影響力をもつと仕事ができるようになる





■業務命令はコミュニケーション



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いずれにしても、仕事は人に助けてもらって初めて成り立ちます。

すると、助けてもらうための術を持たないということは、組織で仕事をする人間にとっては致命的なハンデになります。そして、助けてくださる多くの入の巾で、最も牙近で、最も自分分の仕事に影響をりえる人が上司なのです。

逆に言うと、上司を動かす力を持つということは、組織と人を動かす第一歩なのです。自分の面倒を見てくれている上司を動かすことができなくて、他部署や他の会社の人、あるいは後輩を動かすことなどできません。
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仕事は他の人や組織に影響を与たて、初めて意味があります。

そもそもビジネスは、異なる人と人の間、異なる組織と組織の問に成り立ちます。

自分、あるいは自分の組織ができないことがあるからこそ、お金を払ってでも他の人や他の組織に頼むわけです。

自分でできるなら、そんな面倒なことをする必要はありません。逆に、影響力が小さいということは、他にいくらでも替わりになる人がいるということですから、少し事情が変われば、簡単に替えられてしまいます。この最小単位が上司と部下の関係であり、大切なエッセンスがそこに集約されているのです。

新名史典(著) 『上司を上手に使って仕事を効率化する「部下力」のみがき方
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自分は上司が勝手に決めた仕事していると思っていませんか?

 違うんですよね〜

上司はどうやって仕事を部下に割り振っているかというと、

 部下の過去の実績や、普段の行動を見て、「これをやらせよう」と決めています。

もし経験があれば思い出して欲しいのですが、部門の上司が外部から来たときに、「じゃ、これを○○君やってね」と言えたかというと、大抵そんなことは言えません。

 「○○のことをやって欲しいんだけど、だれかできるかな?」

なんて聞いてくると思います。

つまり、上司と部下は一方通行の指揮命令ではなく、双方向の「コミュニケーション」で成り立っているのですよ。

これが、ある極端な形で現れた時が、「部下が上司を動かす」という形になって現れます。

そういう意味で、「上司に嫌われている部下」「上司を嫌っている部下」は不幸です。
会社の中で、最小の運命共同体は、上司と部下なのに、双方が共同体であることを拒否しているのですからね。




■コミュニケーションは影響力を及ぼすこと


コミュニケーションの目標は、ある事柄について「影響力を及ぼす」ことです。

結果的に、コミュニケーションによって、相手が動いてくれるようになるのです。それでようやく仕事ができるようになります。

だから、昇進してもいいし昇進しなくてもいいですが、相手に影響を与える力を持つことが、仕事をする上での第1の目標になります。

過去記事で、この影響を与えるための、スキルや心理技術を書いてますが、自分の会社や組織に対する影響力を高めると、それにほぼ比例して仕事は面白くなりますし、組織の中で大切にされるようになります。

なにしろ、あなたの影響力で仕事が回っていれば、あなたが抜けてしまえば、組織が機能不全に陥るのですから。

影響力を高めるための努力をしましょう。

■過去の「影響力」に関する記事



 社内政治に参加する方法
 影響力の武器実践編
 ラベリングテクニックで人を操る方法
 正面の理、側面の情、背面の恐怖
 影響力の武器
 成果を出す能力
 ミラーリング交渉術
 名刺の重み
 面接質問:あなたはどのように反対意見を求めていますか?
 権限を拡大する
 上司を制御する
 成果を出す能力
 発声練習
 他人に軽く扱われない技法
 実践!反論×反撃法
 熱く語る
 影響力の武器
 プライミング効果
 僕は君たちに武器を配りたい
 人を巻き込む
 議事録係を買って出る




■参考図書 『上司を上手に使って仕事を効率化する「部下力」のみがき方





立ち読みできます立ち読み可
常に「上司の考え」を予測しながら動く能力、それが「部下力」。
この「部下力」を身につけることで、上司を上手に動かすことができるようになり、あなたの仕事も効率的に回っていく!

上司は、仕事ができる部下が可愛く思えても、可愛いから仕事を任せるわけではない。また、仕事は一人で進めるものではなく、上司の決裁がないと進まないものがたくさんある。
そこで本書は、一所懸命に実務をこなしていても、なかなか上司に認められない、仕事を任せてもらえない、または、仕事がスムーズに進められないという部下が身につけたい「部下力」を丁寧に解説!






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上司を上手に使って仕事を効率化する「部下力」のみがき方
著者 :新名史典

