仕事の時間だけでなく、1日24時間のすべてのスケジュールの中で、もっとも大切なのは、仕事でも家庭でも、趣味でもなく、睡眠時間です。
これは、以前に、結局精神的に参ってしまったのは、仕事がきつかったこともたしかにありますが、それよりも、睡眠時間が激減したことが大きな要因だったと感じたからです。
今では普通にサラリーマン生活に復活しており、仕事がきついとかプレッシャーが大きいというのは、会社を長期休みする以前よりもひどくなってそうな気がします。
一方で、それでもなんとかなっているのは、睡眠時間の確保を再優先にしているから、というのが自分でもよくコントロールできていると感じています。
■睡眠時間
睡眠時間は、肉体の疲労を取るだけでなく、脳の疲労も取ってくれます。その結果、前日どれほどきつい思いをしたとしても、翌日もなんとか出社して、もうちょっと頑張ろうという気になるみたいです。
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●睡眠だけはしっかりとれ
社会人生活を続けていると、残業や飲み会で帰宅時問が遅くなったり、テレビを観ていて夜更かしをしたりと、生活が不規則になることが多々あります。十分な睡眠時間もとれず、食事のバランスも取れない状態だと、仕事で十分な力を発揮することはできません。
こういった人からは、クリエイティブなアイデアが生まれてくることはないでしょう。早くこの状態から脱したいものです。
ところが厄介なことに、一旦身についてしまった不規則な生活は、なかなか元に戻すことができません。
中には「仕事が終わらなくて徹夜しちゃったよ」と自慢する人もいるのですが、決して褒められたものではありません。
納期直前など、時には徹夜しなければならない状況もあるでしょうが、常態化しているようだと、考えものです。
徹夜したからといって、いいものができるとは限りません。むしろ、悪影響のほうが心配です。
ではどうすれば、不規則な生活に終止符を打つことができるのか。簡単なことです。早く寝ればいいのです。
これだけで、だいぶ変わります。早く寝るためには、睡眠以外の時間を減らして睡眠にあてるしかありません。
テレビを観たりゲームをしたりして寝る時間が遅くなるというのは論外ですが、仕事や飲み会、勉強に費やす時間を削ってでも睡眠にあてるべきだと思います。
休むことも、社会人としては大事な仕事だからです。
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:(中略)
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そう考えれば、寝ることも仕事のうちだということが分かってくるかと思います。
仕事をして余った時間で休むのではなく、休む時間をしっかりとったうえで働くように、少しずつ睡眠の位置づけを変えていきましよう。
時間は無限にはありません。どんな優秀な人にもそうでない人にも、どんなお金持ちの人にもそうでない人にも、一日は 24 時間しかありません。
時間が無限にあれば、いっ寝ていつ起きても構わないと思いますが、有限であるからこそ、寝る時間はいつも決めておくべきです。
その時間になったら、読書や勉強もキリのいいところでやめて、休むことに専念しましょう。それを徹底するだけで、ほとんどの人は不規則な生活から脱することができると思います。
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:(中略)
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睡眠の優先順位を下げてまで仕事を頑張っても、いつかは体調を崩してしまいます。
これまでやってきたことが水の抱になったり、与えられたチャンスをふいにしてしまったり、最悪の場合は仕事を休まざるを得ないことだってあるでしょう。
そうならないためにも、しっかりと寝て、規則正しい生活を送ることが大事なのです。
岩瀬大輔(著) 『入社10年目の羅針盤』
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■就寝時刻は最優先事項
本書『入社10年目の羅針盤』では、「その時間になったら、読書や勉強もキリのいいところでやめて〜」
と書いてありますが、「キリの良い所」などと言っていると、私の場合はズルズルと先延ばしします。
ですので、
「何をしていようが、時間になったらやめる」
ようにしています。
睡眠は最優先事項だからです。
就寝時刻を守るためには、会社は遅くとも夜8時には出ないといけません。
夜8時に出るために、朝はほぼ一番に出社して仕事をします。
そして、寝られるものなら就寝時刻は最大限に前倒しするようにしています。
なので、早くかえれた時には、8時台でも寝ちゃいます。
その代わり、早く目がさめるので、その時間は仕事をしたり勉強をしたりするようにしています。
これをやるようになってから、体調管理がしっかりできるようになった気がしています。
もちろん、飲み会などの例外はちょっとだけあります。
しかし、1週間のうち、例外は1回以下になるようにコントロールしています。1ヶ月でも2回程度までが目安。
■参考図書 『入社10年目の羅針盤』
右肩上がりの時代なら、一流企業に就職し、順調に出世して、経済的にもゆとりのある暮らしを築くことが、共通した幸せの概念だったかもしれない。しかし人々の間で物質的な豊かさよりも精神的な豊かさが求められている昨今、若い人たちも、上を目指すだけでは自分の幸せにたどり着くことができないことに気づき始めている。よく「最近の若者は出世欲がない」などと言われるが、出世の先に自分の目的とする場所があるわけではないということを、感覚として分かっているからではないだろうか。入社10年目というと、30歳前後の若手ビジネスパーソンにあたる。経験を重ね、スキルも身についている頃だが、責任も与えられ、部下を束ねている人もいる。私生活でも結婚や出産を意識するなど、考えることの多い年代だ。若い頃はただがむしゃらに進めばよかったかもしれないが、30代以降はしっかりと方向を定めて進んでいかなくては目的地にたどり着けない。
うまくいかない時、つまらない仕事をしなければならない時もあるだろう。しかし自分の目標が定まっているのであれば、それを平然と乗り越えていく術も必要だ。
失意泰然(しついたいぜん)、得意淡然(とくいたんぜん)。
うまくいっていない時こそどっしりと構えよ、うまくいっている時こそ謙虚であれ、といった意味合いの言葉だ。この本でも紹介している。
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入社10年目の羅針盤 著者 :岩瀬大輔 | 入社10年目の羅針盤 検索 :最安値検索 | 入社10年目の羅針盤 検索 :商品検索する |
●本書を引用した記事
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