■すぐに感情的になる人
あなたの職場に、すぐに怒り出したり、愚痴を言い出したりと感情がすぐに出る人っていませんか。
こういう人に何かを依頼したり、一緒に何かを検討するのはすごくホネが折れるのですが、それが担当者であったり問題の当事者であったりすれば避けるわけにも行きません。
こんな時の対応方法が『思い通りに人をあやつる101の心理テクニック』に書いてありました。
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同僚 A:試作品サンプルの持ち出しルールを決めたけど、きみにも了承してもらいたいんだ。最後まで、感情的にならずにぼくの説明を聞いてくれるかな?
同僚 B:なんだよ、偉そうに!(イライラ) その言い方が失礼だろ!(怒)
同僚 A:ほら、もうイラついて感情的になってる。きみの脳は力ルシウム不足なのか?
同僚 B:なんだよ、お前がオレを怒らせてんじゃないかよ!(怒)
同僚 A:ほらほら、その怒り方 … 、どう考えたって、ふつうじやないだろう?
このように、怒った瞬間を、ただちに証拠として突きつけてやるようにしましよう。すると、本人は自分の欠点に気づき、次第に感情をコントロールするようになるはずです。
「怒る」という行為が、どれほど周囲を不快にさせ、社会人として恥ずかしい態度であるかを、認識させることが一番なのです。
神岡真司(著) 『思い通りに人をあやつる101の心理テクニック』
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経験的にですが、怒っている相手に「怒っている」と指摘してもあまりうまく行ったことはないです。
火に油を注ぐだけな気がします。
こういうタイプの人は、「考えている」よりも「感じている」という傾向が強いので、どうしてもあらゆる発言を自分の感覚で捉えてしまいます。
つまり、相手が「何を言ったか」ではなく「相手の発言を自分がどう感じたか」が中心になってしまうので、どんなに論理的に話をしようとしても、上記のようなシチュエーション(何かのルールを決めてその人に守らせる)では、「自分が相手に軽んじられている」という感情だけが先に立ってしまって、そのルールについて論理的な思考が進められません。
ましてや、「感情的にならずに」と言われれば、「カチン」と来て、ますます感情の側に作用してしまいかねない、と。
■自分が重要人物であること
心理学の祖であるフロイトは人の行動の動機を2つあげています。
・性的欲求
・自己重要感(自分が重要人物であると感じる)
です。
つまり、人は「自分が所属するグループ(会社を含め)において、重要人物であると認識したい」と考えているわけですね。
※言われてみれば、昇進に対する欲求でも、給料はもちろんですが、肩書がつくことによる自分の存在感が増すこと、みたいな欲求があるのかもしれません。
人はここを刺激されるとたやすく感情的になるわけです(表面に出すかどうかは別として)。
■重要人物に仕立て上げる
では、上記のシチュエーションでどうすればいいのか、について考えてみたのですが、私は「教えてもらう」という方法をよく使います。
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同僚 A:試作品サンプルの持ち出しが最近グチャグチャなので、ちょっと案を考えてみたんだけどアドバイスしてくれないかな?
同僚 B:なんでオレに言うんだよ!? オレがこの前トラブったからか!?
同僚 A:よくわかんないけど、課長に「ルールを作れ」と言われちゃってね。
自分としては B さんが経験もあるし、社内のこともよく知っているので、どうすればいいかを教えてほしいわけよ。
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どうでしょう?
『思い通りに人をあやつる101の心理テクニック』にかかれていた方法は、「こう決めたから従え」という言い方。いわゆる「上から目線」な感じに受け取れます。
これでは自己重要感を逆なでするもののようなものです。
上記の言い方では、相手を持ち上げることで同等か「下から目線」になっているように思います。
もうひとつは、案の状態で持って行き、その人に「考えさせる」という行為を促していること。
「アドバイスしてくれ」といわれれば、その原案を読んで考えないといけないわけです。その結果ルールに自分の意志が反映されるので、先ほどの自己重要感も満足されますし、「考える」ことで「感じる」という行為を減殺することができます。
また、最終的には自分の考えたルールなので、順守する方向に行かざるをえませんよね。あとでの感情的な反発も抑えることができます。
■「教えてください」は魔法の言葉
もちろん、これですべてがうまくいくわけではないと思いますが、
「教えてください」
「アドバイスしてください」
「指導してください」
「いつもありがとうございます」
「頼りにしてます」
と言われて自己重要感を持たない人は少ないのではないかと思ってますが、いかがでしょう。
■参考図書 『思い通りに人をあやつる101の心理テクニック』
立ち読み可 | ▼どうしたら思うように相手を動かすことができるのか? 本書に関心を寄せていただいた読者の方は おおむね次のような不満を抱えているのではないでしょうか? ――どうしたら、部下が自分の思うように仕事をしてくれるのか? ――どうしたら、苦手な上司や取引先をラクラク攻略できるのか? ――どうしたら、気になるあの人に振り向いてもらえるのか? ――どうしたら、営業のクロージングでNOをYESに変えられるのか? などなど・・・ 「いったいどうしたら、相手を動かすことができるのか! ?」 人を自由にあやつることができれば、 私やあなたの毎日は楽になることでしょう。 しかし、そう簡単にはいかないのが現実です。 人生の成功者たちは「コミュニケーションの巧拙」が 地位や年収に結びついていることを、体験的に知っています。 人間同士で構成されるのが人間社会です。 人間心理を制するものが人生を制するのです。 ▼即効性の高い実践心理テクニックを101本収録! 相手を「動かす」「あやつる」という行為は けっして相手を「だます」ということではありません。 自分も相手も、狙った方向に気持ちよく向かわせ、誘導する。 そんな魔法のような心理技術が、この世には存在するのです。 そこで本書は冒頭に掲げたような不満を解消する心理技術を 厳選して計101本取り上げました。 心理学で検証・確立された理論をベースにした きわめて実践的で即効性の高い心理テクニックです。 ※決して悪用しないようにしてください。 ぜひ、ご一読いただき、すぐにでも実践すれば その効果のほどをたちまち実感されることと、保証いたします。 この101のテクニックを駆使しさえすれば 思うようにならないさまざまな人間関係のイライラから解放されます! ↓特設Facebookページへお越しください http://www.facebook.com/shinri101 |
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