今日スグ役立つ仕事のコツと習慣』という本にこんなことが書いてありました。
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●コンテンツ・エディターとして所属セクションの教科書を作る
入社して五年もすれば、現場をまかされ、後輩が配属されてきます。さまざまなプロジェクトにも参画し、経験を積んでも、積みっばなしでは「会社内個人」には近づけません。
重要なのは、仕事の節目節目でこれまでの経験を総括し、今後の仕事で使えそうなスキルやノウハウを文字にして残しておくことです。
これは僕(原尻)が 「PLANNING HACKS」で、「名作フアイル」(素晴らしい企画書のコレクション)や「教訓ノート」(先輩の言菓や専門用語の整理、仕事の進め方やルール化を箇条書きで貯めたノート)として、知恵をデータべース化するというハックで説明していたことです。
これをさらに体系化したものが、自分教科書です。
この自分教科書を作ったことが、僕のキャリアを大きく変えていくことになりました。
「Planning Basic」と題する教科書は、僕がマーケティングセクションに配属されてから、蓄積してきた膨大な情報を編集したもので、もともと自分だけの虎の巻として作成したものでした。
ある日のこと、後輩がかつて自分と同じ調査レポート作成でつまずいていました。
何度も上司のチェックを受けるのですが、しかられてばかり。
そこで、僕はこっそり、その後輩に虎の巻をプリントアウトしてあげたのです。
すると、面白いことが起きました。
会議で後輩が持っていた虎の巻を見て、ある営業部長が、この資料をもとに部の勉強会を開きたいと言ってきたのです。
僕は、そこで自分が吸収したノウハウを披露し、はじめて会社で「教える」立場になったのでした。
最初は自分自身のためだけに使っていたコンテンツが、相手のためを思ってプレゼントすると、そこから自分の役割が広がっていく。「献身がブランドになる」ということはこういうことなのだ、と実感したのはこの時でした。
原尻淳一(著) 『IDEA HACKS! 今日スグ役立つ仕事のコツと習慣』
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本書では「節目節目で」と書いてありますが、私にはムリで、節目だったかどうかは、あとにならないと気が付かなくて、気がついたときにはもう終わったことなので忘れてますし、もう次のことにかかっているので、それに使うエネルギーはありません。
だから、やっている}今}、それをメモしておくことです。
それが日誌の役割ですので。
で、その記憶が残っているうちにそれを、別の資料としてまとめておくと、確実に資料として残せるようになります。
セミナーなどに行って、勉強したことも、今メモして、その日のうちに資料化しておかなければ、たいていは「あのときは感動したなあ」で終わっちゃいます。
記録は今しましょう。
■参考図書 『IDEA HACKS! 今日スグ役立つ仕事のコツと習慣』
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●本書を引用した記事
スキーマ読書術
ポストイット(付箋)はあらかじめ貼っておく
ポストイットToDo管理法
TimeHacks:ToDoリストの管理方法
仕事の教科書を作る
なぜ、継続できないのか?
●このテーマの関連図書
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