論理思考力を高めるために「反対の言葉」を考える




ロジカルシンキング、論理思考というと、ロジックツリーやマトリックス図、MECE、仮説思考などいろいろなキラーワードがありますが、それほど難しいことを覚えなくても、日本語が使えれば OK という方法があります。

オススメの習慣は




 反対の言葉や類似の言葉

を考えること。

■反対の言葉・類似の言葉


反対の言葉、って言っても、「賛成」「反対」ではありません。いわゆる「反意語」です。
「対(つい)」の言葉でもいいかもしれません。

たとえば、

 一般の ⇒ 特殊な
 論理的 ⇒ 感覚的

みたいな感じ。

ちょっとお時間のあるときに、以下のサイトを見てみてください。

 対義語・反対語辞典
 Weblio

結構面白いですよ。

同じく、類似語というのは、同じような意味に使われる別の言葉です。

これでよく使うのは以下のサイトです。

 Weblio




■反対語や類似語は語彙力を深める


単語をたくさん使えるようになると、表現力が増えます。
べつに、叙情的な表現を覚える必要は、仕事をする上ではないとおもいますが、物事や思考をより正確に伝えるためには、色んな言葉を知っておいたほうが特です。

たとえば、上記の「類似語」。
別の言葉を使ってみる

 シノニム
 類語
 同義語
 言い換え

みたいな言葉が出てきます。同様に反対語なら、

 アントニム
 反意語
 対語
 反義語

など。

で、これらをもし使うとすると、「どういう状況や文脈だったら適切だろうか?」「意味の違い、用法の違いはなんだろうか?」といろいろ疑問が出てきます。

それを調べてみたり、考えてみたりすることで、より正確に言葉が使えるようになるんですね。

■定義することができれば、正確に使える


私はソフト屋が基本なので、「それをプログラムに直してみるとどうなの?」みたいな考えが、ふと、頭のなかに湧くことがあります。

 「最近、失敗が多いなぁ」

と考えたら、

 最近とはプログラミングすると、どうプログラムできるだろうか…?

とか考えちゃうわけです。そうすると、

 最近とは、現時点から直近1ヶ月間

みたいに具体化することになります。「じゃあ、32日前は最近とは言わないのか…?」とか「極論すれば、31日と1分前は最近か否か」「1ヶ月とは、31日か30日か、あるいは4週間(28日)か?」などと考えてみて、ちょっと楽しんだり。

「じゃぁ、「失敗」ってプログラムで判断しようとすると、どうなるのかな?」って定義しないと理解が進みません。

まあ、こういうネタで、この記事を書いたものも少なくないですね。

 …ん? 「すくなくない」って、いくつだとそう言えるんだろう…?

などと、ある言葉を、類似の言葉や反対の言葉、それを定義する言葉にしてみると、その言葉自体がクリアになったりします。

■論理の第一歩は言葉から


論理学の本とか読むと、難解なのですが、最初に「定義」を検討しているものが多いです。
それは、相手に正確に何かを伝えるためには、定義を共有しないと精度が上がらないからなんでしょうね。

ことばをちゃんと考えて、選んで使う。それがかっこいい論理思考の第一歩かもしれません。



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posted by 管理人 at 05:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 思考技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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