管理職の評価のポイント


管理職になるといきなり評価が下がる人がいます。

それまでは、仕事の成果としては自分のやったことに対して、成果が出れば評価が高くなります。一方管理職は自分がいくら成果を出しても、高い評価はされません。

 組織としてどれだけの成果があったか

が評価されます。

たとえば、部下が3人いたら、自分も合わせて4人分の成果の大きさが評価されます。極論すれば部下がどれだけ能なしで仕事ができなくても、4人分の結果を出したかどうかが、その人の成果です。



もし、その人にめちゃくちゃすごい能力があれば、部下を遊ばせておいて4人分働けば同じ結果が得られます。自分が遊んでて、部下が1.4人分働いても同じです。

でも大抵は管理職になれる人というのは、それまで1.4人分くらいの働きはしていますが、いきなり何倍もの成果をあげられるようにはなりません。で、結局「成果が出てないね」で評価ダウン。




■管理職はプレイヤーではない


そのことがズバリ書いてある本がありました。

★P42〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

●もはや単なるプレイヤーではないことを自覚しよう
課長になると、当然のことながら、あなたの課には一定数の部下が配属されます。

そして、これからは、「個人プレーヤーとしての仕事」ではなく、あなたの「課の仕事」を、「人(部下)を使いながら」遂行していかなければなりません。

あなたは、そんなのは課長なのだから[当たり前ではないか」と言うかもしれません。

しかし、その「当たり前のこと」が、今までとどれだけ違い、大変なことであるのかを、やがて身にしみて実感する(あるいはすでにしている)ことと思います。

「見る」と「やる」とでは大違いで、そのために、この本がまるまる一冊あると言ってもいいのかもしれません。

まず、人を通して仕事をするという「非直接性」。

つまりは、あなたが、部下の仕事を、どんなに歯がゆい思いでみて、オレだったら「ちゃっちゃっ」と完成できるのになあと思っても、原則として、直接手を下すことができなくなります。

部下に任せ、部下を信じ、部下にやってもらうでとがあなたの実力であり、能力になったのです。

次に、仕事そのものが「個人レべル」から「課レべル」へとステージがワンランク上がり、質も量もスケールが大きく変化します。つまり、あなたの評価は、もはや個人プレーヤーとしての成果に対してではなく、課としての成果に対してラべリングされるということなのです。

吉江勝(著) 『課長のルール
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 名プレイヤーは名監督ではない

ということですね。

■管理職になるのは避けたほうがいい場合もある


会社ですので、「一定の地位につきたい」と思うのなら「管理職」は避けて通れません。しかしながら、上としては、さらに上にあげていいかどうかの「ふるい」に掛ける必要があります。

それが、部下の成果をあげられるかという「ふるい」です。

部下の成果を高くするためには、いままで部下として身につけてきたノウハウを部下に伝えていかなければいけません。ただし、「自分だからうまくやれたこと」は「部下にマッチするように形を変えて伝える」というスキルが必要です。

もし、この「部下の身の丈」が判断できないのであれば、管理職になるのはやめたほうがいいです。会社にとっても本人にとっても不幸ですので。

判断する契機は、リーダーとしてメンバーをどれくらい引っ張ってこれたかを振り返ってみればわかります。
組織としてはそれは上司が判断することなのですが、上司の判断が違うと思ったら、管理職への推薦は謝辞したほうがいい場合もあります。

オレは「管理職になる」と決めるのは、覚悟がいります。

ただし、「管理職にならない」 イコール 「永久にプレイヤーを選択する」ということですので、定年までプレイヤーでいつづける覚悟は必要です。どっちにしても覚悟が必要ということですが。

「そういう立場に身を置けるか」を上司から推薦の打診を貰う前に考えておきましょう。




■参考図書 『課長のルール

課長になる、または課長になったあなたはそんな不安でいっぱいかもしれません。

しかし!

課長という仕事は大変なことだけではありません。本書では上司・部下との付き合い方はもちろんこれからますます重要となるコンプライアンス問題、クレームや社内トラブルまでこれからの課長に求められる心得や対処法が満載です!

