人を動かす：人に好かれる原則１「誠実な関心をよせる」人を動かす：人に好かれる原則１「誠実な関心をよせる」: シゴトコンパス～サラリーマンの仕事の羅針盤

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巨人たちのお言葉シリーズをお送りします。

本日の巨人　：　ディール・カーネギー
本日のお言葉：　誠実な関心を寄せなさい
お言葉の出典：　人を動かす

★P〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

深い関心を示すことによって、個人的に友をつくることができるだけでなく、相手がわれわれのつとめる会社の顧客であれば、会社への忠誠心ともいうべき気持を育てることすらできる。

ニューヨークの北米ナショナル銀行のパンフレットに、マデリン・ローズデールという女性の預金者から寄せられた手紙が掲載されている。

　「行員の皆さまへ感謝をこめて一筆さしあげます。皆さまとてもていねいで礼儀正しく、ご親切で、長いあいだ順番を待ったあとなど、愛想のよい応対を受けると、たちまち気持がなごんでしまいます。
　去年、母が五カ月入院していましたが、その間、出納係のメアリー・ペトゥルセロさんの窓口へ行くと、かならず母のことを心配して、病状をたずねてくださいました」。

ローズデール夫人がほかの銀行に預金するおそれは、まずないだろう。

デール・カーネギー(著) 『人を動かす』
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いまなら、ヘタをしたら個人情報管理問題になっちゃうかもしれませんが。

ただ、本書が言うように、人は自分に関心がない人に関心を寄せたりしません。

たとえば、あなたの同僚でも、あなたの名前も覚えてないような人が困っていたからといって、自分の仕事を放り出して助けてあげたいとは思わないでしょう。逆に、家族ぐるみで食事をしたり、遊びに行ったりしている人が困っていたら、自分の仕事は多少手を抜いてでも時間を作って助けてあげたいと思うでしょう。

おなじようなお話が、本書では数多く紹介されています。

あと2つほど、私の気に入っている本書のお話を。

★P83〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

長年、わたしは、友だちからその誕生日を聞き出すように心がけてきている。

もともとわたしは占星術などまるで信じない男だが、人間の生年月日と性格、気質には何らかの関係があると思うかどうか、相手にまず聞いてみることにしている。そして、つぎに相手の生年月日をたずねる。

仮に 11 月 24 日だと相手が答えたとすると、わたしは心の中で、 11 月 24 日、 11 月 24 日と何度もくりかえし、すきを見て相手の名と誕生日をメモに書きつけ、家に帰ってから、それを誕生日帳に記入する。

毎年正月には、新しい卓上カレンダーにこれらの誕生日を書き込んでおく。こうしておけば、忘れる心配がない。

それぞれの誕生日には、わたしからの祝電や祝いの手紙が先方に届いている。

これはまことに効果的で、その人の誕生日を覚えていたのは世界中でわたしひとりだったというような場合もよくある。

デール・カーネギー(著) 『人を動かす』
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★P83〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

ニューヨークのある大銀行につとめているチャールズ・ウォルターズの例を紹介しよう。

彼はある会社に関する機密調査を命じられた。

ウォルターズはその会社の情報に通じている人物をひとりだけ知っていた。ある大きな工業会社の社長だった。

ウォルターズがその会社を訪ねて社長室に通されたとき、若い女秘書が部屋をのぞいて、社長にことばをかけた。

　「あいにく、きょうはさしあげる切手がございません」。
　「十二歳になるむすこが切手を収集していますので…」。

社長はウォルターズにそう説明した。

ウォルターズは用件を述べて質問をはじめたが、社長は言を左右にしていっこうに要領を得ない。

この話題にはふれたくないらしく、彼から情報を引き出すことはまず不可能と思われた。

会見は短時間に終り、何も得るところはなかった。

　「正直なところ、わたしもあのときはどうしていいかわからなかった」。

ウォルターズは当時のことを述懐して、そういった。

　そのうち、わたしは、ふとあの女秘書が社長にいったことを思い出した。郵便切手、十二歳のむすこ…
　同時に、わたしの銀行の外国課のことが頭に浮かんだ。

　外国課では、世界各国からくる手紙の切手を集めているのだ。
　翌日の午後、わたしは、その社長をたずねて、彼のむすこのために切手を持ってきたと告げた。

　もちろん、たいへんな歓迎を受けた。

　彼が議員に立候補中だったとしても、あれほど愛想よくむかえてはくれなかったろう。

　相好をくずした社長は、大事そうに切手を手に取り、
　
　　『これは、きっとジョージの気に入る』

　とか

　　『これはどうだ！たいした値打ちものだ』

　とか口走って、夢中になっていた。

　社長とわたしは、それから三十分ほど、切手の話をしたり、彼のむすこの写真をながめたりしていたが、やがて社長は、わたしが何もいい出さないうちに、わたしの知りたがっていた情報を話しはじめた。

　一時間以上にわたって、知っているかぎりのことを教えてくれ、さらに部下を呼んでたずねたり、電話で知人に問いあわせたりしてくれた。わたしは、十二分に目的を達したわけだ。

　いわゆる"特権"を手に入れたのである

デール・カーネギー(著) 『人を動かす』
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からめ手が奏効するって少ないくないですね。

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