巨人たちのお言葉シリーズをお送りします。
本日の巨人 : デール・カーネギー
本日のお言葉: 相手が即座に「イエス」と答える問題を選ぶ
お言葉の出典: 『人を動かす』
心理術の本などを読むと、「小さなイエスを重ねて、大きなイエスを引き出す」ような事が書いてあります。その心理術のテーマを端的に表しているのが、本日ご紹介する『人を動かす』に書いてある原則。
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人類の思想に大変革をもたらしたアテネの哲人ソクラテスは、人を説得することにかけては古今を通じての第一人者である。
ソクラテスは、相手の誤りを指摘するようなことは、決してやらなかった。
いわゆる "ソクラテス式問答法" で、相手から "イエス" という答えを引き出すことを主眼としていた。
まず、相手が "イエス" といわざるをえない質問をする。
つぎの質問でもまた、"イエス" といわせ、つぎからつぎへと "イエス" を重ねていわせる。
相手が気づいたときには、最初に否定していた問題に対して、いつの間にか "イエス" と答えてしまっているのだ。
相手の誤りを指摘したくなったら、ソクラテスのことを思い出して、相手に "イエス" といわせてみることだ。
中国の古いことわざに
柔よく剛を制す
というのがある。五千年の歴史をもつ民族にふさわしいではないか。
人を説得する原則3:相手が即座に「イエス」と答える問題を選ぶ
デール・カーネギー(著) 『人を動かす』
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ソクラテスの「問答法」については、過去多くの研究がされています。
ちょっとWebから引用。
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例えば、プラトンの著作『エウテュプロン』の中で、ソクラテスはエウテュプロンに、「敬虔」とは何かと尋ねた。
エウテュプロンは、「敬虔」とは神々に愛されることだと答えた。
ソクラテスは、ギリシャ神話の神々は人間と同じように争いごとが好きであり、これは神々も愛したり憎んだりすることを表している、と指摘した。
エウテュプロンは、この意見に賛同した。そしてソクラテスは、ある一つのものがあれば、それを愛する神もいれば、それを憎む神もいる、と述べた。
エウテュプロンは再びこの考えに賛成した。
ソクラテスは、もしエウテュプロンの「敬虔」の定義が正しければ、神々に愛される「敬虔」と神々に憎まれる「不敬虔」の両方が存在しなければならないこととなるが、これは人間の側の心の持ち様が不問に付されているとして道理に合わないと結論付け、エウテュプロンもこのことを認めた。
ウィキペディア
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つまり、論理的に正しいことを言うのではなく、相手の論理のずれを相手自身に気づかせる方法で、これは議論を誘導したりするのにも有効な方法なのですが、人を説得して、動いてもらうのにも非常に有効な方法です。
人は他人の言ったことには大して関心も執着を持ちませんが、自分が言ったことに対しては相応に責任を感じますから。
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●関連 Web
悪用厳禁!心理学で人を動かす7つの秘法 - ライフハックブログ
人を動かす-Wikipedia
人ひとを動うごかす―デール・参考カーネギーによる人間関係の古典―:日本語文学ガイド
転職を繰り返したD.カーネギー――世界最大の自己啓発本「人を動かす」を作った男
説得コミュニケーションの原則―Diamond Online
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