あなたがもし、「長」のつく役職だったり、役職に付きたいと思ったら、いろいろなことを学んでおかないといけません。
必要なことは、MBA スクールのカリキュラムを見れば簡単にわかります。
参考までに、グロービス・ビジネススクールのカリキュラムを見てみてください。
カリキュラムマップ
なんかカタカナ文字ばかりで、「げっ!」と思うかもしれませんが、今になって思うのは、「若い頃に勉強しておいてよかった」と。
■財務諸表なんて…
勉強と言っても自主的にやったわけではなく、会社から強制的にスクールに通わされたんですけどね。
その頃は、「オレは経営者になりたいわけじゃない」とかブツブツ言ってました。スクールに通っている間も仕事が減るわけではなかったので…。
会社経営にとっては、どれも重要なものであることは確かなのですが、財務(ファイナンス)なんて、会社の末端の兵隊にはピンときません。
上司から言われた自分の目標をこなすのが精一杯なので。
■財務諸表の数字は「この業務」からできている
しかし考えてみれば、上司はその上司から同じようなことを言われていて、最終的には社長なり役員なりが、財務指標を使って戦略目標を定め、それを部下にだんだんと落としてきているわけです。
なので、自分の目標は経営指標を構成する一部なのですよ。
その経営指標がどんどん分解されると、「お金」ではなく「成果物」というものに目標が置き換わっていて、さらに分解されると、「業務」という形のないものに置き換わっているだけ。
少なくとも、部門長はこの経営指標をちゃんと理解して、部下の課長や室長に指示しているんです。
※「私の会社では」という範囲です。他の会社で部長が財務諸表を読めない人がいるかもしれません。
※もしそうなら、その会社は実際危ないかも。
■日本式財務諸表からIFRSへ
いま、日本の多くの会社では、日本式の財務諸表から国際会計基準 IFRS (「イファース」と読みます)に移行しつつあります。
これは国がそのように推進しているという面もありますが、日本だけでは利益が出せなくなった会社がどんどん海外進出して、そこで採用された会計基準に合わせざるを得なくなって、本社だけ異なる会計基準ではやりきれなくなったという環境要因もあるでしょう。
これからは IFRS の時代というわけ。
■書けなくてもいいから読めるようにする
こんなことは、いまあなたの担当業務が財務関係なら耳タコかもしれませんが、多くのサラリーマンは IFRS という名前自体を知らない。
一旦、いままでの知識がリセットされたということは、チャンス!です。
新しく勉強を始めれば、過去の蓄積がある人のほうが圧倒的に有利です。
ところが、リセットならみんな一斉にスタートなので、過去の蓄積は関係ありません。
追いつく必要がないんですね。
業務が財務関係でなければ、別に財務諸表を掛けるまでに勉強する必要はありません。読めればいいです。
「読める」というのは、
・その数字が何を意味していて
・それはどの数字から成り立っている
のかがわかればいい、ということです。
たとえば、利益率が昨年度 5.6% から 5.3% に減った。これは、「今年度、不良流出の引当金として××億円を見込んだためだ」というのが言えればいいわけです。
■IFRSの基礎
私はIFRSの基礎をこの本で勉強しました。
『図解 IFRS早わかり』
ちょっとだけ、IFRSの基礎部分について引用。
★P47〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
現在の日本基準で上場企業が作成・開示することが必要なおもな財務諸表は、
・貸借対照表(B/S)
・損益計算書( P / L )
・株主資本等変動計算書
・キャッシユ・フ口ー計算書
です。これに対して、IFRS のもとで作成・開示が必要な財務諸表は、おもに次のとおりです。
・財政状態計算書
・包括利益計算書
・所有者持分変動計算書
・キャッシュ・フ口ー計算書
新日本有限責任監査法人アドバイザリーサービス部(著) 『図解 IFRS早わかり』
――――――――――――――――――――――――――――★
ちょっとだけ、勉強しておくと、隣の人との差別化になるかもしれません。
また、役員レベルの人と話をするときに、たぶん役員レベルの人は、これを気にしてますよ。
■参考図書 『図解 IFRS早わかり』
![]() | 2010年から上場企業の連結財務諸表について任意適用を開始するとされているIFRS(国際会計基準)について、そのポイントと日本の会計に与える影響について、専門知識がない人でもわかるようにやさしく解説します。 |
◆アマゾンで見る◆ | ◆楽天で見る◆ | ◆DMMで見る◆ |
![]() 図解 IFRS早わかり 著者 :新日本有限責任監査法人アドバイザリーサービス部 | 楽天では見つかりませんでした | ![]() 図解 IFRS早わかり 検索 :商品検索する |
●このテーマの関連図書
IFRS(国際会計基準)の基本(日経文庫ビジュアル)
ただいま授業中IFRSがよくわかる講座
新・IFRSのしくみ(すらすら図解)
図解入門ビジネス最新IFRS[国際会計基準]の基本と実務がよ~くわかる本(How‐nualBusinessGuideBook)
最小の努力で概略をつかむ!IFRS(国際会計基準)決算書読解術
図解国際税務早わかり