誰もやらない仕事は誰がやるべきか




よく言われることですが、チームで仕事をしていると、だれもやらない仕事や、だれがやってもいい仕事(メンバーの専門性に依存しない仕事)があります。

これをうまくメンバーに振っていくのはリーダーの役割なのですが、リーダーも万能ではないので、気づかないままこぼれていってしまう仕事があります。




本書『たった1%の仕事のコツ』では、「あなたがやりなさい」と書かれています。

★P160〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

チームで仕事を進めるときに「これは自分の仕事ではない」とそれぞれが思った結果、誰も手を出さないまま作業が放置されてしまうことがよくあります。
野球で言えば野手と野手の間にフライが落ちてしまう「ポテンヒット」というやつです。このポテンヒットを防ぐには、次の 2 つのコツがあります。

 ★フライを捕るべき人が明らかな場合
 その人に声をかけて気づかせます。もし怠けて捕りに行っていないのであれば、迫及し、捕ってもらうためのアクションを取ります。

 ★誰が捕るべきか明らかではない場合
 迷わずあなたが取りに行きます。

2 つ目のケースでは、一時的にあなただけが負担を負うような形になりますが、実際には、そうすることで次の 3 つの効果があります。

ポテンヒツトを防いだことで、チームの作業が予定通り前に進む
人より多くの仕事をすることで、あなた自身の経験が増え、それを通じて能力が上がるという、形のない財産を得ることができる
あなたへのチームからの信頼が集まる(これが最も大きな効果)


チームメンバーひとりひとりが「こういうときは、迷わず拾いに行くべきなのだ」と気づくと、チームのパフォーマンスは格段に上がります。

「自分ばかりが仕事をしている」と感じるときも、もう少しだけがんばって継続すると、チームに変化が見えるものです。こうした球を誰もが拾いに行くチームの雰囲気・一体感は魅力的です。多くのみなさんにぜひ経験していただきたいと思います。

河野英太郎(著) 『たった1%の仕事のコツ
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確かにこういうことをしてくれるメンバーがいると、リーダーとしてはすごく助かります。
特に、こういう本を書くような人なら、メンバーであることは殆ど無くて、リーダーであることが多いでしょうから、そういうメンバーがいて欲しいという要望も込めて、強調するのはわかります。

しかし、単なるメンバーとしてだと、本書にあるように、単純に自分の仕事が増えるだけでなく、リーダーから、「次もあいつに頼もう」と思われる可能性が大。だれもやってくれない雑務に近いことをこなすメンバーとして認識されることになります。

もちろんチームの潤滑剤としての役割を自認しているのであれば、それは本人の勝手なのですが、特定の専門家が集まってのチームのなかで、雑務屋とみなされることは、その人のチーム内における発言力を低下させる要因にもなります。

ただし、これが上司からの評価につながらないかというとそうでもありません。
上司は助かっていることは確かなので、「あいつ助かるなぁ」とは思っています。その結果人事評価が上がる可能性もなくはありませんが、専門性を発揮していないという点には注意が必要で、「軽く扱われる可能性もある」という可能性の問題です。

ですので、もし「誰が捕るべきかわからない」ような打球を発見したら、私は基本は「見て見ぬふり」をします。プロジェクトに支障がありそうな場合は、その現象が明らかになったところでリーダーに指摘します。その上でリーダーにお願いされたら、「今回が最後、もう絶対やらないよ」と念押しします。さらに、次に同じような問題が起きた時に誰にやらせるのかを明確にしてもらいます。

まずは、自分が積極的に手を上げるのではなく、リーダーや責任者から「お願い」される状況を作ることで、発言力をつけることです。そして自分が経験者になることで次に担当する人への影響力を持つことも可能になります。

せっかく落ちている石ころなので有効に使いましょう。








■参考図書 『たった1%の仕事のコツ





立ち読みできます立ち読み可
こんなことがありませんか?

 とにかく仕事がたまる/上司によく無視される/命がけでつくった書類を見てもらえない/「言ってることがわからない」と言われる/会議で反対ばかりされる/自分にだけ、メールの返信がこない(遅い)/いつもあら探しされる/いつもあとまわしにされる/いい仕事は全部他人にもっていかれる/やり直しばかりさせられる/まじめにやっているのになぜか報われない……

そんな人は、その「やり方」を見直す必要があるかもしれません。まじめさとパフォーマンスは決して正比例ではありません。悪い意味で「まじめ」すぎると、パフォーマンスは逆に下がるのです。

デキる人とは、このまじめの「力のかけかた」を知っています。

そこにはちょっとしたコツがあります。このコツを知っているか知らないかは、あなたのパフォーマンスをとても大きく左右します。
実は99%の人がしていない、ちょっとした、でも効果絶大な仕事のコツを、本書では紹介していきます。





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たった1%の仕事のコツ
著者 :河野英太郎

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●本書を引用した記事
 命令か依頼か―リーダーとしてのメンバーとの付き合い
 たった1秒で相手の好感を得るボールペン操作術
 C:\_USR\Personal\BLOG\sarahin\一瞬で相手を落とす!
 C:\_USR\Personal\BLOG\sarahin\一瞬で相手を落とす!
 考える仕事は早めに終わる
 体調の維持管理をする
 目的に立ち返る
 問題・課題・懸念事項
 パニックになるのを避ける方法
 メモは簡潔がいい?詳細に書く?

●このテーマの関連図書


99%の人がしていないたった1%のリーダーのコツ

99%の人がしていないたった1%のメンタルのコツ

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posted by 管理人 at 13:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 組織マネジメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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