今やっていることというのは、やがて陳腐化し、効果がなくなります。
効果がなくなったのに、それをちゃんと評価せず、継続することを「惰性」といいます。
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●死臭を防ぐことほど手間のかかる無意味なことはない
仕事ができる者は、多くのことで成果をあげなければならないことを知っている。
だからこそ集中する。集中するための原則は、生産的でなくなった過去のものを捨てることである。
第一級の資源、とくに人の強みという稀少な資源を昨日の活動から引き揚げ、明日の機会に充てなければならない。
昨日を捨てなければ明日をつくることはできない。
意識して体系的に廃棄をしないかぎり、組織は次から次べと仕事に追われる。
行なっていてはならないこと、もはや行なうべきではないごとに資源を浪費する。
そのため、せっかくの機会を利用するうえで必要な資源、とくに有能な人材が不足する。
あまりにわずかの企業しか昨日を捨てていない。あまりにわずかの企業しか明日のために必要な資源を手にしていない。
上田惇生(著) 『ドラッカー365の金言』
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時間は動やっても1日24時間しかありません。
しかし、効率の高いことをすれば、そこで生み出せる成果は、大きくできます。
費やした時間に比例することはありません。
定期的に自分のやっていることの、効率と効果を測りましょう。
新しい物を取り入れていくためには、悪いものを捨て、良い物を強化していかないと、新しい行動にとりかかれません。
これには、「年」や「期」の切り替わり目がもっともやりやすい時期です。
1月、4月、10月、この時に、今やっている活動を続けるべきか否かを判断し、記録に残してはいかがでしょうか。
■目標は見なおししてこそ達成できる
私は毎月第1日曜日に、今年やりたかったことの進捗を評価して、進捗の悪いものは破棄すべきか加速すべきかを考えるようにしています。
サンクコストにとらわれないように注意しながら。
仕事で上司と約束したもの(年間目標)は破棄することは難しい(できないわけではありませんが)ので、その加速方法について集中的に考えて、手を打つようにしています。
個人的な目標なら、やめてしまっても誰も文句を言いません。気楽に諦めましょう。
また、必要になったら再開すればいいですから。
■やり続けていたことは必要なくなる
過去何年にもわたってやってきたことというのは、体がやり方を覚えてしまっているので、考えなくてもやれるようになってます。
そのやり方を変えたり、辞めたりすることは、変化を与えることになるので、実は苦痛を伴います。
苦痛を割けるためには、見てみないふりをすること。気づかないふりをすることが一番です。
でも、もし進歩がしたい、別の新しいことがしたいと思うのなら、やり方を変えるか、いまやっていることをやめる必要があります。
そのためには、今のやり方を成果・効果という軸で評価し直すことです。
「毎週業務報告のレポートを作っていた」
それをやめたら何が起きますか?
だれが困るでしょうか?
何も起きず、誰も困らないなら辞めましょう。
誰かが困るのであれば、代替手段を考えましょう。
■参考図書 『ドラッカー365の金言』
ドラッカーのすごさは、簡潔な文章をもって複雑な世界をずばりと切り裂き、真理を明らかにするところにある。禅師のごとく普通の真理を数言をもって示す。読むたびにこちらの理解が深まっていく。本書『ドラッカー365の金言』は、それら至言のいわば宝石箱である。読者は一万ページを読むことなく真髄を得ることができる。
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