前回、「お世辞」のカーネギーの定義についてご紹介しました。要点は「相手の自己評価にぴったりな言葉を言ってあげること」です。
ちょっとだけ、お世辞についてのイメージが変わったのではないでしょうか。
本日は、『人を動かす』の第2章の最後の部分をご紹介します。
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人間は、何か問題があってそれに心を奪われているとき以外は、たいてい、自分のことばかり考えて暮らしている。
そこで、しばらく自分のことを考えるのをやめ、他人の長所を考えてみることにしてはどうだろう。
他人の長所がわかれば、見えすいた安っぽいお世辞などは使わなくてもすむようになるはずだ。
他人の真価を認めようと努めるのは、日常生活では非常にたいせつな心がけであるが、ついおろそかになりがちである。
子供が学校から良い成績をもらって帰ってきても、ほめてやることを怠り、はじめてケーキがうまく焼けたり、小鳥の巣箱がつくれたりしても、励ましのことばをかけてやることもなかなかしない。子供にとって、親が示してくれる関心や、賞讃のことばほどうれしいものはないのである。
今後は、クラブの食堂で出された料理が気に入ったら、さっそくそれをつくったシェフに讃辞を伝えてもらい、丁重な態度で接してくれた売子には、その応対に感謝の意を伝えるようにしていただきたい。
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:中略
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人の気持を傷つけることで人間を変えることは絶対にできず、まったく無益である。
これについて古い名言があり、わたしはそれを切り抜いて、毎日見る鏡に貼ってある。
「この道は一度しか通らない道。だから、役に立つこと、人のためになることは今すぐやろう
先へ延ばしたり忘れたりしないように。この道は二度と通らない道だから」。
エマーソンは、また、こうもいっている。
「どんな人間でも、何かの点で、わたしよりもすぐれている――わたしの学ぶべきものを持っているという点で」。
エマーソンにしてこのことばあり、ましてやわれわれ凡俗はなおさらである。
自分の長所、欲求を忘れて、他人の長所を考えようではないか。
そうすれば、お世辞などはまったく無用になる。うそでない心からの賞讃を与えよう。
シュワッブのように、心から賛成し、惜しみなく讃辞を与えよう。
相手は、それを、心の奥深くしまいこんで、終生忘れないだろう。
与えた本人が忘れても、受けた相手は、いつまでも忘れないでいつくしむだろう。
デール・カーネギー(著) 『人を動かす』
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太字や赤字にしたところは、私が勝手に「行動のチェックリスト」というもの
読書で教訓チェックリスト
に入れているところです。
家族で外食にいった時、「給仕してくれた人に感謝を伝えたか」「食事が美味しかったことに感謝を伝えたか」などです。
試してみてはいかがでしょう。
いつもではありませんが、ちょっとだけいいことがあったりします。
そうすると、自分も嬉しいし、相手も気持ちいい。一挙両得だったりします。
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ということで、第二章は完結。
人を動かす原則2:素直で、誠実な評価を与える
から引用しました。
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人を動かす-Wikipedia
人ひとを動うごかす―デール・参考カーネギーによる人間関係の古典―:日本語文学ガイド
転職を繰り返したD.カーネギー――世界最大の自己啓発本「人を動かす」を作った男
説得コミュニケーションの原則―Diamond Online
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