以前に
失敗のケーススタディ:本来の望み
という記事で、議論に勝つことが、自分の目標に対してどのような影響をあたえるのかを考えよう、というお話をご紹介しました。
相手と意見が異なると、ついそこについて議論になってしまい、思わずヒートアップして、最後の結論は自分で顔をしかめたくなるような極論に行き着いた、なんていう経験もあったりします。
あとで思い出すと、「オレって、なんてバカなんだろう」と嘆きたくなるのですが、そのときには我を忘れる状態で…
■議論を避ける
過去記事でもご紹介しています『人を動かす』にも「議論をしない」が推奨されています。
人を動かす:人を説得する原則1:議論に勝つ唯一の方法として議論を避ける
まあ、これだけあちこちに書いてあるということは、多分それが良い真理だからなのかもしれません。
とくに、自分の知識に対してある一定の自信を持っている人というのは、知識や見識で「負けた」と感じたりするのをすごく嫌がるのかもしれませんね。ディベートなんていうゲームもあるくらいですし。
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●なんとしても議論を避ける
ソフトウェア開発者である私たちは、すべての人が論理的な視点から物事を考えると思ってしまいがちだ。
そのため、しっかりとした論理があれば、他人はあなたの考え方を否応なく受け人れるという問違った思考に陥りやすい。
しかし、人は非常に感晴的な生き物である。スーツとネクタイで歩き回ってて大人になったつもりでいる小さな子供と同じだ。
冷たくされたり傷つけられたりすると、泣き出したりかんしゃくをぶつけたりしそうになるが、自分をコントロールしてそのような感情を外に出さないようにすることを覚えているだけである。
そういうわけで、議論はなんとしても避けなければならない。
泣き叫ぶ幼児の論理と純粋理性に訴えてもムダなように、あなたに冷たくされた同僚はあなたのやり方がべストだとは思わないものだ。
私は、議論に打ち勝つことのできる方法はこの世界にたったひとつしかないという結論に達した。それは議論を避けることだ。ガラガラへビや地震を避けるのと同じように、議論は避けよ。
デールカーネギー 『人を動かす』
何かのやり方について賛成できないとき、たいていの場合はまずそれが命を賭けるに値するほどのものかどうかを判断しよう。
特に、他人が関わっているときはそれが大切である。
自分にとっては大した意味はなくても他人にとっては大きな意味を持っ小さな問題で自分の誤りを認め、自分の意見を諦める機会を設ければ、あなたは相手を計り知れないほど尊重したという実績を作れる。
それを蓄積していけば、立場が逆転したときに相手が考えてくれるかもしれない。
デール・カーネギー(著) 『人を動かす』
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私の経験では、「ソフトウエア開発者」が議論に対して強い、という感じはありません。
私も(過去形ですが)ソフトウエア開発者だったのですが、「議論(討論)には弱い」という認識があります。もちろん、個人の認識なので他人からどう見られているのかは知りませんが。
■ここで議論に勝つことにどのくらいの価値があるのか
議論や討論に対して、「自分が弱い」という認識があるので、これは負け惜しみなのかもしれませんが、意見が食い違ったときに、議論によって相手をねじ伏せることに、どのくらいの価値があるのかを考えることにしています。
つまり、「AはBである」「AはCである」の意見が対立したときに、自分が「A=B」を訴え、相手がそれに賛同しないときに、相手を議論で打ち負かすことにどうしても執着したくなりますが、目的は「○○プロジェクトに協力してもらう」ことなのであれば、「A=C」でも協力が得られるならいいじゃない、と考えることにしています。
もし、「A=C」が「○○プロジェクトを実施する必要なし」という結論を導くような重要なファクターであり、相手が「絶対協力しない」と言っているのであれば、「じゃぁ、協力してくれる人とやる」ことにすればいいのであって、その人がいなければ絶対にできないわけでもありません。
それに○○プロジェクトには目的があって、その目的が達成できれば、××プロジェクトでもいいわけですよね。なにも○○プロジェクトにこだわる必要自体がありません。
目的にはさらに目的があって、さらにその上の目的を辿っていくと、「会社の利益」や「自分の人生」につながっているはずです。それをかけて議論するのであれば、その議論は必要でしょう。必死になって考えざるを得ません。
ただ、普通の場合は、議論のネタは「多くの選択肢のうち、ある選択肢に反対された」程度の問題でしかないわけです。
ましてや、自分が好きなサッカーチームと、相手が好きなサッカーチームのどちらのフォワードが有能な選手か、などで議論をする意義は全くありません。
