「ポジティブシンキング」
「プラス思考」
まあ、多くの自己啓発本などでおすすめの考え方です。
「この失敗は、次に生かせる」
「きっとうまくいく!」
みたいな「前向きな言葉」を選んで使いましょう。とか、なにごともプラスに考えましょう、とか。
まあ、基本的には賛成です。
ただし、
過ぎたるは及ばざるが如し
だと思ってます。人間、よほどの脳内お花畑でもない限り、そんなポジティブになってばかりいられませんって。ネガティブになることもありますし、ある出来事にもポジティブな面とネガティブな面があるでしょう。
★P46〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
世の中には「ポジティブ・シンキングが大事」「前向きな気持ちが成功を引き寄せる」という指南書があふれています。
それはたしかに大事なことでしょう。私も認めます。認めるどころか、私自身 20 代の頃は「ポジティブに考え、前向きにバリバリ仕事をしていこう」というタイプのビジネスマンでした。
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:(中略)
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ただし、大きな要因のひとは「仕事の成功、充実感の影に隠れて、自分にかかっているストレスを放置し続けたこと」だと私は分析しています。
もっと端的に言えば、過剰なポジティブ・シンキングが私の精神に負担をかけていたのです。
誤解のないように言っておきますが、ポジティブ・シンキングが悪いと言っているのではありません。
どんな人にもストレスは存在します。
そのストレス要因に、ただ単純に「ポジティブ・シンキング」というフタをするのは危険だと言いたいのです。
「いやいや、このくらいは大丈夫!」
「これでオレもひとつ成長できた」
「この経験は必ず次に生きる」
と言い聞かせるだけで、すべての物事を処理してはいけません。
この「ポジティブ・シンキング」という手法がやっかいなのは、いったんは成功する可能性が高いところ。
私も職を変えるたびに、一時的な成功を収めることができました。失敗に気落ちすることなく、ゴリゴリ前へ進むのですから、成功することもあるでしょう。
すると人間は「これでいいんだ!」「やっばり間違ってなかった」と確信する。
実際、私もそうでした。
ですが、一度生じた心の歪み、ストレスが完全になくなっているわけではありません。
成功と充実の影に隠れてはいても、確実に蓄積しています。私は身をもって(それも、二度、三度の経験によって)そのことを知りました。
私たちが学ぶべきは、ポジティブ・シンキングというフタで感情を抑え込むことでなく、自分の感情を整理するノウハウです。
それこそ「ストレスとの上手なつき合い方」です。ストレスに悩んでいる人はもちろん、バリバリ仕事をして、抜群の成果を上げている人にも、ぜひそのことをわかってほしいと思います。
結果として、それがあなたを守ることにつながるのです。
松島直也(著) 『ストレスをためない技術』
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どうストレスに対応するかについては、本ブログの他の記事を参考にしていただくか、本書『ストレスをためない技術』をはじめとするストレス関連書籍を見てください。
いろいろな方法や考え方があります。
その中で自分に合ったものを見つけていけばいいと思いますが、まず、ストレスについて、ちゃんと知ることと、「〜〜であるべき」という理想は 100% 適用してはいけない、ということは認識していただければいいかと思います。
ポジティブシンキング、プラス思考が仕事にいい結果を出すからといって、自分の感情を「常にプラス思考であるべき」とフタをしてしまうと、あるところで中で溜まったガスが爆発しかねません。
会社や日本の中で、あるいは世界のトップに立とうという方はそのくらいやらないとトップになれないかもしれませんが、とりあえず「そこそこ」を目指せればいいのであれば、ムリもそこそこくらいにしておくのがいいですよ。
■参考図書 『ストレスをためない技術』
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ストレスは決してなくならない。大事なのは「ストレスをなくすこと」ではなく、「どうつき合うか」。「よける」「ひねる」「受けとめる」という3つのコツを知れば、不快な気持ちが整理できる。NLPの専門家による、ストレスに適切に対処し心を強くする技術。
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