人を動かす:相手が優位であることを探す


巨人たちのお言葉シリーズをお送りします。

本日の巨人 : ディール・カーネギー
本日のお言葉: 心からの関心を示せば、協力をしてもらえる
お言葉の出典: 人を動かす

人からなかなか協力をしてもらえない場合や、提案を受け入れてもらえない場合があります(少なくありません)。
もちろん、そのお願いや提案が間違っている場合も結構ありますが、もうひとつの理由は、あなたがその提案にしか関心がないからかも知れません。



★P82〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

わたしの経験によると、こちらが心からの関心を示せば、どんなにいそがしい人でも、注意を払ってくれるし、時間もさいてくれ、また協力もしてくれるものだ。

例をあげてみよう。

わたしはブルックリン芸術科学学院で小説作法の講義を計画したことがある。

わたしたちは、有名な作家、キャスリン・ノリス、ファニー・ハースト、アイーダ・ターべル、アルバート・ターヒューン、ルーパート・ヒューズなどの話を聞きたいと思った。

そこで、わたしたちは、彼らの作品の愛読者で、彼らの話を聞いて成功の秘訣を知りたいのだという意味の手紙を、作家たちあてに出した。

それぞれの手紙には約百五十名の受講者が署名した。
作家たちが多忙で講演の準備をするひまがないだろうと思い、手紙には、あらかじめこちらの質問を表にして同封しておいた。

このやり方が先方の気に入ったらしい

作家たちは、われわれのために、はるばるブルックリンまできてくれたのである。

同じようにして、わたしは、セオドア・ルーズヴェルト内閣の財務長官レズリー・ショウや、タフト内閣の法務長官ジョージ・ウィカシャム、フランクリン・ルーズヴェルトなど多数の有名人に働きかけて、話し方講座の受講者のために講演をしてもらった。

デール・カーネギー(著) 『人を動かす
―――――――――――――――――――――★


多くの人にとって、自分が痛い目を見るのはイヤですが、他人が痛い目を見るのは、同情はしても避けなければならない事項ではありません。当然、私もそうです。だって自分は痛くないんだもの。どのくらい痛いかなんてわかりようもありません。

逆に言うと、そういう自分の痛みに気を使ってくれる人というのが少ないので、そういう人は相手にとって目立ったり気を引いたりする存在になるわけですね。もちろん、そこに作為の匂いを感じるとシラケるかもしれませんが。




■相手の優位を探そうとする


誰かと合って何かの交渉をしようとするとき、多くの人は、その課題について「自分こそ専門家である」と示そうとします。
「だから、私の主張を通しなさい」と。

私は、個人的には、あまり交渉事が得意だとは思ってませんが、まあそれなりに交渉力はあるのではないかと。
※というか、管理職なら「交渉は業務」といっていい仕事ですね。

交渉の場では、なるべく「その課題について、相手が高い能力を持っている所」をさがすようにしています。
つまり、「その課題を解決するためには、あなたが必要だ」といえるようなところを探す、と。

わりとうまく交渉が進みますよ。




■参考図書 『人を動かす




これを読まざるしてヒューマンコミュニケーションを語るなかれ!
デール・力ーネギーによる自己啓発の源流とでもいうべき不滅の名著。原版(How to Wln Friends and Inffuence Peaple)は、世界各国で 1500 万部以上、日本語版も 400 万部を超える大口ングセラー。
この脅威の部数は、本書が「人間心理の本質」を正面から扱った最初の一冊であることを示している。多くのヒューマンコミュニケーションに関する本は本書の焼き直しと行っても過言ではない。これらの本を読む前に、まずは本書を読んでから語ってほしいもの。






◆アマゾンで見る◆◆楽天で見る◆◆DMMで見る◆

人を動かす
著者 :デール・カーネギー

人を動かす
検索 :最安値検索

人を動かす
検索 :商品検索する



●関連 Web
 悪用厳禁!心理学で人を動かす7つの秘法 - ライフハックブログ
 人を動かす-Wikipedia
 人ひとを動うごかす―デール・参考カーネギーによる人間関係の古典―:日本語文学ガイド
 転職を繰り返したD.カーネギー――世界最大の自己啓発本「人を動かす」を作った男
 説得コミュニケーションの原則―Diamond Online
 悪用厳禁!心理学で人を動かす7つの秘法 - ライフハックブログ

