仕事を効率化すると幸せになれるか?





このブログのような仕事術関連の記事や書籍を読む方が興味が有るのは

 ・仕事の進め方の効率化
 ・生産性の向上

みたいなキーワードでしょうか?




■立ち止まって考える


まあ、しょっちゅう考えてると、動けなくなっちゃいますので、たまにはにしておいて欲しいですが、「効率化は本当に必要だろうか?」ということも立ち止まって考えてみることも必要です。

現実問題、ドラッカーの言う「知識労働者」の生産性はピンからキリまで見ると10倍ではきかないくらい違います。だから、ピンを目指して効率化をしようとするのでしょうけど、その結果、上司からさらに仕事を詰められたりしてはたまりません。もちろん、それで給料を増やしてくれるならまだしも、給料そのまま仕事は2倍とかいわれても、ちょっとですよね。

もちろん、実力が伴わないうちは、しゃかりきになって効率化したり、生産性を上げたりしないといけないですが、10〜20年選手にもなって、効率化がその人の主要なテーマというのは、ちょっと残念かも。




■効率化は手段のひとつ


効率化というのは、今ある仕事があって、以前にも同様な仕事をやった経験があるときに、以前よりも短い時間でやれるようになったり、投入するエネルギーが少なくて済むようにすることです。

つまり、

 効率=成果÷投下エネルギー

で成果を一定とした時に、効率を高くするためには、エネルギーを小さくするしかありません。

こんな単純なことをやっているだけです。

なぜこんなことをするのかというと、より大きな仕事に取り組むためです。

その大きな仕事がないのに、一生懸命効率化しても、人間個人の持っているエネルギー量は一定値はあるので、行き場のないエネルギーが残るだけです。

イメージで言うと、木の箱(これがあなたの持つ全エネルギー)に服が入っていて、それがいっぱいになっている。この服を圧縮袋にいれて圧縮すれば、新しい服を買っても入れるスペースができるわけです。新しい服を買わないのなら頑張って圧縮しても隙間が出来るだけですね。

■仕事がないときにはのんびりやる


もし、1日、1週間でやる仕事が対してない時には、のんびりやる、つまり、普段1時間でできることを4時間かけてやってみると、新しい発見があります。

もし、1時間で済ませてしまって、定時前に帰ってしまってもだれも評価はしてくれませんし、行くところもないので、パチンコでもして時間とお金を浪費するだけの事になってしまいます。

たまには立ち止まって考えてみると、ちょっとあしたからのモチベーションになるかも、です。

■余談


全くの余談ですが、「効率化」という言葉はいつも違和感を感じたりします。

「○○化」というのは、「○○に変化させる」という意味だと思うのですが、「効率」という言葉は、上で書いたように、それ自体は単なる比率です。つまり、「効率化」をそのままの意味で捉えようとすると、「効率に変化させる」……。とっても変。

これが「有効」なら「有効化」というのは意味がありそうですが、「効率に変化する」ってどういう意味よ? ……と。
だったら、たとえば「生産性化」みたいなのもアリかというと、そんな言葉は使われてるのを見たことがない。

「効率改善」とかならわかるのですがね。でも、まあ、一般に「効率化」という言葉が、「効率を良くする」という意味に使われているみたいなので、しょーもないことに突っ込むのはやめてますが。

余談でした。



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posted by 管理人 at 05:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 自己マネジメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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