ドラッカー:人は、自らがもつものでしか仕事はできない


巨人たちのお言葉シリーズをお送りします。

本日の巨人 : P.F.ドラッカー
本日のお言葉: 自らを成果をあげる存在にできるのは、自らだけである
お言葉の出典: 『非営利組織の経営




★P208〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

自らを成果をあげる存在にできるのは、自らだけである。
 :
 :
したがってまず果たすべき責任は、自らのために最高のものを引き出すことである。
人は、自らがもつものでしか仕事はできない。

P.F.ドラッカー(著) 『非営利組織の経営
―――――――――――――――――――――★


人が仕事をする上での責任は、仕事をする事自体ではなく、「自分の持っている最高のものを引き出すこと」である、と書かれています。それも経営者やお客様のためではなく、自らのためにとドラッカーは述べています。

サラリーマンとして仕事をしていると、どうしても「給料分の仕事」を意識してしまいます。

「仕事に対する責任」は必要ですが、「仕事をすることに対する責任」は自分で負いなさい、と言われると、給料分の仕事の仕事で自分は自分の持っている最高のものを引き出したのかが疑問として残ります。

最高のものを引き出したのかどうかは、その結果として成長をしたのかどうかでわかります。

たとえば、はるか遠くにあるゴールに向かって、毎日の小さなハードルをひとつづつ越えていくようなイメージです。その小さなハードルは、仕事の発注者から設定されるものもありますし、自らが設定するものもあります。

発注者の設定したハードルを超える、という意識でハードルを見ると、行動は受け身になります。ハードルが「設定されたもの」になるからです。「自分が設定したもの」は、能動形です。それを超えるためには自分の最高を出していかないといけません。

こういうところからモチベーションにも差がでるのかもしれませんね。

ドラマやアニメなどでも、主人公は自分の勝てる相手とだけ戦っていても成長しません。
主人公が大きく成長するのは、自分以上に強い相手と、自ら望んで戦いをした時だけです(勝敗にかかわらず)。

その時に使えるのは、「自らが持つもの」だけです。それをどのようにうまく使うのかが勝負の分かれ目になったりしますね。

きっと仕事も同じなのでしょう。









■参考図書 『非営利組織の経営

非営利組織にこそ、ミッション・リーダーシップ・マネジメント
の本質がある。




◆アマゾンで見る◆◆楽天で見る◆◆DMMで見る◆

非営利組織の経営
著者 :P.F.ドラッカー

非営利組織の経営
検索 :最安値検索

非営利組織の経営
検索 :商品検索する



●本書を引用した記事
 明日を支配するもの:資産の保全こそマネジメントの責務である
 ドラッカー:人は、自らがもつものでしか仕事はできない
 自分を律すること
 到達点は目標で決まる
 ドラッカー名著集4 非営利織の経営

●このテーマの関連図書


非営利組織の成果重視マネジメント―NPO・行政・公益法人のための「自己評価手法」

ドラッカー名著集8ポスト資本主義社会

ドラッカー名著集7断絶の時代

創造する経営者(ドラッカー名著集6)

ドラッカー名著集10産業人の未来(ドラッカー名著集―ドラッカー・エターナル・コレクション)

ドラッカー名著集9「経済人」の終わり





■関連する記事

転職面接:「御社の製品が好きです」は言うだけムダ

中途採用の面接で、ほぼ 100% 聞かれることに「応募理由」があります。「なぜ弊社の中途採用に応募しようと思いましたか?」というやつ。応募理由は採用理由にはなりえない過去の経験で言うと、ここで、「御社の製品が好きで…」「御社のブランドには以前から関係がありまして…」みたいな言い方でスタートする方が結構見えます。これ自体は悪いものではないのですが、これが面接合格の決め手になるかというと、ほとんどなりません。これは会社の募集要項を見ればわかります。「我が..

習慣を改める習慣をつける

多くの仕事は考えなしに突撃すると失敗します。一方で、ある行動は習慣化して、考えずに行動することで、迅速にやれるようになります。習慣の力過去記事でも何度かふれてますが、習慣の力は自動車の運転を考えてみればわかります。教習所に通っていた頃、あるいは免許を取りたての頃は、ミラーを確認してシートベルトを締めてエンジンをかけて::(中略):後方確認をしてブレーキを緩めてアクセルをふかしながらゆっくりクラッ..

グロービス流ビジネス基礎力のチェックリスト3

『27歳からのMBA グロービス流ビジネス基礎力10』に載っていた、ビジネス基礎力のチェックリストをご紹介します。長文なので、3回に分けました。本日はその3回目。紹介「将来に、漠然とした不安がある」「今の自分に自信が持てない」「ビジネススキルを学びたいけれど、何から始めたらいいのかわからない」本書は、そんな悩みを抱える若手ビジネスパーソンに向けて、日本有数のビジネススクールであるグロービスの教授陣が書き下ろした「ビジネ..

