根回しって、おそらく経験の浅い方だとちょっと陰湿な感じがするかもしれませんが、サラリーマンをする上では必須の活動です。
根回しについて、うまく説明してあった本がありますので、ご紹介します。
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●根回しの効用を問い直す
インパクトの大きいことを相手に伝えるとき、みなさんは事前に根回しをしているでしょうか。
関係者間で事前に調整を済ませておく根回しは、日本の企業文化の一つです。ただ、社内政治と結びついてダーティなイメージで受け止められる場合が多く、最近では根回し不要論を主張する人も増えています。
しかし、根回しの目的は、単なる意見調整ではありません。根回しの目的は、 「インパクトを和らげる」コトです。
根回し抜きで物事を進めれば、突然の変化についていけずに感情的なトラブルに発展することもあります。たとえば人事異動や事業の統廃合などはインパクトが大きく、根回しなしでやると現場が混乱します。それを防ぐために事前にコミュニケーションを取り、相手の戸惑いや不安を最小限にとどめるわけです。
●根回の意味
もともと根回しは、樹木を植え替えるときに使われるガーデニング用語です。
成長した樹木を別の場所に移すとき、何の 1 夫もなくそのまま移植すると、枯れる確率が高くなります。樹木は、根の先に生えている細根から水や養分を吸い上げます。しかし移植時には、根の先端部を切って運ばざるを得ません。
その結果、水や養分を吸わない根元の固い部分しか残らず、移植して水をあげても枯れてしまうのです。
では、植木屋さんはどのような工夫をしているのか。
樹木を移植する前に、まず根元の太い根の一部分の皮をぐるりと剥きます(環状剥皮)。
ふたたび土中に埋めて放置すると、剥いた部分から細根が生えてきます。これを何度か繰り返すと、根死にたくさんの細根が生えてきて移植に耐えられるようになります。
この一連の作業を根回しといいます。この造園技術の用語が転じて、いつしかビジネスでも根回しという表現が使われるようになりました。
横田尚哉(著) 『ビジネススキル・イノベーション』
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本書では、根回しのプロセスとして以下の様な説明がされています。
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●厳しい決断のもとでも相手が枯れない配慮をする
こうした経緯を踏まえると、ビジネスに求められる根回しのプロセスも見えてきます。
ガーデニングでは移植の前に環状剥皮して樹木に刺激をりえます。
ビジ不スの根回しも同じで、まずはこれから起きることを告知して、新しい空気に触れさせる必要があります。
ガーデニングの場合は環状剥皮のあとに元の場所に埋め直して、細根が生えてくるまで放置します。ビジネスも同様で、告知したあとは相手の準備が整うまでじっくり待つプ口セスが必要です。
事前に告知して新しい環境を実感させ、元の環境に戻して、対応時間を与える。こうしたプロセスを経ることによってインパクトが和らげられ、物事がスムーズに進むようになります。
ガーデニングの根回しに手問と時間がかかるように、ビジネスの根回しにもそれなりの手間と時問が必要です。それが組織のスピードを鈍らせるという意見もあるでしょう。
しかし、根回しにかかる手間や時間は、人を活かすために必要なムダです。根回しなしで進めてまわりを枯らせるやり方が、組織に良い成果をもたらすとは思えません。
ビジ不スでは、ときに相手に衝撃を与える厳しい決断を迫られることがあります。そうした決断のもとでも、相手が枯れてしまわないように最大限に配慮する。その具体策が根回しなのです。
横田尚哉(著) 『ビジネススキル・イノベーション』
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本書では、
1.通知を相手に知らせる
2.時間を置く
3.実際に公知にする
というステップを踏んでいますが、私は
1.「課題」について相手の意見を聞く
2.いくつかの意見を総合し、自分の意見を加える
3.それについてコメントを聞く
4.公知にする
というステップを踏みます。私の場合、まずリサーチをして、自分のやりたいことに対して、賛成派と反対派、中間層を振り分けてから、それぞれに対しての作戦を考えるようにしてます。
また、「相手」によって言い方を変えます。相手のなるべく耳障りではないように。
さらに根回しする相手も選びます。こちらは根回しの順番を参照してください。
■参考図書 『ビジネススキル・イノベーション』
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