今回から、多分4回位に渡って、「出世階段の上がり方」というテーマで『SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル』という本をご紹介します。
まあ、だれしも給料はもっといっぱいほしい、高いに越したことはない、と思っているのではないでしょうか。お金なんてあって困るものではないし、あるに越したことはないので。
給料を手っ取り早く多くする方法は、「昇進する」か「副業する」ことだと考えます。
ただ、昇進は自分が決められるものでもありません。残念なことに、その昇進の打診を断る人も少なくありません。
その理由の第一が、責任が大きくなるという問題です。
■昇進と責任は一対
当然ながら、昇進するというのは、会社に対する影響力が大きくなることを意味しています。
会社に対する影響力が大きくなったことで、給料も増えるんですね。
ですので、これは一対で避けられるものではありません。
もちろん、相談役とか名誉××とかになれば、責任は軽く給料は高くなるのでしょうが、いかんせん、一般サラリーマンには夢のまた夢。
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●責任を引き受ける―出世階段の上がり方
どの会社でも、地位を目ずるためにできるもっとも大切なことは、それまでよりも重い責任を引き受けることだ。
※当然に見えるかもしれないが、キャリァのなかで、収入が増えるのと責任が重くなるのとの間で、選択を迫られることがよくある。少なくとも長期的な視野に立った場合、正しいのはほぼ必ず責任の方である。
収人はいつでも貴任に追いついてくる。それまでよりも重い責任を引き受けるように求められたときには、それを受けるべきだ。
しかし、職責を重くしたいのだがと言われなかったらどうすればいいのか。自分で資任を引き寄せるためにできることはないのか。
自分で外に出て行って、自分が先頭に立っていい場所、プ口ジェクトを引っ張っていける場所を探さなければならない場合もある。
ビジネスには、誰からも無視されているものの、あなたの能力を活かせるような場所が必ずある。
ただ、あちこちを探りてみて、そのような場所を見つけるだけのことだ。探してみるといいのは、ほかの人が誰も関わりたがらないようなところだ。
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:(中略)
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●責任の重い仕事が回ってくるようにするためにできること
・みんなに無視されているものの、自分なら管理できるというプロジゴクトを引き受けること。
・チーームの新メンバーが仕事のペースについていけるように支援すること,
・プロセスのドキュメントを書き、そのドキュメントをメンテナンスし続けていくこと
・ほかに誰もやりたがらないものの、自分が引き受ければ楽にしたり自動化たりできるものを探すこと
ジョン・ソンメズ(著) 『SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル』
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もし、給料に比例して責任が重くなってもいい、と考えているのであればこの方法は、世界共通みたいですね。
■責任と自由度は一対
「責任」という言い方をちょっと変えると、「仕事選択の自由度」といえると考えています。
つまり、昇進によって次に自分がどのような仕事をするかを決めることができるようになるということです。
平社員のなかでもさらに底辺層にいれば、今日の仕事は先輩や上司から言いつけられたことをひたすらすることになります。
自由度はそれほど多くありません。
課長に生ったからと言って、いきなり「世界を飛び回る仕事」ができるわけではありませんが、自分の職権が及ぶ範囲は底辺層にはくらぶるべきもないくらい大きくなります。
自分の判断で、「やる」「やらない」を決定できるようになりますし、どのようにやるのかも結構自由にできます。
給料と責任は表裏一体なのですが、責任と自由度も表裏一体だと考えています。
どちらを取るかは、本人の自由です。どちらも取れないという技術の制約もありますが。
■責任を引き受けるには、より小さな責任を引き受けること
本書には、具体的にどのような行動をとれば、より大きな責任を持たせてもらえるのかが書かれていますが、簡単に行ってしまえば、
いまより少しだけ余分に責任を引き受ける
ことだと思います。
それが積み重なっていくと、やがて会社から、お墨付きとして「長」のつく肩書がもらえる確率が上がる、と。
続きはまた次回で…。
■参考図書 『SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル』
立ち読み可 | 「より良い人生」を送るためのノウハウ・スキルを網羅した、生き方バイブル本です。 ソフト開発者向けに書いてありますが、そこで言われていることはあらゆるビジネスパーソンに通じることばかり。 良い人生を送るためには、技術習得法やキャリア構築法といったノウハウに加え、対人的な交渉・指導・意思疎通などをうまく行える能力や知恵、すなわち「ソフトスキル」が不可欠です! 本書では、キャリアの築き方、自分の売り込み方、技術習得法、生産性の高め方といった仕事で成功する方法だけでなく、財産の築き方、心身の鍛え方、恋愛で成功する方法など、「人生全般をより良く生きる方法」を具体的に説明します。 ●「解説」から抜粋 本書はソフトウェア技術者向けの書籍ではありますが、いわゆるテクノロジーのことはほとんど書いてありません。しかし、「成功者」になるために必要なそれ以外の多くのことが書いてあります。(中略)今こそ私たちがもっと成功に貪欲になれるチャンスなのではないでしょうか。 ●「訳者あとがき」から抜粋 全体を読み通して感じたのは、人の弱さを十分に意識して書かれていること、率直であること、上からではなく同じ高さから話しかけてくることでした。 (中略)校正のために読み返してみると、株や栄養や腹筋のことなど、「何かで読んだんだけどさあ」という枕で出てくるような話の多くを本書で覚えたことに気づきました。無意識のうちにいろいろな影響を受けているようです。この本、ただものではないですよ。 ●目次 第1部 キャリアを築こう 第2部 自分を売り込め! 第3部 学ぶことを学ぼう 第4部 生産性を高めよう 第5部 お金に強くなろう 第6部 やっぱり、体が大事 第7部 負けない心を鍛えよう 付録A コードを書けるなら金融は理解できる 付録B 株式市場の仕組み 付録C 食事と栄養の基礎:ガラクタを入れればガラクタが出てくる 付録D 健康な食事の方法:ピザは食品群ではない |
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SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル 著者 :ジョン・ソンメズ | 楽天では見つかりませんでした | SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル 検索 :商品検索する |
●本書を引用した記事
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集中力を高める環境の作り方3:アプリを閉じる
集中力を高める環境の作り方2:机の上にはなにもおいてはいけない
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Pomodoroテクニック
キャリアの目標を持っていますか?
命をかけるに値するかを考えて議論に持ち込む
効果を見るならひとつづつ変えなさい
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長期休暇でリフレッシュする1:長期休暇を自分だけ長くする
●このテーマの関連図書
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