臨機応変、朝令暮改




上司からの指示が変わる、それを上司は「臨機応変」だと思っているけど、部下は「朝令暮改」だと思っている。同じ事をしても、見方によって随分変わります。
※まあ、以前に出した指示を上司が忘れていることも少なくありませんが…。

■部下の受け止め方


社会人になって始めの頃は、わたしも「朝令暮改」は嫌なことのトップクラスでした。

なにしろ、指示されたので、それにしたがって作業していると、ぜんぜん違うことを指示されれば、今までやってきたことは(全部とはいいませんが)パー。

 「なんだよ! オレの2時間を返せよ」
 「この1週間一生懸命やってきたことは何だったんだよ!」

みたいに感じてました。

しかし、それが日常茶飯事になると感覚がなくなります。

 「あらら…。またか〜。ま、しゃーねーか」

くらい。

そのうち、後輩ができて、指示をだすようになると、その指示も変えなくちゃいけなくなります。後輩に、「このまえ、××って言ったけど○○して」と言うと、あからさまに不満そう。

 「文句なら、課長に言えよ…」

■上司の都合


で、実際、係長・課長になってみると、いろいろ気がついたことがありました。

前に出した指示を変える理由というのはいくつかあります。

 ・上(部長)からの指示が変わった
 ・状況が変わった
 ・いまのままではまずいことに気がついた
 ・どうも期待通りに進んでない
 ・別のことを思いついた

実際、上(部長)からの指示というのは、経営に関することであれば、そうしょっちゅう変わるものではありません。一方で、上(部長)も、上記と同じような事情を抱えているので、2番目以降の理由で指示を変えることはあります。

ただ、現場に近くなるほどブレが大きくなり、遠ざかるほどブレは小さくなるので、部長、役員クラスはそれほど多くの指示の変更はしません。要はもっともブレるのは、現場を統率する課長・係長クラスなんですね。

車の運転で考えてみると、ハンドルは実際には細かく右へ切ったり左に切ったりしていますが、進んでいる方向はほぼ一定です。直線道路でもハンドルを一切動かさないことはありません。部長や役員というのは、進行方向であって、ハンドルやアクセル・ブレーキを動かしているのは課長・係長。

細かく動かさないと、行きたい方向に対するズレが大きくなって、そのうちに路肩にゴツン、と。

まあ、だからといって、タイヤにとって見れば、余計な方向転換によってすり減ることには変わりありませんが。

■なぜ指示したことを変えるのかを説明する


★P50〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

課長であるあなたの出す指示が、すぐにころころと変わるようだと、部下は「信念がない」「スタンスがぶれている」と感じ、あなたの求心力も急激に低下しはじめるでしよう。

課長は原則として、一度行なった意思決定を簡単に翻したり、変更してはいけないのです

しかし、これだけ社会の環境変化が激しいと、指示や命令を変えなければ、どうにも具合が悪い状況がたくさん出てくるというジレンマもわからなくはありません。

そもそも判断そのものが、様々な状況に応じて「瞬間的に仮説を立てて行う」ことが多いので、前提となる条件(判断の際に踏まえた情報など)が変われば、意思決定そのものを変えることは、ある意味、致し方のないことです。
 :
 :(中略)
 :
部下に向かって「社長の方針が変わったのだからしかたないじゃないか」などと弁解でもしようものならかえって、「この課長はただのイエスマンなんだな」と信頼関係の低下が避けられなくなるでしよう。

ここで、確実なことが 2 つあります。

ひとつは、「一度指示したことだし、部下が反発するからまあそのままでいいや」などと反発を恐れて軋轢のない選択をすると、ほぼ 100% の確率で大変な事態を引き起こすことです。

この分野での「結果オーライ」はありえないと認識してください。

もうひとつは、実は文句をタラ夕ラ言う部下たちも、最初の指示がいつまでも有効であるなどとは考えてはいないということです。

部下だって、環境や前提条件が刻々と変化していることくらいは、うすうすわかっています。

つまり、実態は、指示変更に関して「あなたがきちんと説明してくれたか」ということに対する不満が大半なのです。

ここで「下の者にいちいち説明する必要はない」というス夕ンスが見え隠れすると、部下は「俺たちを何だと思っているんだ」と途端に反発します。

ここは状況に応じて、あるいは勇気を出して「説明責任」を果たすことが事態をスムーズにするー番の手立てです。

朝令暮改とセットだと割り切って上司としての「説明責任」を全うしてください。

吉江勝(著) 『課長のルール
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なぜ変わったのか、それは前述の理由にどれに当たるのかを、わかりやすく説明することで、部下の納得感はある程度得られます。

ただし、不満が完全になくなるわけではありません。

やっぱり今までやったことをチャラにされるというのは、面白いことではありませんので。

なので、私は

 ・「変わるかもしれない」という時点ですぐに部下に予告すること
 ・決定したら、部下に即時伝えること
 ・理由を明確にすること

の3つをするようにしています。

そして、次からはどのようにしたら改善できるのかについて考えるように努めてます(できるとは限りませんが)。




■参考図書 『課長のルール



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posted by 管理人 at 07:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 組織マネジメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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