巨人たちのお言葉シリーズをお送りします。
本日の巨人 : P.F.ドラッカー
本日のお言葉: 知識労働者には自律性と責任がともなう。
お言葉の出典: 『
明日を支配するもの』
いまや、工場の生産に直接従事するサラリーマンにまで、「改善のために提案をしなさい」などのノウ・ハウの創出が要求されています。単純に機械のように働いていればよかった時代は終わりつつあります。
こうした智慧を出す労働者をドラッカーは知識労働者と呼んでいます。
ところが、この智慧やアイディアといったものは、生産ラインのように目に見える形でのマネジメントが通用せず、本人の意識次第で、100にも1にもなります。
ドラッカーは、だからこそ、自分で自分をマネジメントすることが重要だと述べています。
★〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
知識労働者には自律性が必要であるからこそ、彼らに対し、なすべきことと、もたらすべきものを明らかにすることを要求しなければならない。
知識は多様であって、知識労働者のもつ知識もそれぞれ異なる。
したがって彼らは、自らが専門とする分野については、誰よりも詳しくなければならない。
彼らは知識をもつことによって報酬を得ている。仕事に取り組むからには、自ら計画を立て、自ら行動しなければならない。
知識労働者たる者は、自らの行動計画を組織に提示しなければならない。
何に重点をおくか、いかなる成果を期待できるか、それはいつまでに可能か。知識労働者には自律性と責任がともなう。
P.F.ドラッカー(著) 『明日を支配するもの』
―――――――――――――――――――――★
サラリーマンは、上司、ひいては会社に「自分がいつまでになにができるのか」を明示しなければならない、と述べています。
ここで言う知識とは、知っていることと、その知っていることを利用して成果を出すことです。
 |
21世紀のマネジメントを予測 今世紀を代表する経済学者、ドラッカー教授の最新作で、全世界で同時出版された話題作である。 「日本興隆の歴史が20世紀の世界史そのものであり、現在の世界経済を生み出したのも日本である」と主張する著者にとって、我が国が今、直面している危機的状況は、世界経済が一大転換期を迎えたことのあかしであると言う。これから起こる変化は、過去の産業革命や大恐慌、第2次世界大戦後の構造変化よりも大規模で急激であり、その時にリーダーたる者は、諸問題を解決する能力を持っていなければならない。
そこで教授は、従来の常識に基づく経営論をあえて視野から外し、「21世紀型のマネジメント」を大胆に描き出した。第1章では、マネジメントは企業や、法、国境、組織などの制限のもとに成立するといった常識がまず間違いだと指摘する。
さらに、破局的な少子化など人口構成の世界的な変化が、企業の経営戦略の前提そのものを変えてしまうことを強調する。それらをもとに、タイトルでもある「明日を支配するもの」、すなわち変革の担い手である「チェンジ・リーダー」像を定義していく。
|
●本書を引用した記事
ドラッカー:リーダーシップ力診断
フィードバック分析
明日を支配するもの:資産の保全こそマネジメントの責務である
明日を支配するもの:知識労働者には自律性と責任がともなう
ドラッカー:意思決定の前提とすべきものが「すでに起こった未来」である、って本当?
ドラッカー:マネジメントは一般教養である
明日を支配するもの:まだ行っていなかったとして今これを始めるかを問わなければならない
ドラッカー:人は、自らがもつものでしか仕事はできない
人を動かす:罰則は「前向きさ」を失わせる
優先順位と劣後順位を決定する方法
自分が得意な仕事の仕方を知る方法2:仕事のやり方の特徴チェックリスト
自分が得意な仕事の仕方を知る方法1:自分が得意な仕事の仕方を知る方法
生産性を高める
多数の雇用形態の仲間を持つときに注意するべきこと
決定事項に必須の3要件
ドラッカーが教えてくれるサラリーマンの生産性向上
サラリーマンにとっての継続学習は、教えることと知ってもらうこと
ドラッカー365の金言
ポストモダンの時代
●このテーマの関連図書
■関連する記事
本日は、『まんがと図解でわかるドラッカー リーダーシップ論』から、ドラッカー流リーダー力診断をご紹介します。以下のリストにある項目に、そう思うなら「はい」、そうでないと思うなら「いいえ」で答え、「はい」の数を数えてみてください。・リーダーは、自分の得意分野に優秀な人材を集めることで組織に「強み」を作るべきである・リーダーは意思決定を下したら、あとは全て現場に任せること。役割分担が大事..
