管理職になって、一番神経を使うのが、部下評価と業務の割り振りです。
もちろん、成果は出さないといけないので、成果を出せる人・優秀な人に、もっとも重要な役割を割り振ります。
だからといって、新人やまだ経験が浅い人に大きな仕事を与えて、失敗や成功をいろいろ体験させるということもしていかないと、部下が成長しません。
成長が止まってしまった人に対しても、その人のスキルレベルに合った仕事を振らないと行けませんし、再び成長してもらえるようなモチベーションに対する工夫も必要です。
しかし、部門の業務というのは一定の範囲があり、その中でバランス調整をしながら部下に仕事を振っていくわけです。
これにはなにかきちんとしたルールがあるわけではなく、かなりいい加減な裁量になります。
そして年度末に、その成果を評価するときも、成果そのものと部下の成長を評価しないといけません。
成長しなかったのは、本人の問題でもあるのですが、悪い評価をすれば、その後の評価の参考になってしまうので(つまり、以前の評価が悪かったからという理由で昇進が止まる)、一時的な状態でもって評価を下げるのはしないようにしないといけません。
上司って結構気を使うのですよ(そうでない人もいるかもしれませんが…)。
■部下の人生を支える覚悟
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●部下の人生を支える覚悟を持とう
このルールを見たあなたは、
仕事上たまたま今の部下の「上司」になっただけであって、その部下の「人生を支える覚悟」なんて大げさな…
と思われているかもしれません。
もちろんあなたは、その会社を経営しているわけではなく、一介の中間管理職の立場です。
経営者でない以上(経営者であっても?)部下の生活を支えることに責任は持てないでしよう。
ましてや、その部下は、一生あなたの元にいるわけではありません。
あなたがいくら手塩にかけて育てても、もっと待遇のいい企業があれば平気で手のひらを返すことも充分ありえます。
一方、べストセラー『「原因」と「結果」の法則』(サンマーク出版)の作者で心理学者のジェームス・アレンは「人生はすべてつながっている」という自説を立てています。
現在、あなたが置かれている境遇はすべて何らかの意味があって成り立っているというのです。
「人生に偶然はない」
「結果にはすべて原因がある」
というアレンの説が正しいのであれば、今、一緒に働いている部下とも何か理由があって今世で上司と部下という関係になったわけですから、それを良縁にすべく前向きに努力することはお互いにとって価値の高いことなのではないでしようか?
「俺は原因と結果なんて信じない」と言う方は、それでも構いません。
ただし、部下と接するときこれだけは気にかけてください。
部下を組織のコマやあなたの出世の道具として見ずに、いつも「成長視点」で見守ってあげるということです。
これが、日頃からのあなたの指示に説得力を与え、あなたと部下との信頼関係を築く礎になります。
あなたの部下に対する思いは、いちいち話さなくても確実に伝播します。
いつの間にか部下に伝わり、自然とあなたの課の雰囲気まで形成することになるでしよう。
部下に「課長は俺のことを真剣に考えてくれて注意しているんだな」と感じさせるか、「どうせ自分の出世にマイナスになるから怒っているだけだろう」と思われるかで、後々のチームワークにも雲泥の差がひらきます。
この視点(成長視点)を持つだけでも部下にとってあなたが上司である意味が生まれてくるはすです。
給料を保証して「生活を支える」のは経営者の仕事かもしれません。
しかし、部下の「人生を支える」基盤となる「自己成長のお手伝いをする」のは直接の上司である課長の重要な役割のひとつだと私は強く思うのですがいかがでしようか?
ジェームズ・アレン(著) 『「原因」と「結果」の法則』
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もう、あまりコメントすることがありません。
本当に、書いてある通りです。
もし、中間管理職である自分がそういう扱いを受けてこなかったとしても、現時点そういうふうに上司から扱われていないとしても、今の、あるいは将来の部下にはこういうふうに接したいと思ってたりします。
しかし、そのおかげで胃がキリキリするのもちょっとは分かってほしかったりする…
■参考図書 『課長のルール』
課長になる、または課長になったあなたはそんな不安でいっぱいかもしれません。しかし!
課長という仕事は大変なことだけではありません。本書では上司・部下との付き合い方はもちろんこれからますます重要となるコンプライアンス問題、クレームや社内トラブルまでこれからの課長に求められる心得や対処法が満載です!
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●本書を引用した記事
ミスを連発してしまったときの対処方法
年下の上司には最敬礼で接する
ファシリテーションを勉強する
情報開示はどこまで必要か
名刺の重み
会社で生きることを決めた君へ_3
会社で生きることを決めた君へ_1
面接質問:なぜ課長になりたいですか?
社長は君のどこを見て評価を決めているのか2
部下や後輩が話しかけてきたり、メールをくれたら優先的に対応する
上司の指示と自分の考えの違いを記録する
部下や後輩が話しかけてきたり、メールをくれたら優先的に対応する
プレイングマネージャーのミッション
昇進したばかりの上司が部下との面談時に気をつけること
リーダーシップとマネジメントを平易な言葉で言ってみる
臨機応変、朝令暮改
上司になったら部下の人生設計を支える覚悟をする
管理職の評価のポイント
方針づくりは全員参加
経営理念や経営方針を説明できますか?
役職がついたら生き方を変える2
●このテーマの関連図書
新版はじめての課長の教科書
結果が出ない課長のやるべき4つの仕事
あたりまえだけどなかなかできない係長・主任のルール(アスカビジネス)
そうか、君は課長になったのか。
1冊ですべてわかる課長のキホン
課長のノート
■参考図書 『「原因」と「結果」の法則』
本書(原題:As A Man Thinketh)は聖書につぐベストセラーとも言われる一冊。わずか100ページほどの本だが、ナポレオン・ヒル、デール・カーネギー、オグ・マンディーノなどに影響を与えたとも言われている。「人は誰も内側で考えているほどの人間である」「心のなかの思いが私達を創っている」など今に受け継がれる名言も多い。
関連図書多数。同名の本もあるがこちらが本物。
「コミック版」もあある。
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「原因」と「結果」の法則 著者 :ジェームズ・アレン | 「原因」と「結果」の法則 検索 :最安値検索 | 「原因」と「結果」の法則 検索 :商品検索する |
●本書を引用した記事
集中力を高める環境の作り方2:机の上にはなにもおいてはいけない
集中力を高める環境の作り方1:集中力を保つ方法
上司になったら部下の人生設計を支える覚悟をする
効果を見るならひとつづつ変えなさい
マニュアル・ガイドライン・モットー1
長期休暇でリフレッシュする2:仕事を忘れてリラックスする
長期休暇でリフレッシュする1:長期休暇を自分だけ長くする
●関連図書
新訳 原因と結果の法則 (角川文庫)
「原因」と「結果」の法則〈4〉輝かしい人生へ
「原因」と「結果」の法則2
原因と結果 36の法則
ジェームス・アレンの法則
きっと!すべてがうまくいく
「原因」と「結果」の法則 ベーシック版
●このテーマの関連図書
「原因」と「結果」の法則2
「原因」と「結果」の法則〈3〉困難を超えて
「原因」と「結果」の法則〈4〉輝かしい人生へ
コミック版「原因」と「結果」の法則
生き方―人間として一番大切なこと
ゆるすということ―もう、過去にはとらわれない(サンマーク文庫)