自分が得意な仕事の仕方を知る方法1:自分が得意な仕事の仕方を知る方法




仕事の進め方というのは、人により千差万別。差があるということは、実はそれが強みになったりします。自分の仕事のやり方を分析する方法があります。




■仕事の進め方の得意・不得意


自分の仕事の進め方がどのようなものなのか、意識したことってありますか?

人にはいろいろな性格があり、得意不得意があります。こればっかりはどうしようもない。もちろん、ある人にとって不得意なことのレベルは別の人にとっての得意なことのレベルより上だったりするのがまた悩ましい話なのですが。

勉強の仕方や、仕事の進め方も、その得意なことが集まって、プロセスになっている場合が多いので、人によって、どのような進め方ならできるのか、という点が異なっています。

「とっても不幸だなあ」と思うのは、仕事を指導してくれる上司や先輩の得意なやり方が、自分にとって不得意だったような場合。
その指導者にとっては簡単なことでも、その人にとってはとってもやりにくい方法だったりします。でもなかなか、「そのやり方は自分には合いません」とは言い難いですね。でも、もっと不幸なのは自分のやり方の認識がないのに、今までの仕事の仕方を継承してしまっているので、結果としてうまくやれない状態になっている人。認識がないので、「自分には向かない」と思っちゃいますが、実際は単にやり方が(その人にとって)まずいだけかもしれません。




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自らがどのような仕事の仕方を得意とするかは、とくに知識労働者にとっては、強みと同じように重要な問題である。実際には、強みよりも重要かもしれない。ところが驚くほど多くの人たちが、仕事には、いろいろな仕方があることさえ知らない。そのため得意でない仕方で仕事をし、当然成果は上がらないという状況に陥っている。

P.F.ドラッカー(著) 『明日を支配するもの
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たとえば、情報を集めるのに、「人の話を聞く」のから入る人と、「書籍などで読む」人。(私は後者ですね)、あるいは、「人と話しているうちにアイディアが浮かんでくる人」と「情報を絵に書いて整理しているうちにアイディアが出てくる人」というパターン。

自分はどっち側か、多分、ちょっと考えてみればわかるような気がしますが、いかがでしょう。得意・不得意というのがわかりにくければ、どっちのやり方のほうが気分がいいか、でも。

どっちでも得意という人は少ないみたいですね。

■やり方はいくらでもある


以前何かの折に書いたと思いますが、私の好きな言葉のひとつに、perl の作者 Larry Wall氏が perl のスローガン(ポリシー?)として programing perl の中で書いていた

 やり方はいくらでもある
 There's More Than One Way To Do It.
 ※TMTOWTDI(ティムトゥデイ)と読むそうです(いま調べた)

というのがあります。

別に、「やってみてから考える」でも「情報を集め、計画を立てる」でもいいわけです。それこそ「やり方は星の数以上にある」のですから。
ただし、大勢で共同して仕事をするという場合には、「思いつきで対応していく」というやり方は、一緒に仕事をしてくれる人が少なくなりそうな気がしますが。つまり、どんなやり方をしてもいいが、人からどう思われるかはそのやり方をした自分の責任、と。

ちょっと長くなったので、次回に続く。





■参考図書 『明日を支配するもの




21世紀のマネジメントを予測
今世紀を代表する経済学者、ドラッカー教授の最新作で、全世界で同時出版された話題作である。
「日本興隆の歴史が20世紀の世界史そのものであり、現在の世界経済を生み出したのも日本である」と主張する著者にとって、我が国が今、直面している危機的状況は、世界経済が一大転換期を迎えたことのあかしであると言う。これから起こる変化は、過去の産業革命や大恐慌、第2次世界大戦後の構造変化よりも大規模で急激であり、その時にリーダーたる者は、諸問題を解決する能力を持っていなければならない。

そこで教授は、従来の常識に基づく経営論をあえて視野から外し、「21世紀型のマネジメント」を大胆に描き出した。第1章では、マネジメントは企業や、法、国境、組織などの制限のもとに成立するといった常識がまず間違いだと指摘する。

さらに、破局的な少子化など人口構成の世界的な変化が、企業の経営戦略の前提そのものを変えてしまうことを強調する。それらをもとに、タイトルでもある「明日を支配するもの」、すなわち変革の担い手である「チェンジ・リーダー」像を定義していく。





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明日を支配するもの
著者 :P.F.ドラッカー
楽天では見つかりませんでしたDMMでは見つかりませんでした



●本書を引用した記事
 ドラッカー:リーダーシップ力診断
 フィードバック分析
 問題を深堀りする
 到達点は目標で決まる
 知識とは「何かを変えるもの」
 ドラッカーが教えてくれるサラリーマンの生産性向上
 生産性を高める
 生産性を意識する
 出世階段の上がり方4:社内政治を知る
 ポストモダンの時代

●このテーマの関連図書


ネクスト・ソサエティ―歴史が見たことのない未来がはじまる

すでに起こった未来―変化を読む眼

イノベーターの条件―社会の絆をいかに創造するか(はじめて読むドラッカ…

ドラッカー名著集4非営利組織の経営

実践する経営者―成果をあげる知恵と行動

プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか(はじめて読むド…





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posted by 管理人 at 05:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 知的生産術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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