フィードバック分析「フィードバック」といっても、誰かと反省会をすることではありません。一人だけでできる方法です。これは以下の本で紹介されていました。強みを知る方法はひとつしかない。フィードバック分析である。何かをすることに決めたならば、何を期待するかを直ちに書き留めて置かなければならない。そして9ヶ月後..
巨人たちのお言葉シリーズをお送りします。本日の巨人:P.F.ドラッカー本日のお言葉:資産の保全こそマネジメントの責務であるお言葉の出典:『明日を支配するもの』知識労働者は生産手段を所有する。それは頭のなかにあり、持ち運びができる膨大な資本財である。知識労働者は、生産手段を所有するがゆえに自由に移動する。肉体労働者は、仕事が彼らを必要とする以上に仕事を必要とした。もちろんあ..
巨人たちのお言葉シリーズをお送りします。本日の巨人:P.F.ドラッカー本日のお言葉:知識労働者には自律性と責任がともなう。お言葉の出典:『明日を支配するもの』いまや、工場の生産に直接従事するサラリーマンにまで、「改善のために提案をしなさい」などのノウ・ハウの創出が要求されています。単純に機械のように働いていればよかった時代は終わりつつあります。こうした智慧を出す労働者をドラッカーは知識労働者と呼んでいます。と..
ドラッカーは『新訳:新しい現実 政治、経済、ビジネス、社会、世界観はどう変わるか (ドラッカー選書)』という著書の中で、次のように述べています。政府、大学、ビジネス、労組、教会のリーダーたる者が意思決定の前提とすべきものが、「すでに起こった未来」である。「すでに起こった未来」を知るには、今日当然としているものに反し、したがって新しい現実をもたらしつつあるものは何かを知らなければな..
「マネジメントの技術を学びなさい」って言われたら、「オレ、管理職になるつもりないし…」って思っちゃうかもしれません。マネジメント=マネージャーがすることみたいな、単語のつながりから想像すればそうなりかねませんが、マネジメント自体は、特別な知識ではなく、普通の教養だと考えます。…と、ドラッカーが書いていたので、そう思い込むことにしています。マネジメントとは、伝統的な意味における一般教養であ..
巨人たちのお言葉シリーズをお送りします。本日の巨人:P.F.ドラッカー本日のお言葉:まだ行っていなかったとして今これを始めるかを問わなければならないお言葉の出典:『明日を支配するもの』「せっかくここまでやったんだから」つい、そういう判断をしてムダな時間を費やしてしまうことが少なくありません。本当に必要なのは、これが期待通りの成果を出してくれるのか、それだけの投資をする勝ちがあるのかを常に問い続けることです。..
巨人たちのお言葉シリーズをお送りします。本日の巨人:P.F.ドラッカー本日のお言葉:自らを成果をあげる存在にできるのは、自らだけであるお言葉の出典:『非営利組織の経営』自らを成果をあげる存在にできるのは、自らだけである。::したがってまず果たすべき責任は、自らのために最高のものを引き出すことである。人は、自らがもつものでしか仕事はできない。P.F.ドラッカー(..
いままでスティーブン・R・コヴィーの『7つの習慣』やドラッカーのいろいろな著書(主に『マネジメント』)について、「巨人たちの言葉」シリーズを書いてきましたが、今回からこれに加えて、ディール・カーネギーの『人を動かす』でも書いていきたいと思います。今回は、『人を動かす』から「第一章:盗人にも五分の理を認める」から。悪人には悪人の「理」があるクローレーが逮捕された..
「劣後順位」という言葉をご存知でしょうか?もっとも重要なことに集中する成果をあげる秘訣は集中である。したがって、何が最も重要であるかを決めなければならない。時問の不足という現実に対処する方法はこれしかない。成果をあげるには、重要なことを一つひとつ片づけていくしかない。優先順位を決めそれに従うには、役に立たなくなったものを捨てなければならない。そのためには劣後順位を決..
■同じテーマの記事
なにかのプロジェクトをしていて、なかなか解決できない問題にぶつかったりしますよね。いろんなやり方を検討したり、実際にやってみたりしたけど、どうも上手くいかない。そんな時に、私はよく「で、結局?」という質問を自分にしたりメンバーと話したりします。これが突破口になることがよくあります。目的は何?「で、結局?」とか「要するに?」とかいう質問は、そのプロジェクトの原点に立ち返る事ができる効果があります。..