これまでに3回の課長経験を持つ著者のとびきり使えるエッセンスであなたも課長職をイキイキと楽しくこなしてください!




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課長のルール
著者 :吉江勝

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●本書を引用した記事
 グロービス流ビジネス基礎力のチェックリスト3
 グロービス流ビジネス基礎力のチェックリスト1
 グロービス流ビジネス基礎力のチェックリスト2
 部下からの不平不満は上司の勲章
 メモ帳の消費量を測定する
 社内研修の講師になる
 メールは見るのを急くな、返事は急げ
 年上の部下は信用しても信頼してはいけない?
 添付ファイルのパスワードをメールに書いてはいけない
 遊びの時間を作る
 ミスを連発してしまったときの対処方法
 年下の上司には最敬礼で接する
 魅力的な名前をつける
 ファシリテーションを勉強する
 人を動かす:相手の話を聞くときには手を止めなさい
 情報開示はどこまで必要か
 スケジュールにはExcelを使う
 初めて合う人の名前を連呼する
 メールの返信テンプレートを作る
 リーダーになれないなら事務局になる
 自己PR文で「思う」な
 失敗は正確に報告する
 名刺の重み
 CUI(キャラクタユーザインタフェース)を使うと効率が上がる
 会社で生きることを決めた君へ_3
 会社で生きることを決めた君へ_1
 タスク起票のタイミング
 面接質問:STARで聞く
 メールはプルシステム2
 面接技術:入社後に何をしたい?
 期末面談:副産物を評価する
 面接質問:なぜ課長になりたいですか?
 書評メルマガを読む
 伝家の宝刀は錆びている
 社長は君のどこを見て評価を決めているのか2
 面接の質問:「記憶に残っている失敗を教えて下さい」
 どうやったら簡単になる?
 ひとりになれる場所をもつ
 一生懸命じゃない
 メールをためないコツ
 本を横取りする
 原因を探さない
 命をかけるに値するかを考えて議論に持ち込む
 部下に評価を伝える時には、良い・悪いを同時に言う
 部下が主催するミーティングに出席する
 人を動かす:人を説得する原則3:自分の誤りをただちにこころよく認める
 失敗に対して上司がもっとも腹が立つこと
 伝えるのは性能よりも行動の変化
 人を動かす:人を説得する原則3:相手が即座に「イエス」と答える問題を選ぶ
 人を動かす:「イエス」と答えられる問題を選ぶ
 ドラッカー:意思決定の前提とすべきものが「すでに起こった未来」である、って本当?
 人を動かす:人を説得する原則1:議論に勝つ唯一の方法として議論を避ける
 目標はレギュラーとプロジェクトで管理する
 部下や後輩が話しかけてきたり、メールをくれたら優先的に対応する
 対処療法はパンクの元
 上司の指示と自分の考えの違いを記録する
 部下や後輩が話しかけてきたり、メールをくれたら優先的に対応する
 プレイングマネージャーのミッション
 昇進したばかりの上司が部下との面談時に気をつけること
 批判しない、建議し行動せよ、さもなくば忘れよ
 リーダーシップとマネジメントを平易な言葉で言ってみる
 臨機応変、朝令暮改
 上司になったら部下の人生設計を支える覚悟をする
 管理職の評価のポイント
 効果を見るならひとつづつ変えなさい
 人を動かす:チャールズ・シュワップの給料を決めたたったひとつの技術
 方針づくりは全員参加
 人を動かす:罰則は「前向きさ」を失わせる
 言葉を変えて説明する
 経営理念や経営方針を説明できますか?
 役職がついたら生き方を変える2
 面接応募書類のポイント:真剣さが伝わりますか?
 魚はミミズで釣りなさい
 プライミング効果で読書する
 諦めないで続けるとある日突然爆発する
 あなたの認識は間違っている
 仕事効率を上げる基本ルール(集中力編)
 到達点は目標で決まる

●このテーマの関連図書


新版はじめての課長の教科書

結果が出ない課長のやるべき4つの仕事

あたりまえだけどなかなかできない係長・主任のルール(アスカビジネス)

そうか、君は課長になったのか。

1冊ですべてわかる課長のキホン

課長のノート





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