今週は先週に引き続き、『発想フレームワーク55』から、私が好んで使う発想法をご紹介してます。
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●アイディアを書き出すブレインライティング
また、ブレイン・ストーミングのライティング版とも言える「ブレインニフイティング法」というものもあります。
ブレイン・ストーミングが、参加者の口頭によるアイデア発想方法で、会議は非常に活発な雰囲気であるのに対して、こちらは、別名「沈黙のブレイン・ストーミング法」と呼ばれるように、終始沈黙のまま個人に発想をさせ、最終的にはグループ発想の長所も活かす方法。形態分析法の専門家であるホリゲル(ドイツ)が、1968 年に職業訓練コース「ローバック」の中で紹介したのが始まりです。
ブレイン・ライティング法は、当初は6 ・5 ・3 法とも呼ばれていたそうです。それは、その発想手順が次のようなルールで行われていたからです。
・6 人の参加者で行う(実際には、もっと大人数でも構いません)
・5 分以内にブレイン・ライティングシートにアイデアを記入し、5 分後に隣の参加者へシートを回す(進行役は時間管理もしなければなりませんからタイマーがあったほうが便利でしよう)
・3 つずつ、参加者はアイデアを考える
なぜ、このようなまどろっこしい発想方法なのかというと、やはりブレイン・ストーミングでは、発言者が偏ったり、発想しようとすると他人のアイデアが自分の思考を妨げたりするデメリットがあるからです。
ブレイン・ライティングではシートに白ら記入するためニュアンスが変わったりすることを防ぐことができます。ブレイン・ライティングは、人前で発言することが苦手な人が多い場合や、声が大きく活発に意見する人が限られていて、イニシアチブが特定の人に奪われてしまうような場合には、有効な方法です。
グループによる盛り上がりに欠ける反面、個人の発想力を引き出す力がある方法と言えるでしよう。
ブレイン・ライティングシートがすべて記入されたら、それらを各参加者が評価して、良いと思うアイデアを2 、3 点選んでもらいます。その後では、選んだものを全員で検討する、などすればよいでしょう。
ブレイン・ライティングでは、左図のようなシートに記人しますが、メモやカードに各自が書いていき、それを全員に説明するという方法も多くの企業などで一般的に利用されています。
説明を受けながら、進行役はそれをホワイトボードなどに貼る、または書き写して、最後には図解にまとめて最終的に検討を行うといった具合です。
永田豊志(著) 『発想フレームワーク55』
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これは、自分は何度か研修で取り上げていただいて、実際にやったことがあります。
研修などで、全く知らない人で年齢層もバラバラ、という人たちとやると、ブレストは全く盛り上がりません。
お互いの手の内の探りあいみたいなことが始まってしまって、様子見に入る人が出てきちゃうからみたいなのですが、経験的にブレストは気心の知れた冗談の言える人のほうがやりやすいみたい。
で、そういう人たちとブレスとするときには、この方法を用います。
紙にアイディアを書く。
ブレストと比べると、面倒くさいのは確かなのですが、いいのは、人の顔色を見なくて済むこと。反射的に言うのではなく、ちょっと考えてからアイディアを出せることです。そして、一番は「誰が言ったか(書いたか)わからない」というところ。
結構ハードルが低くなります。
この方法をちょっと応用した方法も本書に紹介がありました。
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●セブンク口スセブン法
ブレイン・ライティングに似たグルーブ発想法として、セブンク口スセブン法があります。こちらは、一応あるテーマについて 7 つの項目を設定し、それに対して7 人がそれぞれ付箋などにアイデアを記人して、7 × 7 のセルにアイデアを貼っていきます。1 つの項目に対して、グループ全員で日標、実現方法などのアイデアを貼っていく、つまりひとつのセルには7 つのアイデアが出るわけですが、ここで出たアイデアに関連性があってリンクするような場合は、その項目の優先順位が高いとみなします。
永田豊志(著) 『発想フレームワーク55』
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これは人数指定があるので、ちょっとうまく回せない場合もありますが、強制的に7つというのが、むりやりアイディアを出させる方法になっていて、ちょっと突飛な思いつきを引き出すのに使えます。
「これは、さすがに使えないだろ…」というレベルまで出して、「じゃあどうしたら現実的になるか」というアイディアの出し方にむつ美つけられます。
■参考図書 『発想フレームワーク55』
![]() ![]() | 本書は、ビジネスパーソンにとって、これからの時代のもっとも重要な知的ウェポンとなるクリエイティビティを磨くための発想力、アイデアを生み出すためのフレームークを提供するものである。 ロジカルシンキングや地頭力はもちろん重要だ。しかしそうした「左脳型発想術」だけでは、改善はできても大きな成果は望めない。八方ふさがり状態であってもブレイクスルーを起こし、大成功を引き寄せるには、前例や従来の固定観念をくつがえす「右脳型発想術=第六感発想術」が必要だ。 従来のアイデア生成の本は広告関連など元々クリエイティブな仕事をしている人向けが多数だった。そのため、アイデアづくりが日常業務となる専門職以外の読者にとっては、もっと短時間で実務に使えるアイデア発想方法が切望されてきた。 本書は、一般のビジネスマンやOL、経営者や勉強に熱心な読者に対して、フレームワークを駆使した「短時間」で「最大の成果」を生むためのアイデア作成方法を解説する。 |
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