もちろん、自分の今の会社におけるターニングポイントであれば、相応に考えないといけないとはおもいますが、たかが会社人生くらいに命をかけて議論する程のこともありませんね。
それよりも、相手と感情的なしこりを残さないほうが、会社人生をエンジョイすることができるかもしれません。
コレ自体が、負け犬の遠吠えなのかもしれませんので、}話半分}でお聞きください。
■参考図書 『SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル』
立ち読み可 | 「より良い人生」を送るためのノウハウ・スキルを網羅した、生き方バイブル本です。 ソフト開発者向けに書いてありますが、そこで言われていることはあらゆるビジネスパーソンに通じることばかり。 良い人生を送るためには、技術習得法やキャリア構築法といったノウハウに加え、対人的な交渉・指導・意思疎通などをうまく行える能力や知恵、すなわち「ソフトスキル」が不可欠です! 本書では、キャリアの築き方、自分の売り込み方、技術習得法、生産性の高め方といった仕事で成功する方法だけでなく、財産の築き方、心身の鍛え方、恋愛で成功する方法など、「人生全般をより良く生きる方法」を具体的に説明します。 ●「解説」から抜粋 本書はソフトウェア技術者向けの書籍ではありますが、いわゆるテクノロジーのことはほとんど書いてありません。しかし、「成功者」になるために必要なそれ以外の多くのことが書いてあります。(中略)今こそ私たちがもっと成功に貪欲になれるチャンスなのではないでしょうか。 ●「訳者あとがき」から抜粋 全体を読み通して感じたのは、人の弱さを十分に意識して書かれていること、率直であること、上からではなく同じ高さから話しかけてくることでした。 (中略)校正のために読み返してみると、株や栄養や腹筋のことなど、「何かで読んだんだけどさあ」という枕で出てくるような話の多くを本書で覚えたことに気づきました。無意識のうちにいろいろな影響を受けているようです。この本、ただものではないですよ。 ●目次 第1部 キャリアを築こう 第2部 自分を売り込め! 第3部 学ぶことを学ぼう 第4部 生産性を高めよう 第5部 お金に強くなろう 第6部 やっぱり、体が大事 第7部 負けない心を鍛えよう 付録A コードを書けるなら金融は理解できる 付録B 株式市場の仕組み 付録C 食事と栄養の基礎:ガラクタを入れればガラクタが出てくる 付録D 健康な食事の方法:ピザは食品群ではない |
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SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル 著者 :ジョン・ソンメズ | 楽天では見つかりませんでした | SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル 検索 :商品検索する |
●本書を引用した記事
時間を無駄に浪費している習慣を塗り替える
時間を無駄に浪費している習慣を塗り替える
時間の浪費を見つける方法
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「教える」のではなく「シェアする」意識
集中力を高める環境の作り方3:アプリを閉じる
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プリンシプルオブプログラミング3年目までに身につけたい一生役立つ101…
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エラスティックリーダーシップ―自己組織化チームの育て方
ZEROBUGSシリコンバレープログラマの教え
新装版達人プログラマー職人から名匠への道
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■参考図書 『人を動かす』
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人を動かす 著者 :デール・カーネギー | 人を動かす 検索 :最安値検索 | 人を動かす 検索 :商品検索する |
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悪用厳禁!心理学で人を動かす7つの秘法 - ライフハックブログ
人を動かす-Wikipedia
人ひとを動うごかす―デール・参考カーネギーによる人間関係の古典―:日本語文学ガイド
転職を繰り返したD.カーネギー――世界最大の自己啓発本「人を動かす」を作った男
説得コミュニケーションの原則―Diamond Online
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