●本書を引用した記事
 上司のモチベーションを上げると仕事がしやすくなる
 議論には「身、事の外に在りて」で対応する
 一瞬で相手を落とす! コールドリーディング入門(要約)
 一瞬で相手を落とす! コールドリーディング入門
 図解のコツ5:配置を試行錯誤する
 図解のコツ3:キーワードを抽出する
 図解のコツ4:配置を決める
 転職面接:なぜ弊社を希望されましたか?
 転職面接:「御社の製品が好きです」は言うだけムダ
 図解とは位置・配置に情報を盛り込むこと

●このテーマの関連図書


道は開ける新装版

話し方入門新装版

輸液療法の進め方ノート―体液管理の基本から手技・処方までのポイントがわ…

薬物動態学

完訳7つの習慣人格主義の回復

思考は現実化する―アクション・マニュアル、索引つき





■関連する記事

上司のモチベーションを上げると仕事がしやすくなる

仕事をする上で、何をするにしても影響力が一番大きいのは上司です。つまり、上司が自分に対して肯定的だと、仕事がすごくしやすくなります。そのように誘導する方法があります。上司の気分が良くなる方向に部下が持っていけばいいんです。まあ、聞こえの良くないいいかたをすれば「揉み手」「媚び」「へつらう」「おべんちゃら」とかいいますがね。だからといって、揉み手しながら上司にくっついて行けとか言うつもりはありません。上司の気分を良くする..

議論には「身、事の外に在りて」で対応する

中国の古典で「菜根譚」という本にこんな一説がありますP・個人の利害を度外視せよ議論するときには、第三者の立場に身をおいて、十分に利害得失を検討してかからなければならない。実行するときには、当事者として、個人の利害得失を度外視してかからなければならない。------------------議事者、身在事外、宜悉利害之情、任事者、身居事中、当忘利害之慮----------------..

一瞬で相手を落とす! コールドリーディング入門(要約)

「コールドリーディング」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?コールドリーディングとは、占い師や詐欺師がいかにも「あなたの全てを知っている」かのように相手に錯覚させるための技術です。実際、ある程度のトシになれば、それなりにこれに近いことはできるようになりますし、部長・役員級のひとであれば、「誘導質問」みたいな技術として使っていることもあります。コールドリーディングがもたらしてくれるもの・相手のほうから積極的に話してく..

一瞬で相手を落とす! コールドリーディング入門

「コールドリーディング」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?コールドリーディングとは、占い師や詐欺師がいかにも「あなたの全てを知っている」かのように相手に錯覚させるための技術です。実際、ある程度のトシになれば、それなりにこれに近いことはできるようになる人も見えますし、部長・役員級のひとであれば、「誘導質問」みたいな技術として使っていることもあります。コールドリーディングがもたらしてくれるもの・相手のほうから積極的に..

図解のコツ5:配置を試行錯誤する

前回の記事で、カタマリを置くのにルールはない、ということを書きましたが、パターンはあります。ただ、どれを使うと一番いいのか、あるいは自分で考え出さないといけないのか、が経験値に依存しているということです。カタマリを置くパターン前回、カタマリを置くパターンとして、PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネージメント)分析をご紹介しました。その他のパターンですがこんなものがあります。・マトリクス系・SWOT・重要度・緊急度・バブルチャート・サイク..

図解のコツ3:キーワードを抽出する

前回の記事で、図解のための単語の抜き出しの練習方法をご紹介しました。単語を読む新聞の社説でも、自分の仕事に関係ある Web 記事や本いいので、500〜1000文字くらいの文章を選んでください。そして、付箋にそこに出てくる名詞をメモ帳に一件一葉で抜書きしてください。名詞以外は無視していいです。これを毎日、1ヶ月続けてみてください。私はこれを「単語を読む」と呼んでます。文意を把握するたぶん、これをやり続けていると、ちょっ..



■同じテーマの記事

ダラダラ癖から抜け出すための10の法則:能力以上の成果を出す目標の建て方

「能力以上の成果」を引き出す「目標の立て方」「よい目標」を設定するというのは、簡単なことではない。「よい目標」とは、やる気を起こさせると同時に、その行動の方向づけをしてくれる。そういう目標を設定するためには、次のような条件が守られなければならない。自分自身の目標であること。自分のために設定した目標なら、やり遂げる可能性は大きい。上司や友人、仕事仲間から押しつけられた目標ではダ..




posted by 管理人 at 11:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 巨人たちの言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック