巨人たちのお言葉シリーズをお送りします。
本日の巨人 : ピーター・M・センゲ
本日のお言葉: マネジメントの一般的体系は8つに集約できる
お言葉の出典: 『学習する組織』
本日は、お言葉単体では訳の分からない言葉になってしまいましたが、私個人が非常に重要だと思っているので、ちょっと無理やりですが、ご紹介します。
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教師が目標を設定し、生徒はその目標に応える。教師は答えをもっており、生徒はその答えを得ようと努力する。生徒は自分がうまくできたかどうかを、教師の評点・評価によって理解する。
どんな子どもも 10 歳になるまでには、学校で人より先んじ、教師を喜ばせるにはどうすればよいかを知るようになる。
そしてこの教訓を、「上司を喜ばせるばかりで、顧客に役立つシステム改善には失敗する」職業人生の終わりまでずっと持ち続けるのだ。
デミング博士の言うこのマネジメントの一般的体系を作り出しているのは何だろうか。
1993 年にデミング博士が亡くなった後、私は長年このことを考え、仲間と話し合ってきた。そして、最終的に次の八つの基本的な要素に行き着いた。
●評価によるマネジメント
・短期的な指標に焦点を絞る
・目に見えないものを低く評価する(「大事なことのうち測ることができるのはたった三%である」―W.E.デミング)
●追従を基盤にした文化
・上司を喜ばせることで出世する
・恐怖によるマネジメント
●結果の管理
・経営陣が目標を設定する
・社貝はその目標を達成する責任を負わされる(現行システムのプロセスで達成可能かどうかにかかわらず)
・
●「正しい答え」対「誤った答え」
・専門的な問題解決が重視される
・意見の分かれる(システム的な)問題は軽視される
●画一性
・相違は解消すべき問題である
・対立は表面的な調和のために抑制される
●予測とコントロールが可能であること
・マネジメントとはコントロールすることである
・「マネジメントの三種の神器」は計画、組織化、コントロールである
●過剰な競争と不信
・人々の間の競争は望ましい業績を達成するうえで不可欠である
・人々の間に競争がなければイノべーションも生まれない(「私たちは競争によって裏切られてきた」―W.E.デミング)
●全体性の喪失
・断片化
・局所的なイノべーションが広がらない
今日、「品質管理革命」といえば、大半の経営者にとってはおそらく、1990 年代初期に流行した組織学習のように、今日の諸課題の最前線から遠く離れた過去の話だろう。
しかし、それは、私たちがデミング博士の唱えた変革を達成したからだろうか、それとも、放棄したからだろうか?
書き出したリストを見るにつけ、これらの弊害が今でもほとんどの組織を悩ませており、これほど深く植えつけられた信念と行動を変えるには何年どころか何世代もかかるだろうと感じずにはいられない。
実際、私たちの多くが最もはっきりと抱く疑問は、おそらくこうだろう。
「このマネジメントの体系が大きく変わることなど果たしてあるのだろうか?」
未来についてのこのような根本的な問いに答えるには、今をじっくりと見つめねばならない。
ピーター・M・センゲ(著) 『学習する組織』
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これらの課題に対して、「学習する組織」という概念が提示されるのが本書なのですが、それについては追々ご紹介します。
最近、人事系コンサルタントが持ち出してきている「組織開発」という概念も、過去にピーター・M・センゲが述べたことと同じことを焼き直したに過ぎないかのようにも思えますが、まあさまざまなやり方で、「学習する組織」が会社に浸透していくのはうれしいですね。
もちろん、サラリーマンである自分たちもそれをうまく利用して、自分のやりたいこと・ほしいものを手に入れていきたいとは思います。
その方法についても、実際にやっていること、やろうとしていることなどありますので、またご紹介します。
本日は問題提起だけ。
■参考図書 『学習する組織』
「学習する組織」とは、組織の進化をシステム思考をベースに5つの原則(Five Deciprines)にまとめたもの。組織的学習と組織のあり方の集大成といえる一冊。自分の部下を持ったらまず最初に読むべき本の一冊。◆アマゾンで見る◆ | ◆楽天で見る◆ | ◆DMMで見る◆ |
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●本書を引用した記事
学習する組織:マネジメントを学ぶよりも「話す」ことが効果がある
学習する組織:「学習する組織」に最終目的地や最終的な状態はない
学習する組織:マネジメントの一般的体系
目標は自分だけが管理できる
勉強好きはどのように昇進・昇格に影響する
ドラッカー365の金言:組織の精神はトップから生まれる
魚の目―フローを見る力5:3つの力を活用する
魚の目―フローを見る力4:貯めと開放、3つの力を活用する
魚の目―フローを見る力3:慣性の視点
魚の目―フローを見る力2:作用と反作用の視点
傍観者の立場で物事を見る
ものの見方の10パターン09:因果関係・システム思考
ものの見方の10パターン08:構造
ものの見方の10パターン05:本質
ものの見方の10パターン03:主観と客観(主体と客体)
ものの見方の10パターン02:カテゴリ分けをする
ものの見方の10パターン01:ものの見方の10パターン
時間の浪費をやめる
継続的学習の重要性
多数の雇用形態の仲間を持つときに注意するべきこと
サラリーマンにとっての継続学習は、教えることと知ってもらうこと
目標は部門目標に合わせる
関係者を巻き込む
到達基準点を最高にする
部門目標と個人目標
複数の選択肢を得る
ビジネス書名著目録(必須図書)
●このテーマの関連図書
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