『入社10年目の羅針盤』という本に、仕事をどう楽しむかについてヒントが書いてありました。
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仕事がつまらないという人にアドバイスするとしたら、僕は次のいずれかをお話しします。
「つまらない仕事はない」
「楽しい仕事なんてどこにもない」
「はじめに」でも述べたように、この 2 つは一見逆のことを言っているようですが、言いたいこととしては同じです。どちらも「仕事が楽しくなるかどうかは自分次第」という意味なのです。
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トム・ソーヤーの物語にも有名な話があります。
罰として塀のペンキ塗りを課せられたトム・ソーヤーは、その仕事がとても嫌でしたが、たまたま通りかかった友人の前で楽しそうにやってみせます。すると友人から「僕にもやらせてよ」と頼まれます。
トム・ソーヤーは仕事を友人にやってもらったうえに、お礼としてリンゴなどの物品まで手に人れることに成功しました。彼は、「他人の仕事は面白そうに見える」ことをうまく利用したのです。
一見華やかな外資系企業に動めている人たちにも、こんな図式があります。
一般企業の人はコンサル企業に憧れる。コンサル企業の人は投資銀行に憧れる。投資銀行の人は投資フアンドに憧れる。投資フアンドの人は十分お金を稼いでいるので、 NPO で社会買献をしたくなる。でも NPO は世間からあまり注目されない。それなら一般企業で働いたほうがいいんじやないかと考えを改める。
一周して一般企業に戻ってきました。
結局、どっちの仕事が楽しいかなんて、誰にも分からないことなのです。
唯一の例外は、その業種が好きだという人。パンが好きだからパン屋さん、服が好きだから服屋さん、音楽が好きだから音楽家というような人にとっては、楽しい仕事というのが明確だと思います。
それ以外の多くの人にとって、「楽しい社事」がどこかにあるわけではなく、「仕事を楽しめる自分がいるかどうか」ということなのです。
岩瀬大輔(著) 『入社10年目の羅針盤』
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本書の「楽しい仕事を探す」のではなく「仕事を}楽しみなさい}」というのは全く同感です。ただ、やっぱり嫌な仕事は嫌ですし、楽しみも見つけられない場合もあります。
■逃げてしまう
もし、あなたの仕事が苦痛でしかなく、あなたが20代なら、「仕事を変える」という選択肢もアリだと思います。もし30代以降なら、なんとかして今の仕事を楽しむ工夫をしたほうがいいかもしれません。
転職という手段は、自分の経験と感覚だけで言わせてもらえれば、得になることは多くありません。もちろん、確率的には、世の転職系雑誌等にあるようにうまくいく人もいます。しかし、こういうところに、「失敗してボロボロになった」事例はまず載りません。
それで転職をやめる人が出てくれば、転職屋は儲かりませんからね。
それでも、精神的に参ってしまうよりはマシなので、「どうしてもダメだ」と思えるなら、キャリアダウンをある程度覚悟してでも転職したほうがいいと思います。
■試しにスキップしてみる
ちょっと最近感じた「嫌だったこと」「辛かったこと」を思い出してみてください。いま現在進行形で辛いと思っている方はそのまま次へ。
さて、ちょっと立ち上がって、腰に手を当てて、口の両端を上げて笑顔を作り、スキップしてみてください。鼻歌なんか歌えれば最高。
で、その時に、もう一度、「嫌だったこと」「辛かったこと」を思い出してみてください。
どうでした?
なんか、ちょっと「嫌な思い」が小さくなりませんでした?
私は、鼻歌を歌いながらスキップしている時に、嫌な気持ちになれません。
人間の体はどうもそうできているみたいです。
行動が感情をコントロールできる。不完全ながら。
■テキパキ動いたり、笑顔で仕事をすると…
そう、仕事もそうやって取り組むと、ちょっとだけ嫌ではなくなるかもしれません。
もちろん、それで嫌なことがなくなるわけではありませんが。
気の持ちようというのも少なからずあったりします。
明日は、ひとつ鼻歌でも歌いながら仕事をしてみません?
■参考図書 『入社10年目の羅針盤』
![]() ![]() ![]() | 右肩上がりの時代なら、一流企業に就職し、順調に出世して、経済的にもゆとりのある暮らしを築くことが、共通した幸せの概念だったかもしれない。しかし人々の間で物質的な豊かさよりも精神的な豊かさが求められている昨今、若い人たちも、上を目指すだけでは自分の幸せにたどり着くことができないことに気づき始めている。よく「最近の若者は出世欲がない」などと言われるが、出世の先に自分の目的とする場所があるわけではないということを、感覚として分かっているからではないだろうか。 入社10年目というと、30歳前後の若手ビジネスパーソンにあたる。経験を重ね、スキルも身についている頃だが、責任も与えられ、部下を束ねている人もいる。私生活でも結婚や出産を意識するなど、考えることの多い年代だ。若い頃はただがむしゃらに進めばよかったかもしれないが、30代以降はしっかりと方向を定めて進んでいかなくては目的地にたどり着けない。 うまくいかない時、つまらない仕事をしなければならない時もあるだろう。しかし自分の目標が定まっているのであれば、それを平然と乗り越えていく術も必要だ。 失意泰然(しついたいぜん)、得意淡然(とくいたんぜん)。 うまくいっていない時こそどっしりと構えよ、うまくいっている時こそ謙虚であれ、といった意味合いの言葉だ。この本でも紹介している。 |
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●本書を引用した記事
オフラインモードで内面刺激を受ける
イライラしたら飴におさめてもらう
他人の感情を読み取る
楽しい仕事はない。楽しめる仕事はある
決断力をつけるのは睡眠とリラックス
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仕事は楽しいものではなくて楽しむもの
政治的見解は述べてはいけない
入社10年目の羅針盤:転職するなら地方にいけ
睡眠時間を優先する
●このテーマの関連図書
図解働き方:「なぜ働くのか」「いかに働くのか」(単行本)
入社1年目の教科書
社会人のための勉強力の基本(だいわ文庫)
東大×ハーバードの岩瀬式!加速勉強法
入社1年目で頭角を現す人、沈む人
ハーバードMBA留学記資本主義の士官学校にて