なかなか上司からお褒めの言葉をいただくなどということはありません(特に「私は」かも)が、そういうときに「オレってすごいっしょ!」みたいにいうよりも、「いや、これは○○さんが手伝ってくれたおかげで…」なとど他の人を持ち上げるといいそうです。
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本来は、「自分がやったんだ」と見せたいところを、あえて「同僚のおかげで」と言えてしまう謙虚さもまた、上司からの印象や信頼度を大きくアッブするわけですが、それだけではありません。
上司として、サポートしてくれた同僚たちに「あの企画書は君が作ったんだね」「お客様訪問のときに、いい一言を発してくれたんだそうだね」と声をかけることができれば、同僚たちも「上司はしっかり見てくれているんだ」と思うということにもなる。
上司にも、大いにプラスになるということです。
自分が何もかも一人でやったように上司に報告すれば、上司も自分だけを大きく評価してくれるだろう、と考えてしまう人もいるようですが、実は逆です。
全部やったような顔をして報告をしてくる部下よりも、「いや、まわりのみんなが」と言ってくれる部下のほうが、はるかに評価は高くなります。
私自身は、そうしたまわりへの評価や感謝を伝えてくれない部下の場合は、「これは、誰が手伝ってくれたの?」と聞くようにしていました。
一人でできることなど、限られるからです。
そうであれば、自発的に部下から同僚を褒め称えたほうがいいに決まっています。問われて言うのと、自分から言うのとでは、印象も大きく変わるのですから。
岩田松雄(著) 『「君にまかせたい」と言われる部下になる51の考え方』
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■上司は事実に飢えている
上司というのは、部下を見ているようで見ていませんし、見えてもいません。
ですので逆にこういう事実を報告してくれる人っていうのはありがたい存在です。
本書のように、その事実をあたかも自分が見ていたかのように発言すれば、発言に説得力が増すことは自覚していますから。
逆に言えば、「自分が見てきた事実」のように発言できる情報を与えてくれる部下というのは重宝するということです。
これは、他の人に「手伝ってもらった」とか、「助けてもらった」ということに限りません。
つまり、報告の際には、上司が他人に話すときに説得力をもたせることができる事実情報を数個提供した方がいいということです。
■評価につながる?
ただし、本書のように「高く評価する」かどうかは別のような気がします。
高く評価するのは、手伝ってくれた人が、その目標を共有しておらず、報告者が他の人をうまく巻き込んだときに限られます。
たとえば、あるプロジェクトをやっているときに、別の部署の人の力が必要になって、その人のミッションではなかったけど、説得して彼を動かしたような場合には、「交渉力がある」と評価はしますが、もともとその人の業務の一部であったような場合には、手伝ってもらって当然くらいにしか思わないかも。
つまり、評価するのは、交渉力や説得力を発揮して結果を出したような場合なのではないかと考えます。
これは大いに「自分の交渉力をアピールする」機会になります。ぜひ誇張して報告しましょう。
逆に、「ひとりじゃ無理だな…」と思うような結果を出したときに、「自力でやりました!」と言われると「…?」ですかね。まあ、自分に不利な報告を意図的に隠蔽したと思われないように報告をしたほうが無難かと。
■参考図書 『「君にまかせたい」と言われる部下になる51の考え方』
![]() ![]() | ベストセラー『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』の著者岩田松雄氏の上司から信頼される部下になるための必須の51ヶ条。 「上司といまいちウマが合わなくて……」 「上司への報・連・相の仕方がよくわからない」 「うまく上司をコントロールして、仕事を上手に進めたい」 こんな風に思っている方もいるかもしれません。 ザ・ボディショップやスターバックスのCEOを務めてきた著者も、もちろんかつては部下だった時代がある。 上に登っていく人は、実力を社内に示すだけでは不足で、上司からの信頼を勝ち取ることが必須。 著者が部下時代にどのように仕事や勉強に向き合っていたか、そして上司としてどういう部下なら引き上げたいと思うのかの本音がまとめられています。 |
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●本書を引用した記事
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同僚を持ち上げると評価が上がる?
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●このテーマの関連図書
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