グロービス流ビジネス基礎力のチェックリスト1

『27歳からのMBA グロービス流ビジネス基礎力10』に載っていた、ビジネス基礎力のチェックリストをご紹介します。長文なので、3回に分けました。本日はその1回目。紹介「将来に、漠然とした不安がある」「今の自分に自信が持てない」「ビジネススキルを学びたいけれど、何から始めたらいいのかわからない」本書は、そんな悩みを抱える若手ビジネスパーソンに向けて、日本有数のビジネススクールであるグロービスの教授陣が書き下ろした「ビジネ..

グロービス流ビジネス基礎力のチェックリスト2

『27歳からのMBA グロービス流ビジネス基礎力10』に載っていた、ビジネス基礎力のチェックリストをご紹介します。長文なので、3回に分けました。本日はその2回目。紹介「将来に、漠然とした不安がある」「今の自分に自信が持てない」「ビジネススキルを学びたいけれど、何から始めたらいいのかわからない」本書は、そんな悩みを抱える若手ビジネスパーソンに向けて、日本有数のビジネススクールであるグロービスの教授陣が書き下ろした「ビジネ..

「教える」のではなく「シェアする」意識

よく言われることですが、何かに熟達したいと思ったら、だれにでもできる方法があります。他人に教えることです。ただ、どうもこの「教える」というのはハードルが高いです。つい、自分に「他人に教える程の知識があるのか」と疑問に思っちゃいますので。でも、実は誰にでもできることなんです。「教える」こと子供の頃に、「先生が生徒に教える」というイメージがついているので、ある程度熟達した人が、未熟な人に対してやる行為みたいな気がします。..

図解とは位置・配置に情報を盛り込むこと

よく「図解」という言葉が使われますが、どうもこの意味を誤解していて、きれいなピクトグラムや挿絵を使って、ひと目で意図がわかるようなものを想像される方が多いようなのですが、こういう定義を「図解」に与えてしまうと、私のようなイメージ貧困なボンクラにはハードルが非常に高くなってしまいます。過去記事でも、「文字とマル、線と矢印だけで十分図解だ」などと書いてましたが、実際、絵を描くことと図解そのものには乖離があります。図..

早く帰りたければ、予定をいれなさい

プレミアムフライデーとか、残業ゼロの日とかいろいろありますね。実際、サラリーマンにとって、残業代というのは生活給の一部だったりする部分もありますし、仕事も大抵は予定外のことが起きて、当初の工数ではできなくなって、期限が変わらない以上残業でカバーするしかないという側面もありますが、残業っていうのはある程度は必要なのかもしれません。でも、自己啓発の勉強がしたいとか、別の趣味があってなにかしたいと思っているような場合、やっぱり「今日は残業したくないな」という日も少な..

部下からの不平不満は上司の勲章

『課長のルール』という書籍から。部下に嫌われることを恐れるな誰だって人から嫌われたくはありません。部下とも末長く仲良くやっていきたいものなのですが、最近の若い世代は少々事情が許さなくなってきているようです。::(中略):おそらく部下に気を遣って気が引ける場面も多いことでしよう。しかし、部下に遠慮するのは絶対に禁物です(変に高圧的になってもだめですが)。さらにちよ..

少しだけの成功を積み重ねる

野球でいえばサヨナラ満塁ホームランなんて打てたらかっこいいですよね。シングルヒットを打つ(期待に応える)すべてができるわけではないのだから、しようとしないこと。すべきことだけを、きちんとする。ホームランを狙って、十打席のうち九打席で三振に終わるより、コンスタントに一塁に出るほうがずっといい。私がマッキンゼーに入ってまもなく、ニューヨーク支社で州北部のリゾ..



■同じテーマの記事

置くべきところに置くと失せ物がない

私個人の場合、年に1,2回くらいは携帯を忘れて会社に行くことがあります。たいていは、夜充電をして、朝出勤時にカバンに入れ忘れる、というのが私のいつものパターン。会社について、カバンから携帯を取り出そうとした時点で、いつも入れているカバンのポケットにない!、「あちゃ〜、忘れてきた…」と。一方、私の家内はというと、出かける前に携帯を持っていないことに気がつけば、「携帯がない〜」と言いながら家中探し回って、出かける時間がどんどん遅れていくということがあります。出かけ..





posted by 管理人 at 13:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 巨人たちの言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック