リーダーシップとマネジメントを平易な言葉で言ってみる




「リーダーシップ」「マネジメント」は自分の評価を上げるための2大キーワードです。

ただ、これ、英語そのままで使われているので、「じゃあもっと分かるように説明してみて」と言われると案外できないひとが多いです。

普段の上司と部下の会話で、こういうちょっと理屈っぽいことを話す機会はほとんどありませんが、昇進・昇格面接などだと、時々聞きます。




 「リーダーシップ」ってどういうことですか?

と聞くと、結構長々と説明してくれます。傾向としてよくありがちなパターンは

 リーダーとして目標を定めて、関係者と協力して、結果を出すことです

こんなに簡潔に答えてくれる人はいませんが、まあ、長々と喋っても要約するとこのくらい。

面接なので、考え方や行動を問うだけなので、正解も不正解もコメントしませんが、間違ってますから、これ

もし、この定義が正しいのなら、リーダーになれない人はリーダーシップを発揮する余地はありません。つまり、永遠にリーダーシップを向上させる機会も発揮した実績もないので、永遠にリーダーにはなれません。

それはありえんでしょう。




■リーダーシップとマネジメント


私の知る中で、もっとも簡潔、平易な言葉でに説明してあるのがこちら。

★P52〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

第 2 章では、課長のマネジメントについて述べていますが、「マネジメント」と「リーダーシップ」はどうちがうのでしようか。ここで、わかりやすい定義を一局橋俊介さんの『ヒューマン・リソース・マネジメント』(タイヤモンド社)から見てみましよう。

 ●「リーダーシップ」
  Do the right things 正しいことを自分で考える
 
 ●「マネジメント」
  Do the things right 決めたことを正しくやる

すなわち「リーダーシップ」は、何を為すべきかという課題設定や目標を考えることで、「マネジメント」はそれをいかに行うかという問題解決のやり方、方法論、手法のことです。

高橋俊介(著) 『ヒューマン・リソース・マネジメント
―――――――――――――――――――――★


ちょっと日本語にしたときに、"Do" → 「考える」になっちゃったりしてますので、私は英語の直訳の方を採用してます。

 リーダーシップ=}正しいこと}をする
 マネジメント =物事を}正しく}する

何が「正しい」かはありますが、わかりやすくないです?

これだから、ドラッカーの言うように、「リーダーシップ」も「マネジメント」もひとりひとりの行動であって、職位ではないわけですね。

ですので、面接での「リーダーシップを発揮するために課長になりたいです」「私は、課長としてマネジメントしたいです」は}バツ}





■参考図書 『ヒューマン・リソース・マネジメント





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人事・人材コンサルタントの第一人者である著者が、企業ビジョン・事業ビジョンを実現するために必要な人材マネジメントのあり方を説いた最新テキスト。

人材マネジメントの基本的なフレームワークを経営の観点から体系的に解説しています。
第1章では、事業ビジョンとヒューマンリソースマネジメントとの密接な関係について、よく知られた企業事例をあげて解説。

第2章では、組織運営と評価のしくみ、第3章では中長期的に最も重要となる採用から育成への人材フロー、第4章では人事制度の歴史と報酬管理の流れ、第5章では日々の組織パフォーマンスに大きな影響を与えるコミットメントの問題、第6章では企業ビジョン事業ビジョンと一体である組織人材ビジョンに密接に関係する雇用とキャリア、さらに第7章では福利厚生のマネジメントについて、わかりやすく整理しています。

著者が本書で主張している重要なメッセージ。それは、「ヒューマン・リソース・マネジメント(HRM)は、企業ビジョン・事業ビジョンを実現するために現実的に効果を上げられるものでなくてはならない」というものです。

人事分野のプロフェッショナルを目指す方ばかりではなく、経営分野の勉強の一環として、ビジネスリーダーを目指す人たちや、経営学を学ぶ方々にも、広く読んでいただきたい人材マネジメント論の最新テキストです。






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