本日は、リーダーになってメンバーを動かしていくために是非知っておいてほしい心理法則をご紹介します。
これは、
「リンゲルマン効果」
と呼ばれています。
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●部下が手抜きをする理由とは?
どうして手抜きをする部下が出るのでしょうか。
理由の一つは、サボりたいという気持ちと関係しています。
誰にでも、ラクをしたい、サボりたいという気持ちがありますので、手抜きができそうなときには、何とか手を抜こうとします。
手抜きをするもう一つの理由に、集団心理があります。
他人を頼ってしまう心理から手抜きが起こるのです。
フランスの心理学者リンゲルマンは、綱引きの実験によって、大勢になると人を頼ってしまう傾向を確かめました。
まず一人で綱を引かせます。このときのカを100とします。
次に、二人一組で綱を引かせると、各人が出す力は、一人で綱を引いた場合の93%にまで下がりました。
さらに実験を続け、三人で綱を引っ張ると85%に、8人で引っ張ると49%にまで下がったのです。
人数が多くなればなるほど、「誰かが頑張って綱を引いてくれるだろう」という責任分散の気持ちが生まれ、社会的な手抜き現象が起こるのです。
この現象は、実験者の名前から「リンゲルマン効果」と呼ばれています。
部下が手抜きをしている場合には、まずどちらの要因かを見極めましょう。個人的な要因なのか、それとも集団心理が働いて、手抜きが行われているのか。
その要因を慎重に見極めて部下に接する必要があります。
渋谷昌三(著) 『リーダーになる心理法則』
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■リンゲルマン効果による効率低下を避けるためには
リンゲルマン効果での業務効率低下を避ける方法は、
ひとりひとりに責任を追わせる
方法しかありません。
つまり、
○○は△△さんの担当です
□□は▼▼さんの担当です
と、集団に依頼しないことです。あくまでも
BY NAMEで作業を割り振る
ことです。
うまくチームをコントロールできない人の失敗は、「担当を決めない」というパターンがあります。
「その人の得意分野がよくわからない」
「命令しているみたいで…」
という遠慮があるみたいですが、リーダーになって、チームの成果を最大にしたいと思うなら、
その人が適切かどうかは別にして、とにかく業務を個人に割り振る
ことが、最大の効率を出すためのポイントです。
もし、別の人のほうが得意なら「誰が担当するのが最適ですか?」と聞けばいいです。
それで誰も何も言わなければ、自分から見て左から時計回りに指名してください。それで、「えっ!?僕ですか?」と否定的にいわれても、自信を持って「はい。○○さんお願いします」と指示することです。
集団心理による手抜きをされるよりもよっぽど効率は良くなります。
もちろん、メンバーの得手/不得手や負荷状況を斟酌して割り振ることができればそれに越したことはありませんが、少なくとも、「誰かお願いします」で終わらせておいて、あとで「誰もやってくれなかった」のはリーダーの考慮不足であって、メンバーの問題ではありません。
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特徴を書き出してください
リンゲルマン効果はByNameで回避する
リーダーになる心理法則