汚れていれば、掃除すればいいじゃない―だれもやりたがらない仕事のネタ




ちょっと物語調ですが、仕事のヒントになるお話。




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●汚れたトイレを掃除すれば、並ばなくてもすぐできる。

スキーに行って、民宿に泊まった時のことです。その民宿のトイレは、和式でした。

洋式トイレに慣れてしまうと、和式トイレにしゃがむのは、新鮮でした。

私は、子供の頃は、ポットン式の和式のトイレにしゃがんでいたのに、今では、すっかり洋式のトイレに慣れてしまっています。

その民宿のトイレには、個室が 3 つありました。

スキー宿の朝のトイレは、混み合います。行列ができています。ところが、不思議なことに、個室は 3 つあるのに、列は 2 列でした。

真ん中の個室には、人が並んでいません。使用禁止の札がかかっているわけでもありません。

後から来る人はすべて、その個室のドアを開けるなり、「わあっ」と言って出てくるのです。そして、左右の列に並ぶのです。

実は、私も「わあっ」と言って、出てきた一人です。

その個室には、でっかいウンコが、ごろりと転がっていたのです。

便器の中にうまく落とせずに、目標をあやまって、足元に落としてしまったのでしょう。

人間のものとは思えないほどの大物でした。

左右の列に並んでいる人は、一度はそのドアを開け、みんなその大物を目撃しているので、後から来た人が、「わあっ」と言って驚くのを、なかばイタズラのように楽しんで見ていました。

次から次へと、人がドアを開けて、驚いて出てきました。

すると、ある一人が、中に入ったまま、出てきませんでした。「わあっ」と驚いたのは、まわりのほうでした。

そして、その人は、何事もなかったかのように、すっきりと出てきました。

誰かが、そのドアを開けました。そこには、さっきまで転がっていて、入る人をこばんでいた大物の姿がなくなっていました。

さっきの人が、きれいに掃除して、使ったのです。

私の順番が来たので、個室に入ってしゃがみました。

「さすがだな」と、感心しました。

新しいことを始めるというのは、列に並ぶということではないのです。

汚れているトイレを掃除すれば、並ばなくても、すぐすることができるのです。

明日のために:その6:トイレが汚れていたら、掃除をしよう。

中谷彰宏(著) 『会社で教えてくれない50のこと
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このお話で、どのようなヒントを得られるのかは、まあ人それぞれで良いかと思いますが、仕事って、わりとこういう「人がやりたがらないことをやることで利益が得られる」場合が少なくありません。

きっとナマコを初めて食べた人もそうだったのかもしれませんね。

私の専門はIT関連技術なのですが、多くのプロジェクトは「人が面倒くさい、手間だと思っていることをサクッとできるようにする」というところからスタートすることが多いです。いわゆる「業務効率化」ですね。

べつにトイレを掃除して「べっぴんさん」になりたいわけではありませんが、そこに落ちているのは、同じ単語で別の意味の「ウ○」かもしれません。

私は、それで今の会社では結構なポジションをもらえましたので…。









■参考図書 『会社で教えてくれない50のこと





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会社で教えてくれない50のこと
著者 :中谷彰宏
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●本書を引用した記事
 ペンとメモ用紙を持っている人だけがいい情報にたどり着ける
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 汚れていれば、掃除すればいいじゃない―だれもやりたがらない仕事のネタ

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