他人を当てにしない



ある人に仕事を頼んでおいたのに、期限になっても何も言ってこない。メールも電話も返事なし。

いよいよ困り果てて、その人の隣の席の人に電話してみたら、「今日はお休みだよ」って言われて、

 この無責任ヤロー!!

ってつい、悪態をついて…、みたいな経験、ありませんか?

私は結構あります。

相手からしてみたら、「インフルエンザで休んでたんだし、仕方ないじゃん」とか「そもそも、引き受けたつもりがないし…」とかいろいろその人の都合があるものです。

でも、頼んだほうとしては、それを当てにしてたのに、それが実際当て人できなくなったのが期限過ぎでわかってももう手のうちようはありません。責任を取るのは自分、という構図は何も変わってないで。

早速課長のところに行って「××の仕事○○さんの作業の遅れで間に合いません」と報告すれば、「バカヤロー」と怒られて、なんか理不尽な思いが。

■裏切られたと思うのは期待するから


「期待する」というのは、自分以外の人が自分の想像する未来を実現してくれるという望みをかけて待ち受けることです。

以下、Goo辞書から

★――――――――――――――――――――――――――
[名](スル)あることが実現するだろうと望みをかけて待ち受けること。当てにして心待ちにすること。「―に添うよう努力する」「活躍を―している」「―薄」

引用元:http://dictionary.goo.ne.jp/jn/52452/meaning/m0u/
――――――――――――――――――――――――――★


「実現する未来を」知っているのは自分であって、相手ではありません。相手がどう思ってるかは、未来が現在になって初めてわかります。

大抵の場合は、「別物だった」と気がつくことになりますが。

■相手に依存した期待をしないための方法


◆自力でやれる力を持つ


 これがまず重要なのですが、たとえ相手の人ほどの専門性はなくとも、それなりに自分でやれるようになっていれば、もしほんとうに必要なときにその人がいなくても、最低限のレベルは結果を出すことができます。
 つまり、あらゆる知識やノウハウがあなたを救うことになる、と考えて、日頃からいろいろなことについて、「やってみたがり」「知りたがり」になることです。

◆リスクヘッジを常に持つ


 ある人に完全に依存してしまうと、あなたの仕事はその人に牛耳られた状態になります。
 そうすると、その人になにか言われた時に、「じゃぁ○○のことはやれないなあ」みたいな関係ない問題で脅迫を受けて(言葉が悪いですね)、相手に主導権を持たれてしまいます。

 もし、この人がだめなら、あっちの人に…とかいうように、別の選択肢を持っていれば、当日その人に連絡がつかなくともなんとか回避することができるようになります。

◆共同責任にする


 その人の仕事の結果を自分が引き受けることになるから、相手に依存するようなことになるので、共同責任にしてしまう、という方法があります。

 たとえば、「○○の問題について」の役員への報告で、「△△の部分は私から報告しますので、▽▽の部分については、○○さん報告をお願いします」としてしまえば、その人は責任を避けられません。
 逆に失敗するのは、「私が報告するので、資料を用意しておいてください」というやつ。もし相手に逃げられてしまえば、すべては発表者のあなたの問題になってしまう、ということです。

◆依存心に気づく


 仕事なので、自分だけでできる仕事はありません。かならず、誰かの依頼でスタートして、誰かに協力してもらって自分の部分を完成し、また誰かに結果を渡していきます。

 このとき、「協力してもらう」のか「依存している」のかを冷静に自分で判断することです。

 他人はコントロールできるわけではありませんが、自分が(コントロールできない)他人から受ける影響は、排除できないのです。

 他の人の行動で感情を揺さぶられるのは、「依存」があります。
 「この人は自分のことを大事にしてくれるだろう」=「自分が期待する結果を出してくれるだろう」と依存しているわけです。
 で、結局そうでない時、たとえば、「忙しくて間に合わなかった」みたいに言われると腹が立つのは、自分が相手に「自分を最大限に尊重してほしい」という期待を裏切られたからですね。

 期限になって「やっぱりできません」と言ってきた人に対して、「ああ、そうですか。じゃぁ仕方ないですね」って(冷静に)いえます?

◆一度言ったことを規定事実にしない


  「○○をやってください」
  「はい、分かりました」

 どうしても、自分の考えていることは、相手も同じことを考えているような気がしてしまいますが、それは全くの誤解。自分が考えていることは、相手に伝わらなくて普通。

 アタマ(理屈)ではわかっていても、感情はやっぱりわかってないので、そこにコミュニケーションミスが生じます。

 依頼した仕事がいかに大切なモノなのかを、いくら説明しても、相手は課長とゴルフをする時間のほうが大切に見えます。

 一度言ったことは、たいてい理解されてません。
 二度言ったことは、ちょっとだけ理解されている可能性があります。
 三度言ったことは…………
   :
   :
   :

 出来上がるはずのものを、事細かに様子見をしに行きましょう。
 しょっちゅう、その依頼された仕事のことで様子見に来るようになれば、相手はその仕事の重要度を多少は認識をしてくれます。



posted by 管理人 at 15:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 自己マネジメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック