★P180〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
知識労働者の生産性の重要度については強調しすぎることがない。知識労働者の特性は、働き手が労働力ではなく資本だというところにある。資本の働きを決めるものは費用の多寡ではない。量でもない。
P.F.ドラッカー(著) 『ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまる』
――――――――――――――――――――――――――――★
■資本とは
資本という意味を調べてみると、
★――――――――――――――――――――――――――
経済学では資本は,土地,労働と並ぶ重要な生産要素で,それは大部分が工場,機械などの生産設備の形をとり,一部は製品,原材料,仕掛品などの在庫の形,あるいは建物の形をとる。すなわち資本は企業が生産要素として生産過程に投入するために保有する中間生産物であり,労働や土地などの生産要素をいったん変形して迂回生産を行うための手段としてとらえられる。
引用元:「コトバンク」https://kotobank.jp/word/%E8%B3%87%E6%9C%AC-75051
――――――――――――――――――――――――――★
私の勝手な解釈をいうと、「原料からモノやコトを生み出す資源」が資本です。
従来であれば「資本金」とかいうように会計上のお話だったのを、ドラッカーは、その意味するところを変革しました。「モノを生み出すもの」と定義し、それが知識労働者であるとしました。
そういう意味で、ドラッカーは、知識労働者はコストではなく、資本に当たるわけです。
■資本としての知識労働者の評価
知識労働者が上記のように「原料からモノやコトを生み出す資源」であるとすると、そこには、性能がついてまわります。これが本書にある、知識労働者の生産性ということです。
知識労働者が生産性を上げるためには、4つの条件が必要だとドラッカーは述べています。
1.仕事の目的を考える
2.自らの生産性向上に責任をもつ
3.継続的なイノベーションを行う
4.継続的に学ぶ
さらに、これらは、「自発的に取り組まなければならない」とも述べています。
企業や組織が所有しているのは、知識労働者の時間であって、資本自体は労働者自身が所有しているからです。だから、会社に来て、こっそりゲームをシたりしていても、Webサーフィンをしていても、給料は同じ(将来的には違いがありますが)。
どのように使うか自体は、知識労働者自身に任されているということですね。
■参考図書 『ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまる』
◆アマゾンで見る◆ | ◆楽天で見る◆ | ◆DMMで見る◆ |
ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまる 著者 :P.F.ドラッカー | 楽天では見つかりませんでした | ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまる 検索 :商品検索する |
●本書を引用した記事
生産性を高める
多数の雇用形態の仲間を持つときに注意するべきこと
自分をブランディングする方法
ドラッカーが教えてくれるサラリーマンの生産性向上
明日を支配するもの:資産の保全こそマネジメントの責務である
明日を支配するもの:知識労働者には自律性と責任がともなう
明日を支配するもの:まだ行っていなかったとして今これを始めるかを問わなければならない
自分が得意な仕事の仕方を知る方法2:仕事のやり方の特徴チェックリスト
自分が得意な仕事の仕方を知る方法1:自分が得意な仕事の仕方を知る方法
継続的学習の重要性
●このテーマの関連図書
明日を支配するもの―21世紀のマネジメント革命
世界は感情で動く:行動経済学からみる脳のトラップ
すでに起こった未来―変化を読む眼
私はどうして販売外交に成功したか(Life&businessseries)
イノベーターの条件―社会の絆をいかに創造するか(はじめて読むドラッカ…
実践する経営者―成果をあげる知恵と行動