出世階段の上がり方3:勉強していることを知ってもらう



前回から引き続き、「出世階段の上がり方」というテーマで『SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル』という本をご紹介します。

まあ、だれしも給料はもっといっぱいほしい、高いに越したことはない、と思っているのではないでしょうか。お金なんてあって困るものではないし、あるに越したことはないので。

給料を手っ取り早く多くする方法は、「昇進する」か「副業する」ことだと考えます。




■勉強する


昇進のための技術はいろいろありますが、まず持って、昇進していくためには、勉強をし続けないといけません。
それは、昇進のための技術そのものかもしれませんし、いま上司から期待されていることに必要な知識かもしれません。

勉強と言っても、なにも学校に行って先生の講義を聞くことだけでなく、「街を歩き回る」のも勉強です。
街を歩き回り、世のかなで起きていることを実際に目で見て確かめて、それを仕事に使っていけばいいです。

ただ、どうも私の周囲にはストイックな人が多くて、何を今勉強しているのかをあまり言いませんね。
私は結構、「いま、こんなことを勉強しているんだ〜」みたいに言っちゃうのですが。




★P48〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

●勉強する――出世階段の上がり方
私の場合、キャリアの初期にどうも出世のべースが遅れていると感じたので、マイクロソフトの資格認定試験を受けることにした。

一生懸命勉強して、トップレべルのマイクロソフト資格認定のひとつを手に人れるために必要なすべての試験をクリアした。

簡単なことではなかったが、自分のキャリアのために役に立っていることはすぐにわかった。

このように努力していることにより、上は私がキャリア向上のために真剣になっていることを認め、すぐに様々なチャンスが開けるようになった。
 :
 :(中略)
 :
また、ソフトウエア開発のこと以外にも勉強をしよう。

このレべルが視野に入り、経営陣に人る可能性が見えてきたら、時間を割いてリーダーシップや経営、マネジメントについても学ぶべきだ。

そして、学習しているという事実を知ってもらうことを忘れてはならない。

すでに、自分の知識をシェアするために発表することについては触れたが、自分のブログを開設したり、雑誌記事や書籍を執筆したり、コミュニティのイべントやカンファレンスで講演したりすることもできる。

社外に出て活動をすると、自分の専門分野における権威として自らの地位を確立し、所属ずる会社に自分の価値を高く見せるために役立つ。

ジョン・ソンメズ(著) 『SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル
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勉強したことは、早速使ってみると、身になります。

そしてこれには副次的な効果があって、上司が自分の努力を認知してくれるんですね。
頑張って習得しようとしている人と、今もっているスキルを使うだけの人がいて、その差が大したことがなければ、頑張っている人を使ってみよう、という気になります。上司をその気にさせるには、「頑張っていることをアピールする」ことです。

■上司が認知していなければスキルは役に立たない


過去記事

 竜頭を狙う

で書いたように、一度目立ってしまって、「そういう人だ」と認識してくれれば、結構長続きする効果があります。

ある力がある、あるいは力をつけつつあるということをアピールしないことには、だれも認めてはくれません。

たとえば、日本人ばかりの環境で、英語を勉強していたとしても、あなたが英語が話せるかどうかはわかりません。TOEICで800点あったとしても、英語を使う機会がなければ宝の持ち腐れです。
これを上司に、「TOEIC 800点とりました!」と報告していれば、次の外国人との商談には「ちょっと連れて行ってみよう」と思ってくれるわけです。そこで、初めて英語の勉強を使う機会がもらえるんですね。

工場の作業員をしていて、上司から、「ちょっとこの設備のプログラムを作ってくれ」と言われることはありません。でも「プログラムが組めます」とアピールしていれば、もう少し小さなプログラミングの仕事がもらえる機会がやってきます。

仕事を出す人、すなわち上司が、その人のスキルを知らなければ、上司が知っている範囲でしか仕事は来ません。新しい職種にキャリアチェンジしたくても無理な話です。

そのスキルを仕事で使ったことがなければ、スキルレベルは大したことがないかもしれません。
しかし、実際に使ってみないことにはスキルは上がりません。使ってみるためには、上司に「自分はこんなことも勉強しています」とまず伝えることから始めましょう。





■参考図書 『SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル





立ち読みできます立ち読み可
「より良い人生」を送るためのノウハウ・スキルを網羅した、生き方バイブル本です。

ソフト開発者向けに書いてありますが、そこで言われていることはあらゆるビジネスパーソンに通じることばかり。

良い人生を送るためには、技術習得法やキャリア構築法といったノウハウに加え、対人的な交渉・指導・意思疎通などをうまく行える能力や知恵、すなわち「ソフトスキル」が不可欠です!

本書では、キャリアの築き方、自分の売り込み方、技術習得法、生産性の高め方といった仕事で成功する方法だけでなく、財産の築き方、心身の鍛え方、恋愛で成功する方法など、「人生全般をより良く生きる方法」を具体的に説明します。

●「解説」から抜粋
本書はソフトウェア技術者向けの書籍ではありますが、いわゆるテクノロジーのことはほとんど書いてありません。しかし、「成功者」になるために必要なそれ以外の多くのことが書いてあります。(中略)今こそ私たちがもっと成功に貪欲になれるチャンスなのではないでしょうか。

●「訳者あとがき」から抜粋
全体を読み通して感じたのは、人の弱さを十分に意識して書かれていること、率直であること、上からではなく同じ高さから話しかけてくることでした。
(中略)校正のために読み返してみると、株や栄養や腹筋のことなど、「何かで読んだんだけどさあ」という枕で出てくるような話の多くを本書で覚えたことに気づきました。無意識のうちにいろいろな影響を受けているようです。この本、ただものではないですよ。

●目次
第1部 キャリアを築こう
第2部 自分を売り込め!
第3部 学ぶことを学ぼう
第4部 生産性を高めよう
第5部 お金に強くなろう
第6部 やっぱり、体が大事
第7部 負けない心を鍛えよう

付録A コードを書けるなら金融は理解できる
付録B 株式市場の仕組み
付録C 食事と栄養の基礎:ガラクタを入れればガラクタが出てくる
付録D 健康な食事の方法:ピザは食品群ではない






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●本書を引用した記事
 時間を無駄に浪費している習慣を塗り替える
 時間を無駄に浪費している習慣を塗り替える
 時間の浪費を見つける方法
 繰り返しタスクは目標見直し期限を設ける
 「教える」のではなく「シェアする」意識
 集中力を高める環境の作り方3:アプリを閉じる
 集中力を高める環境の作り方2:机の上にはなにもおいてはいけない
 メールの自動受信はオフにしておきなさい
 Pomodoroテクニック
 新しい知識で遊ぶと知識が身につく

●このテーマの関連図書


プリンシプルオブプログラミング3年目までに身につけたい一生役立つ101…

RealWorldHTTP―歴史とコードに学ぶインターネットとウェブ技術

エラスティックリーダーシップ―自己組織化チームの育て方

ZEROBUGSシリコンバレープログラマの教え

新装版達人プログラマー職人から名匠への道

カンバン仕事術





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