人を動かす:一心に相手の話を聞くことは、相手に対する最大の賛辞である




巨人たちのお言葉シリーズをお送りします。

本日の巨人 : ディール・カーネーギー
本日のお言葉: 一心に相手の話を聞くことは、相手に対する最大の賛辞である
お言葉の出典: 『人を動かす

「話し上手は聞き上手」と言われますよね。

人は自分のことを話すのが好きなんです。だから、たとえ自分がよく知っていて、相手のことを「まだまだ…」と思っても、「なるほど、なるほど」と聞くと、相手は自分を認めてくれる、ということらしいです。

逆に自分の知らないことを相手が話しだしたら、それをより詳しく聞こうとすれば、相手は一生懸命話してくれるということですね。

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たとえば、こういうことがあった。

ある日、わたしはニューヨークの出版業者、 J・W・グリーンバーグ主催のパーティの席上で、ある有名な植物学者に会った。

わたしは、それまで、植物学者とは一度も話をしたことがなかった。

ところが、わたしは彼の話にはすっかり魅せられてしまった。

めずらしい植物の話、植物の新種をつくり出すいろいろな実験、そのほか、屋内庭園やありふれたじゃがいもに関するおどろくべき事実など、聞いているうちに、わたしは文字どおりひざをのり出していた。

わたしの家には小さな屋内庭園があり、屋内庭園に関する疑問を二、三持っていたのだが、彼の話を聞いて、その疑問がすっかり解けた。

わたしたちはパーティに出席しており、客はほかにも十二、三人あった。だがわたしは、非礼をもかえりみず、ほかの客たちを無視して、何時間もその植物学者と話したのである。夜もふけてきたので、わたしはみんなに別れを告げた。

そのとき、植物学者はその家の主人に向かって、わたしのことをさんざんほめちぎり、しまいには、わたしは "世にもめずらしい話し上手" だということになってしまった。

話し上手とは、おどろいた

あのとき、わたしは、ほとんど何もしゃべらなかったのである。

しゃべろうにも、植物学に関してはまったくの無知で、話題を変えでもしないかぎり、わたしには話す材料がなかったのだ。

もっとも、しゃべるかわりに、聞くことだけは、たしかに一心になって聞いた

心からおもしろいと思って聞いていた。それが、相手にわかったのだ。

したがって、相手はうれしくなったのである。

こういう聞き方は、わたしたちがだれにでも与えることのできる最高の讃辞なのである

 「どんなほめことばにもまどわされない人間でも、自分の話に心をうばわれた聞き手にはまどわされる」。

これはジャック・ウッドフオードのことばだが、わたしは話に心をうばわれたばかりでなく、惜しみなく讃辞を与えたのである。

 「お話をうかがって、たいへん楽しかったし、また、とても得るところがありました。わたしもあなたぐらい知識があればいいと思います」。
 「あなたのお供をして野原を歩きまわってみたいものです」。
 「ぜひもう一度お会いしたいと思います」。

わたしは、こういった讃辞を口にしたが、すべて心そこから出たことばであった。

だから、実際は、わたしは単に良き聞き手として、彼に話す張り合いを感じさせたにすぎなかったのだが、彼には、わたしが話し上手と思われたのである。

デール・カーネギー(著) 『人を動かす
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一心に聞くというのは意外と難しいです。
自分が知っている分野であれば、それについてひとこと言いたくなりますし、知らない分野なら興味が無いので別の話題にしたくなります。

それを「それでどうなりました?」「それは、どういうことでしょうか」「なるほど。では、先ほど言われた○○については…」「面白い!もっと教えて下さい」と相手の話をきちんと受け止めて、そこをさらに深く聞いていくというのは、やろうと思ってもなかなかできませんが、やろうとしないといつまでもできるようにはなりませんね。

今日、会った人が得意なことを、一心に聞いてみませんか。
何分くらい相手が話し続けてくれるかで、聞く姿勢が良かったのか悪かったのかわかるかもしれません。





■参考図書 『人を動かす



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●関連 Web
 悪用厳禁!心理学で人を動かす7つの秘法 - ライフハックブログ
 人を動かす-Wikipedia
 人ひとを動うごかす―デール・参考カーネギーによる人間関係の古典―:日本語文学ガイド
 転職を繰り返したD.カーネギー――世界最大の自己啓発本「人を動かす」を作った男
 説得コミュニケーションの原則―Diamond Online
 悪用厳禁!心理学で人を動かす7つの秘法 - ライフハックブログ

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