巨人たちのお言葉シリーズをお送りします。
本日の巨人 : ディール・カーネギー
本日のお言葉: 暗示を与えて結論は相手に出させなさい
お言葉の出典: 『人を動かす』
だれしも他人に命令されたことはやりたくないのに、自分が言ったことは多少無理があってもなんとかしようとするものです。
これは、『影響力の武器:なぜ、人は動かされるのか』でも「一貫性の法則」として紹介されていて、相手の行動を誘導するためには小さなことで相手の方向性を決めてしまって、あとは相手がその方向性を継続するように仕向けてしまえば、自分の臨む結論や相手の行動が引き出せるように述べられています。
ディール・カーネギーは『人を動かす』の中で、一章を割いてこれを説いています。
■結論は相手に言わせなさい
大事なのは、「相手に言わせる」というところなのですが、適当に行っていいのであれば自分の望む結論にはなりません。相手は相手で別のことを考えてますので。
なので、自分の望む方向に誘導して相手に言わせるというちょっと間接的な方法です。
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●思いつかせる
人から打しつけられた意見よりも、自分で思いついた意見のほうを、われわれは、はるかにたいせつにするものである。
すると、人に自分の意見を押しつけようとするのは、そもそもまちがいだといえる。暗示を与えて、結論は相手に出させるほうが、よほど利口だ。
こういう例がある。
わたしの講習会にきていたフィラデルフィアのアドリフ・ゼルツの話だが、自動車販売の不振から、部下のセールスマンたちがすっかり元気を失っていたので、彼らを激励する必要に迫られ、販売会議を開いて、彼らの要求を遠慮なく発表するようにすすめた。
彼らの要求事項を黒板に書きつけたあと、部下たちに向かってこういった
諸君の要求は全部容れることにしよう。
そのかわり、わたしにも諸君に対して要求がある。わたしの要求を諸君がどうやって満たしてくれるのか、その決心を聞かせてもらいたい。
部下たちは、即座に答えた。忠誠を誓うものがあるかと思えば、正直、積極性、楽天主義、チーム・ワークを約東するもの、一日八時間の実働を申し出るもの、なかには十四時間労働もあえていとわぬというものも出た。
会議は、勇気と感激をあらたにして終り、その後、販売成績は驚異的に躍進したという。ゼルツはこういっている
セールスマンたちは、一種の道義的契約をわたしと結んだのだ。わたしがその契約に従って行動するかぎり、彼らもまた、そのとおりに行動しようと決心したのだ。彼らの希望や意見を聞いてやったことが、起死回生の妙薬となったのだ。
デール・カーネギー(著) 『人を動かす』
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■洗脳に使う
洗脳というと言葉はよくありませんが、会社の方針を説明する説明会などでもこういう方法が使われます。
さんざん、会社の活動方針を説明した後に、「これを皆さんが実践するにあたり、今日はその宣言を書いていただきます」みたいに、ほぼ選択肢のない宣言をさせられて、それを全社Webに公開されたりします。
内心は「オメー、それって選択肢がね〜だろ」とか思いながら、「まあ、これも給料のうちか…」と諦めて社長が望むような宣言をさせられてます。サラリーマンは辛いよね・・・・
■選択肢を絞って部下に選択させる誘導法
実際、自分がメンバーに相談されたときにも、もう少し直接的な誘導を使う時があります。
上司:うん。それは問題だね。その解決策としては3つあると思うけど、(ここでその3つの説明)、君ならどうする?
