システムシンキングのメリットについて、『レバレッジ・ポイントを見つけ出せ! 問題発見力養成講座 “木を見て森も見る”システム・シンキング』を引用しつつ、拙いながら、システムシンキングを学んできて感じたことをちょっと書いてみたいと思います。
本書『レバレッジ・ポイントを見つけ出せ! 問題発見力養成講座 “木を見て森も見る”システム・シンキング』では、システムシンキングのメリットとして、以下の6つを上げています。
1.経営上の課題を大局的に眺める習慣が身につく
2.複雑な要因間の因果関係を容易に把握できる
3.問題解決のための重要要因を見出す能力を養える
4.効果的なコミュニケーション.ツール
5.アイデアメソッド(収東技法)としての活用
6.ロジックツリーの併用による課題の体系的整理
引用が結構長くなってしまったので、複数回に分けてお送りします。
■経営上の課題を大局的に眺める習慣が身につく
本書では、システムシンキングのメリットとして「経営上の課題を大局的に眺める習慣が身につく」と書かれています。
★P41〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
1.経営上の課題を大局的に眺める習慣が身につく
これは第 1 章で述べた、「全体が見えない病」に悩む多くのビジネスパーソンにとって、夫変重要な活用メソッドといえるだろう。
仕事の全体が見えないことのデメリントは大きい。
仕事の全体が見えないと、枝葉末節に目が向いてしまい、仕事の中での重要なポィントを外してしまう。
すると、あとから重要なポィントに着手することになるので、作業は二度手間になり、「勤務時間」が増える。時間がかかって苦労した割には、「周囲から評価されない」ので、「仕事への意欲」が持てず、「現状維持」の状態が統く。
こうして、「依然として仕事の全体が見えない」(図2-9)という悪循環サイクルに陥る。
高橋浩一(著) 『レバレッジ・ポイントを見つけ出せ! 問題発見力養成講座 “木を見て森も見る”システム・シンキング』
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本書では、これが第1に来ていますが、システムシンキングを学んだだけでは、「経営上の課題」が理解できるようにはならない気がします。
すくなくとも、経営における要素を表現する方法とそれらの相関関係がわからないといけないからです。
たとえば、自分の務める会社における商品はどんなものか、それと競合・顧客・環境・法規制などがどのように関係を持っているのかが理解できなければ、因果ループ図は書けないからです。
一方で、「大局的に眺める」ことができるようになるという点については全く同意。
「大局的」という言葉が妥当かどうかはわかりませんが、大抵のことは、いろいろなものとの相関関係で成り立っています。その相関関係を表現できる手段としての因果ループ図は図解として、シンプルで非常に優れたものであると考えます。
「図解」、「シンプル」というのは、理解しやすいということと同義だと考えます。
■注入されるエネルギーの元を探せ
別記事でも書いていますが、ある事象というのは単独では起きません。それに影響を与えた複数の「何か」があったはずです。そしてその事象や状況がどんどん変化するのは、それに影響あたえている「何か」がそこに変化するエネルギーを注ぎ込んでいるからです。
そのエネルギーのもとを変えていかなければ、状況は変わらないのは当然です。
たとえば、「部下から提案がでてこない」のは、部下に提案を出させなくしているなにかがあるはずです。
これに対して、部下に「提案を出せ!」と言っても、一時的には改善する場合がありますが、恒久的には変化しません(悪くなる場合も…)。そのエネルギーの元を断つか、逆のエネルギーを与えるような操作をしないといけないわけです。
それを考えるツールとして、システムシンキングというのは非常に役立ちます。
※注記:システムシンキング
※ 普段は、「システムシンキング」ではなく、「システム思考」と呼び習わしてます。意味的に違いはありません。
※ この記事では、本書『レバレッジ・ポイントを見つけ出せ! 問題発見力養成講座 “木を見て森も見る”システム・シンキング』に従って、「システムシンキング」と呼ぶことにします。
■参考図書 『レバレッジ・ポイントを見つけ出せ! 問題発見力養成講座 “木を見て森も見る”システム・シンキング』
![]() ![]() | 「着眼大局、着手小局」という言葉がある。「勝負を大局的に眺め、効果的な次の一手を打つ」という意味であるが、まさにビジネスパーソンに必須の姿勢である。本書ではとりわけ重要な「着眼大局」の手法であるシステム・シンキングを丁寧に解説し、真の問題を発見するスキルを養成する。 システムシンキングの6つのメリットは以下のものである。 1.経営上の課題を大局的に眺める習慣が身につく 2.複雑な要因間の因果関係を容易に把握できる 3.問題解決のための重要要因を見出す能力を養える 4.効果的なコミュニケーション.ツール 5.アイデアメソッド(収東技法)としての活用 6.ロジックツリーの併用による課題の体系的整理 |
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