部下から「どうしてそんなことをやらなくちゃいけないんですか?」「おかしいでしょう!?」とか詰め寄られることがあります。
たとえば、昨今の効率化で、「残業は減らしなさい」というのですが、「仕事は減らしません」というやつ。
私も含めて(私はもう残業代はもらえなくなってしまいましたが)、多くのサラリーマンが納得してないのではないでしょうか。
でも管理職になれば、それはそれで会社方針として出てくるのでやらないといけない。
そんな時に一番困るのが冒頭のような反論(というか反駁か)。
■相手に反論させず議論を撃ち切る方法
あまり、まっとうな手段ではないですが、こういう反論を封じ込める方法があります。
「君が社長になってから言ってくれ」
「そういうことは、役職がついてから言いなさい」
流石にこれは相手も鼻白むでしょう。
「もう、議論する気はない」と言っているのと同じなので。
この方法は以下の本『他人に軽く扱われない技法』に書いてありました。
★P78〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
何らかの主張をするときには、あらかじめ相手の反論を封じておく、という方法がある。
この方法は、無意味な議論に巻き込まれないための、賢い作戦である。議論が苦手であるとか、議論しても勝てそうもないときには、とリわけ有益なテク二ックである。
議論で相手に言い負かされるのは、とてもかっこ悪いから、そもそも相手に反論などさせないほうがいいのだ。
では、どうやって相手の反論を封じるのかといえば、相手に。反論の権利。を与えないというやリ方が一番であろう。
たとえば、子どもが議論を吹っかけてきたときには、「大人になったら言ってくれ」と答えればいい。これで議論は完全にストップする。
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これらの例でおわかリになると思うが、相手に反論する権利を与えないやリ方は、少々汚い手ではあるけれども、非常に便利だ。
本当はこういうやり方はしたくないと思われるかもしれないが、議論をして負けるよリは、絶対によい。議論に負りて、惨めな醜態をさらすくらいなら、そもそも議論などできないように、相手の手足を縛っておいたほうがいいのだ。
内藤誼人(著) 『他人に軽く扱われない技法』
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■相手がとりえない条件を提示する
もうちょっと具体的な方法にすると、相手の現在の立場では持ち得ない権利を要求し、その権利があれば対応は可能だということを言うわけです。
たとえば、部下に何か反論されそうなときには、「君が部門長になってから〜」のようにいえば、その前提条件「部門長になる」ことは現時点満たされていなので、それ以降のところは(どのようなことであれ)実現し得なくなります。
ただ、本当はこういう方法は使わないのが一番です。でも、言っている当人ですら「そりゃ無理だろ」と思っていることも、上司やリーダーとしては言わないといけない場合もあるんですよね。これが。そういう時にはやむを得ず。
■議論を避ける方法のひとつ
★P80〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
「議論から逃げちゃダメなんだ。議論をすることで、自分が磨かれていくんだ!」
という考えをお持ちの読者もいると思う。それはそれでひとつの見識であって、決して否定はしないが、議論に負けるとひどくかっこ悪いですよ、ということだけは最後に念を押しておきたいと思う。
内藤誼人(著) 『他人に軽く扱われない技法』
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本書のように、「議論に負ける」という点には私は力点をおいてはいませんが、会社の方針を決めているのが、自分の上司やもっと上の役員・社長である以上、そこでの決定は覆せるものではありません。そういう場合に部下に指示するときには、こういう方法も使わざるを得ないということで、方法のひとつとして覚えておくといいかもしれません。
■参考図書 『他人に軽く扱われない技法』
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●本書を引用した記事
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