部下:はい。1で行こうと思います
ここで3つの説明は、1が自分が望む方向、2が結構ダメな対策、3がもっとダメな対策です。というか、そういう説明の仕方をすればいいです。1は良いところを挙げ、2と3では欠点を協調して説明すれば、大抵の人は1を選択します。
また、「松竹梅戦略」で誘導するという説明の仕方もあります。これは
人の判断は制御できる
をご参考にどうぞ。
さらに、結論は言わずに、相手の提案を自分の望む結論になるまで、拒否し続けるという誘導方法が本書では紹介されています。
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セオドア・ルーズヴェルトがニューヨーク州の知事をやっていたころ、すばらしい離れわざを演じてみせたことがある。
政治ボスたちと仲よくして、しかも彼らのいちばんいやがっていた改革を断行したのだ。
そのときのやり方を紹介しよう。
重要なポストを補充するときには、彼はボスたちを招いて候補者を推薦させた。ルーズヴェルトはそれについて、つぎのように説明している
ボスたちが最初に持ち出す人物は、たいてい党で面倒を見てやらねばならないような、ろくでもない人間だ。
わたしは、そういう人物は市民が承知しないからだめだろうといってやる。
2番目に彼らが推薦する人物も、どうせ党の手先で、可も不可もない役人の古手だ。
わたしはボスたちに、もっと市民に納得のゆく、適任者を探してくれとたのむ。
3番目は、どうやら合格に近いが、今ひと息というところ。
わたしはボスたちの協力に感謝して、もう一度だけ考え直してくれとたのむ。
すると四番目は、いよいよわたしの意中の人物と合致する。そこで彼らに感謝して、その男を任命することになる。
つまり、彼らに花を持たせてやるわけだ。最後に、わたしは彼らに向かって「あなた方に喜んででいただくためにこの人物を任命しますが、つぎはあなた方がわたしを喜ばせてくださる番ですね」といってやる。
事実彼らは、ルーズヴェルトを喜ばせせることになった。彼らは文官勤務法案とか、独占税法案などという大改革案を支持したのである。
要するに、ルーズヴェルトのやり方は、相手に相談を持ちかけ、できるだけその意見を採り入れて、それが自分の発案だと相手に思わせて協力させるのだ。
デール・カーネギー(著) 『人を動かす』
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権力の握った人の特権かもしれませんが。結論は自分の思い通りになる………と。
■会議で宿題は当人に言わせる
また、ここに述べられた例は、会議などで宿題を確認するときにも使えます。
本日の打ち合わせ決まったことの確認ですが、○○さんは来週までに××を、△△さんは明日中に◎◎をやってきてください。
と言うよりも、
本日の打ち合わせの宿題事項を確認します。○○さんの宿題はなんでしたか?
と質問して、相手に「来週までに××をやってきます」と言わせたほうがやってくる確率が上がるということです。
可能なら、その人のタスクリストにそれを書き込んだ結果を見せてもらいましょう。
これは誘導でもなんでもありませんが、すくなくとも自分が行ったことははっきり記憶に残りますし、みんなの前で「やる」と宣言した以上、結構な強制力が働きます。
■参考図書 『影響力の武器:なぜ、人は動かされるのか』
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●関連 Web
『影響力の武器:なぜ、人は動かされるのか』の[第三版] - マインドマップ的読書感想文
影響力の使い方講座 - ダイレクト出版
影響力の武器とは?説得するときにはこれ - DCC用語集
影響力の法則 影響力の武器 - YouTube
影響力の武器:マネジャーとしての影響力は、どうすれば発揮できるのか?-Bizトレンド
●本書を引用した記事
仕事で使える心理学4:ポイント抜粋―ストレスに対応する
多面的交渉術をトレーニングする「ピラミッド交渉力」
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仕事で使える心理学3:ポイント抜粋―リーダーにとって必要なこと
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仕事で使える心理学1:詳細目次
上司にもアポイントメントを取る
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人を動かす:相手の話を聞くときには手を止めなさい
●このテーマの関連図書

影響力の武器実践編―「イエス!」を引き出す50の秘訣
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シュガーマンのマーケティング30の法則お客がモノを買ってしまう心理的ト…
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●関連 Web
悪用厳禁!心理学で人を動かす7つの秘法 - ライフハックブログ
人を動かす-Wikipedia
人ひとを動うごかす―デール・参考カーネギーによる人間関係の古典―:日本語文学ガイド
転職を繰り返したD.カーネギー――世界最大の自己啓発本「人を動かす」を作った男
説得コミュニケーションの原則―Diamond Online
悪用厳禁!心理学で人を動かす7つの秘法 - ライフハックブログ
●本書を引用した記事
会社で生きることを決めた君へ_4
部下力のみがき方1:部下力のみがき方
「外ヅラ」をよくする
仕事で使える心理学4:ポイント抜粋―ストレスに対応する
図解とは位置・配置に情報を盛り込むこと
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●このテーマの関連図書

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