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●本書を引用した記事
 「教える」のではなく「シェアする」意識
 分割報告法:報連相の頻度を上げる
 新しいシステムには一番協力してほしい人の名前を入れる
 人を動かす:相手の話を聞くときには手を止めなさい
 上司が部下の相談に乗ってくれないのはなぜ?
 海外出張に行くときは、その国の言葉で挨拶をしなさい
 事前に上司に電話をしてもらう
 人を理解するなら修飾語に注目する
 報告書のコツ:追加資料は生情報へのショートカットにする
 最初が肝心、あとは惰性でもOK!
 部下力のみがき方4:キーメッセージ2
 部下力のみがき方3:キーメッセージ
 部下力のみがき方2:要約
 部下力のみがき方1:部下力のみがき方
 わかってから報告しても手遅れ
 報連相の手段―上司を捕まえる
 報連相の手段―上司を捕まえる
 お礼を言う
 バカな上司の下でも成長できる仕事術2
 成功の秘訣
 貢献をしない
 人を動かす:人を説得する原則6:しゃべらせる
 命をかけるに値するかを考えて議論に持ち込む
 人を動かす:人を説得する原則3:自分の誤りをただちにこころよく認める
 人を動かす:人を説得する原則3:相手が即座に「イエス」と答える問題を選ぶ
 人を動かす:「イエス」と答えられる問題を選ぶ
 ピンチヒッターを作る
 人を動かす:1ガロンの苦汁よりも1滴のはちみつのほうが多くの蝿が取れる
 人を動かす:人を説得する原則2:相手の意見に敬意を払い、誤りを指摘しない
 人を動かす:人を説得する原則1:議論に勝つ唯一の方法として議論を避ける
 変化を起こすための3つのコスト
 人を動かす:心のなかに欲求をおこさせる
 人を動かす:人に好かれる原則6「重要感を与える―誠意を込めて」
 人を動かす:人に好かれる原則5「相手の関心のありかを見ぬいて話題にする」
 上司から歩み寄らないと本当の情報は入ってこない
 その他大勢から抜け出す6つの習慣
 結果の成否を検討せずにコミットメントしてはいけない
 人を動かす:名前を覚える努力をする
 会話の階層構造を理解する
 人を動かす:人に好かれる原則2:聞き手にまわる
 人を動かす:人に嫌われる方法
 目標は自分だけが管理できる
 人を動かす:日光を吸い込みなさい
 上司には上司がいる
 人を動かす:一心に相手の話を聞くことは、相手に対する最大の賛辞である
 人を動かす:人に好かれる原則3「名前は当人にとって最も快い、最も大切な響きをもつものであることを忘れない」
 人を動かす:人に好かれる原則1「誠実な関心をよせる」人を動かす:人に好かれる原則1「誠実な関心をよせる」
 人を動かす:人に好かれる原則2「笑顔で接する」
 人を動かす:幸福は自分の気持ちで決まる
 人を動かす:笑顔で電話しなさい
 人を動かす:あなたの応援がしたい
 人望が集まる人の考え方:相手に注意を与えて成果を上げるための7つのルール
 人を動かす:相手が優位であることを探す
 人と動かす:他人のことに関心を持たない人は、苦難の人生を歩まねばならない
 人を動かす:相手の心のなかに強い欲求を起させること
 人を動かす:心のなかに欲求をおこさせる
 人を動かす:相手の立場から物事を見る
 ドラッカー365の金言:組織の精神はトップから生まれる
 人を動かす:人に動いて欲しければその人の問題を扱いなさい
 人を動かす:他人の長所を探しなさい2
 人を動かす:他人の長所を探しなさい1
 人を動かす:チャールズ・シュワップの給料を決めたたったひとつの技術
 人を動かす:人の8つの欲求を満たす
 人を動かす:父は忘れる
 人を動かす:罰則は「前向きさ」を失わせる
 戦略的不機嫌さ
 傍観者の立場で物事を見る
 判断に迷ったら判断基準を聞きなさい
 ものの見方の10パターン09:因果関係・システム思考
 ものの見方の10パターン08:構造
 ものの見方の10パターン07:弁証法・否定弁証法
 ものの見方の10パターン05:本質
 ものの見方の10パターン04:時間と空間
 ものの見方の10パターン03:主観と客観(主体と客体)
 ものの見方の10パターン02:カテゴリ分けをする
 ものの見方の10パターン01:ものの見方の10パターン
 時間の浪費をやめる
 やり直しなしで一発OKをもらう方法
 報告書に必須の4要素:6.文字にして4要素を吟味する
 報告書に必須の4要素:5.「反応」を引き出す
 報告書に必須の4要素:4.「答え」を論理的に推敲する
 報告書に必須の4要素:3.「テーマ」を文章にする
 報告書に必須の4要素:2.正しく「問い」を認識する
 報告書に必須の4要素:1.概説
 多数の雇用形態の仲間を持つときに注意するべきこと
 北風と太陽―意図を隠して行動を促しなさい
 相手に勝たせると味方ができる
 犬が近づいてきたら道を譲りなさい
 影響力をもつと仕事ができるようになる
 魚はミミズで釣りなさい
 長所を挙げてもらうと勝手に説得されてくれる
 決定事項に必須の3要件
 サービス労働者の生産性
 認識のズレを利用する
 目標は部門目標に合わせる
 関係者を巻き込む
 明日の意思決定を計画してはいけない
 到達基準点を最高にする
 部門目標と個人目標
 複数の選択肢を得る

●このテーマの関連図書


あなたが上司から求められているシンプルな50のこと

どんなにバカな上司の下でも成長できる仕事術

顧客に必ず“Yes"と言わせるプレゼン(DOBOOKS)

ザ・フォロワーシップ―上司を動かす賢い部下の教科書

部下がきちんと動くリーダーの伝え方(アスカビジネス)

人を巻き込む仕事のやり方





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